天城越え (松本清張)
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「天城越え」(あまぎごえ)は、松本清張の短編小説。1959年11月『サンデー毎日』特別号に、「天城こえ」のタイトルで掲載され(掲載時の挿絵は御正伸)、1959年12月に、単行本『黒い画集2』収録の1作として[注 1]、光文社から刊行された。
注釈
- ^ 『黒い画集』は元々『週刊朝日』連載のシリーズであるが、本作は初単行本化の時点でこのシリーズに編入され、以降『松本清張全集 第4巻』(1971年8月、文藝春秋)や新潮文庫版(1971年11月)でも、『黒い画集』の1作とされている。
- ^ 『伊豆の踊子』の主人公は「朴歯の高下駄」を履いた「高等学校の学生」であるのに対し、本作の主人公は「裸足」の「十六歳の鍛冶屋の倅」、また『伊豆の踊子』の主人公は峠の茶屋で50銭銀貨を1枚茶代として置くが、本作の主人公の「全財産」が16銭であることなど。なお、本作は主人公が下田から修善寺へ向かう設定となっているが、『伊豆の踊子』は修善寺から天城を越えて下田へ向かう設定となっている。
出典
- ^ 著者による「私の推理小説作法」(『松本清張自選傑作短篇集』(1976年、讀賣新聞社)に収録)参照。
- ^ 著者による「『黒い画集』を終わって」(『黒い画集3』(1960年、光文社)および『松本清張全集 第4巻』(1971年、文藝春秋)に収録)参照。
- ^ 「私の推理小説作法」参照。
- ^ 藤井淑禎『清張 闘う作家 「文学」を超えて』(2007年、ミネルヴァ書房)、権田萬治『松本清張 時代の闇を見つめた作家』(2009年、文藝春秋)など。
- ^ “中河督裕「松本清張「天城越え」の生成 -「刑事警察参考資料」第四輯「天城山に於ける土工殺し事件」から」(『京都語文』16号)” (PDF). 佛教大学国語国文学会 (2009年11月). 2022年7月11日閲覧。
- ^ 『週刊 松本清張』第6号(2009年、デアゴスティーニ・ジャパン)20頁参照。
- ^ 林悦子『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』(2001年、ワイズ出版)27頁参照。
- ^ 三村晴彦『「天城越え」と加藤泰』(2004年、北冬書房)参照。
- ^ 『週刊 松本清張』第6号 21頁参照。
- ^ 三村『「天城越え」と加藤泰』に加えて、 『松本清張傑作映画ベスト10 第3巻 天城越え』(2009年、小学館)、『週刊 松本清張』第6号 21頁を併せて参照。
- ^ 三村『「天城越え」と加藤泰』参照。
- ^ 林『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』28頁参照。
- ^ 番組エピソード 土曜ドラマ 『松本清張シリーズ 天城越え』 NHK名作選(動画・静止画)-NHKアーカイブス
- ^ 鶴見辰吾 - NHK人物録
- ^ “再放送情報【よみがえる伝説のドラマ】 「大化改新」「破獄」「天城越え」の3作品を放送します”. NHKドラマ. ドラマトピックス. 日本放送協会 (2020年5月22日). 2020年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月4日閲覧。
- ^ “あの松本清張作品を総合テレビで再放送!NHKプラスでも見られます”. 日本放送協会 (2022年3月31日). 2022年5月8日閲覧。
- 1 天城越え (松本清張)とは
- 2 天城越え (松本清張)の概要
- 3 あらすじ
- 4 登場人物
- 5 翻訳
- 6 脚注
- 天城越え (松本清張)のページへのリンク