夏油温泉の石灰華
名称: | 夏油温泉の石灰華 |
ふりがな: | げとうおんせんのせっかいか |
種別: | 特別天然記念物 |
種別2: | |
都道府県: | 岩手県 |
市区町村: | 北上市和賀町 |
管理団体: | |
指定年月日: | 1941.02.28(昭和16.02.28) |
指定基準: | 地8 |
特別指定年月日: | 昭和32.06.19 |
追加指定年月日: | |
解説文: | 夏油川ノ上流ニ在リ 川ニ沿ウテ湧出セル數多ノ炭酸泉ハ多量ノ石灰華ヲ沈澱ス 就中天狗湯ノ沈澱セル石灰華ハ高サ二〇メートル餘ノ截頭圓錐形ヲナシテ偉觀ヲ呈ス |
特別天然記念物: | 古処山ツゲ原始林 喜入のリュウキュウコウガイ産地 土佐のオナガドリ 夏油温泉の石灰華 大山のダイセンキャラボク純林 大島のサクラ株 大根島の熔岩隧道 |
夏油温泉の石灰華
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 04:59 UTC 版)
夏油温泉の石灰華(げとうおんせんのせっかいか)は、岩手県北上市の夏油温泉にある大規模石灰華群。代表的な石灰華である「天狗の岩」を含む夏油川右岸と、その支流である湯ノ沢左岸の、総面積2.34 ha(ヘクタール)におよぶ石灰華沈殿堆積地帯は、1941年(昭和16年)2月28日に「夏油温泉の石灰華」として国の天然記念物に指定され[2][3]、1957年(昭和32年)6月19日には特別天然記念物に格上げされている[1][4][5]。一部の湧出口では今日も石灰華の成長が続いている[6][7]。
注釈
- ^ 当該特別天然記念物は夏油川右岸に連続する細長い範囲が指定されているが、ここでは天狗の岩石灰華ドームの位置を示す。
- ^ 天狗の岩石灰華ドームの高さを20メートルとする史料文献も複数存在する。この石灰華ドームは夏油川沿いの河川勾配のある地点にあるため、ドームの下流側あるいは上流側からの計測値は当然異なる。当記事では「正面からの高さ」と記された資料文献に記された17.6 m を採用した。
- ^ 脇水が命名した「天狗壇」という名前や文書の日付、岩崎村から借り受けたという記述内容から、先述した及川助役による『夏油温泉記』と同一のものと考えられる。
- ^ 天然記念物指定時の和賀郡岩崎村は、1955年(昭和30年)の合併により同郡和賀町となった。その後、1991年(平成3年)に再び合併により北上市となった。
- ^ 絵図に記入された文字は次の通り。
ドームの上方には方角を示す「亥方」。
頂部湯壺の下には3行で「此所ヲ 天狗の 湯と云」。
絵図中央の3行は「岩ニある佛躰ニ似たる諸形 山椳え寄近付見れハ其形ヲ 失て見得す川ヲへたて慥見ゆる」。
絵図左下の2行は「此所ヲ弥施薬師観音 の三尊と云」。
出典
- ^ a b c d e 村井貞允(1995)、p.969。
- ^ a b 「文部省告示第百六十一號」『官報』第4242号、大蔵省印刷局、1055頁、1941年2月28日 。
- ^ 地質ニュース(1960)、pp.16-17。
- ^ a b 文化庁国指定文化財等データベース – 夏油温泉の石灰華
- ^ a b 文化庁文化財保護部監修(1971)、p.291。
- ^ a b c d 中舘興一(1990)、p.58。
- ^ a b 北中康文・斎藤眞・下司信夫・渡辺真人(2012)、p.45。
- ^ a b c d e f 都鳥康之(2005)、p.193。
- ^ a b 社団法人 日本温泉協会(2009)、p.21。
- ^ a b c 村井貞允(1972)、p.37。
- ^ a b c d e 佐藤彰(1975)、pp.30-31。
- ^ a b 中舘興一(1990)、p.57。
- ^ a b c 村井貞允(1972)、p.36。
- ^ a b c 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.2
- ^ 門屋光昭(1978)、p.109。
- ^ a b 門屋光昭(1978)、p.110。
- ^ 村井(1995)、p.967。
- ^ 地質ニュース(1992)、p.16。
- ^ 中舘興一(1990)、p.59
- ^ a b c 北中康文・斎藤眞・下司信夫・渡辺真人(2012)、p.44。
- ^ a b 竹内(1977)、p.107。
- ^ a b c d e f g h i j 都鳥康之(2005)、p.196。
- ^ 門屋光昭(1978)、pp.110-111。
- ^ a b c 門屋光昭(1978)、p.111。
- ^ a b c d e 門屋光昭(1978)、p.51。
- ^ 門屋光昭(1978)、p.134。
- ^ a b c d 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.1
- ^ 門屋光昭(1978)、pp.57-59。
- ^ 門屋光昭(1978)、p.36。
- ^ 門屋光昭(1978)、pp.58-59。
- ^ a b c 門屋光昭(1978)、p.69。
- ^ a b c d e f g h i j 中舘興一(1990)、p.63。
- ^ a b c d e f g h 都鳥康之(2005)、p.195。
- ^ a b c d 都鳥康之(2005)、p.197。
- ^ 講談社(1995)、pp.1008-1009。
- ^ 講談社(1995)、p.728。
- ^ 紫波町生涯学習課 生涯学習係, 舟久保洞窟 2022年12月18日閲覧。
- ^ a b c d 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.4
- ^ 都鳥康之(2005)、pp.195-197。
- ^ a b 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.14
- ^ a b 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.15
- ^ 中舘興一(1990)、pp.60-62
- ^ 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、pp.1-16
- ^ a b c d 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.3
- ^ a b c d e 都鳥康之(2005)、p.194。
- ^ a b c d 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.8。
- ^ 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.12。
- ^ a b c 門屋光昭(1978)、p.56。
- ^ a b c d e f 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.5。
- ^ 都鳥康之(2005)、p.198。
- ^ a b 中舘興一・松田和弘・藤田玲子・桂生代・力丸光雄(1980)、p.11。
- ^ 門屋光昭(1978)、pp.43-44。
- 1 夏油温泉の石灰華とは
- 2 夏油温泉の石灰華の概要
- 3 天然記念物指定の経緯
- 4 石灰華の状況
- 5 交通アクセス
- 6 外部リンク
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