疑惑_(松本清張の短編小説)とは? わかりやすく解説

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疑惑 (松本清張の短編小説)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/19 15:34 UTC 版)

疑惑
作者 松本清張
日本
言語 日本語
ジャンル 短編小説
発表形態 雑誌掲載
初出情報
初出サンデー毎日1956年7月臨時増刊号
出版元 毎日新聞社
刊本情報
収録 『増上寺刃傷』
出版元 講談社
出版年月日 1987年1月15日
装画 倉橋三郎
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疑惑』(ぎわく)は、松本清張短編小説。『サンデー毎日1956年7月臨時増刊号に掲載され、1987年1月に短編集『増上寺刃傷』収録の1作として、講談社文庫から刊行された[注釈 1]

1958年1959年1960年にテレビドラマ化されている。

あらすじ

江戸城大奥の雑事方を務める伊田縫之助は、美しい妻の瑠美と同役の浜村源兵衛との間に疑惑を持つようになった。源兵衛はその妻を喪って以来、縫之助の屋敷にたびたび遊びにくるようになり、縫之助の養父の三右衛門や瑠美が話相手になっていた。源兵衛が瑠美に馴れ馴れし過ぎるのが気にいらない縫之助だったが、立派な夫と思われたい縫之助は、瑠美から嫉妬に燃える下卑な男と軽蔑されるのを恐れ、怒ることができない。

自分に辛く当たるようになった三右衛門は、瑠美を本当は幼友達の源兵衛と娶せたかったのではあるまいかと、執拗な想像に苦しむ中、1863年、勤務中に源兵衛が途中で帰ったと聞いた縫之助は、瑠美のもとへ向かったのではないかと心が騒ぎ、名目を偽って勤務から抜け出すが、その間に江戸城で大火が発生し炎上[注釈 2]、無断で部署を離れていた科で縫之助は入牢、切腹を待つ身となる。

この間に瑠美が源兵衛のものになると、入牢中も苦痛に呻く縫之助であったが、牢内に居た浪人の倉垣平馬から、脱獄への加担を持ちかけられる。

エピソード

  • 小説家の宮部みゆきは「映画化もされた同タイトルの現代ものが非常に有名ですが、時代ものの「疑惑」もぜひ」「シンプルなタイトルでありながら、とても後味の悪い作品で、ずっと印象に残っています」と述べている[1]

テレビドラマ

1958年版

1958年8月5日日本テレビ系列の「山一名作劇場」枠(20:00-20:30)[2]にて放映。

キャスト
スタッフ

1959年版

1959年8月14日毎日放送系列の「クラボウ・ミステリー 影」枠(21:15-21:45)にて放映。

キャスト
スタッフ

1960年版

1960年1月17日1月24日フジテレビ系列の「午後十時劇場」枠(22:00-22:30)にて2回にわたり放映。

キャスト
スタッフ

脚注

注釈

  1. ^ 書籍化は『松本清張全集 第36巻』(1973年2月、文藝春秋)収録が先行した。
  2. ^ 1863年の江戸城7代目御殿の焼失を指す。江戸の火事参照。

出典

  1. ^ 有栖川有栖北村薫・宮部みゆきによる対談「清張さんの「歴史時代短篇」を選びぬく!」(『オール讀物』2024年6月号掲載)
  2. ^ 『季刊テレビ研究 3』(1959年、みすず書房



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