高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石とは? わかりやすく解説

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高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石 (長野県)

名称
高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石
区分
天然記念物
所在地
長野県大町市大字

資料一覧
解説
高瀬ダムから高瀬川遡ること数時間槍ヶ岳源流とする水俣川湯俣川合流点達する。ここから湯俣川わずかに遡った左岸に噴湯丘が展開する段丘上の噴湯丘は,噴気止んで崩れかけているが,河岸には現在も噴湯丘が成長しつつある。河岸の斜面上りクリーム色の噴湯丘の頂部を覗くと,直径数十cm湯溜まりの中で,わずかにピンクがかった熱湯勢いよく沸き上がっている。周辺の川の中を歩いてみると,至る所で湯が沸き出しており,噴湯丘の発達様々なステージ観察することができる。球状石灰岩は,古い噴湯丘の中にも,現在活動している噴湯丘にもみられる泉温は噴湯丘で約85,まわりの湧出口では8050



高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石

名称: 高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石
ふりがな たかせけいこくのふんとうきゅうときゅうじょうせっかいせき
種別 天然記念物
種別2:
都道府県 長野県
市区町村 大町市大字
管理団体
指定年月日 1922.10.12(大正11.10.12)
指定基準 地1,地7
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 高瀬ダムから高瀬川遡ること数時間槍ヶ岳源流とする水俣川湯俣川合流点達する。ここから湯俣川わずかに遡った左岸に噴湯丘が展開する段丘上の噴湯丘は,噴気止んで崩れかけているが,河岸には現在も噴湯丘が成長しつつある。河岸の斜面上りクリーム色の噴湯丘の頂部を覗くと,直径数十cm湯溜まりの中で,わずかにピンクがかった熱湯勢いよく沸き上がっている。周辺の川の中を歩いてみると,至る所で湯が沸き出しており,噴湯丘の発達様々なステージ観察することができる。球状石灰岩は,古い噴湯丘の中にも,現在活動している噴湯丘にもみられる泉温は噴湯丘で約85,まわりの湧出口では8050

天然紀念物調査報告鑛物之部)第一輯 一八二頁 参照
岩酸石灰含有スル湯泉湧出シテ其ノ噴出口周囲沈澱物堆積シ噴湯丘ヲ作ル又球状石灰石温泉沈澱物ニシテ現ニ成生スルモノアリ本邦ニハ既知ノモノ甚ダ少シトス
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天然記念物:  高崎山のサル生息地  高池の虫喰岩  高瀬の大木  高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石  高良山のモウソウキンメイチク林  高鍋のクス  鬼ヶ城暖地性シダ群落

湯俣温泉

(高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/29 04:02 UTC 版)

湯俣温泉
高瀬渓谷の噴湯丘
温泉情報
所在地 長野県大町市平湯俣
座標 北緯36度23分50秒 東経137度40分49秒 / 北緯36.39722度 東経137.68028度 / 36.39722; 137.68028座標: 北緯36度23分50秒 東経137度40分49秒 / 北緯36.39722度 東経137.68028度 / 36.39722; 137.68028
交通 高瀬ダムから徒歩[1]
泉質 単純硫黄泉(硫化水素型)
泉温(摂氏 55.3 °C
pH 6.3
宿泊施設数 2
総収容人員数 53 人/日
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湯俣温泉(ゆまたおんせん)は、長野県大町市平湯俣の高瀬渓谷にある温泉高瀬川の右岸側に山小屋湯俣山荘(ゆまたさんそう)、左岸側に同じく晴嵐荘(せいらんそう)がある。

解説

湯俣は、高瀬ダムの上流、ダム湖の先の高瀬川沿いで、槍ヶ岳北鎌尾根を水源とする水俣川と、硫黄岳鷲羽岳方面を水源とする湯俣川の合流点である。北鎌尾根や湯俣川方面の登山基地としての役割とともに、高瀬ダムの水源管理の一翼をも担っている。

湯俣は、その名の通り、温泉が湧き出る場所であり、河原を掘れば露天風呂を作ることができる。噴湯丘の場所には手作りの露天風呂があり、野湯を楽しめる。また、晴嵐荘には内湯もある。

晴嵐荘から湯俣川の上流方面にへ徒歩16分で、1922年10月12日に国の地質・鉱物天然記念物に指定された「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」を見ることができる。

登山道

竹村新道

竹村新道は湯俣から野口五郎岳方面に延びる登山道で、槍ヶ岳北面の登山の要衝となっている。湯俣からの登山道の中で唯一、一般登山道として整備されているルートであるが、急登であり、上部には崩落したガレ場もある。

北鎌尾根ルート

このルートは正規の登山道ではない。湯俣から水俣川沿いに進むと、千丈沢と天丈沢の合流点である千天出合(せんてんのであい)に至り、ここで北鎌尾根に取り付く。かつては整備されていた上流の吊橋は落ち、一般登山道であった面影は残っていない。湯俣から千天出合までの行程のほうが北鎌尾根よりも難しいと形容される[2]

伊藤新道

伊藤新道は、湯俣から湯俣川を伝い、三俣蓮華岳鷲羽岳の鞍部にある三俣山荘に至る登山道である。山小屋経営者の伊藤正一により1956年に開設され、三俣山荘や雲ノ平山荘への補給路の役割を果たしていたが、湯俣川に架かる5つの吊り橋が崩壊し、1983年以降は三俣山荘から湯俣川への降り口付近までの区間を除き通常の登山道としては利用できず、沢登りの装備と経験が必要な状態になっていた[3]

2021年に新たに第1吊り橋が架けられ、さらに2023年8月には第1吊り橋から上の不通部分も整備されて、40年ぶりに利用できるようになった。ただし、湯俣川沿いの区間は桟道などが設置されていて沢登りは求められないものの、以前は5つあった吊り橋のうち2か所は徒渉に変更されており、登山者自身によるルートファインディングが必要とされるなど上級者向けのルートとなっている[4]

アクセス

大町市街地方面から長野県道326号七倉ダム先の七倉山荘へ向かう。七倉山荘から先は東京電力の管理道路で一般車通行止めとなっているため、ここから特定タクシー、もしくは徒歩1時間30分で高瀬ダムに至る。

高瀬ダムから名無避難小屋まで徒歩1時間30分、名無避難小屋から湯俣温泉晴嵐荘まで徒歩1時間[1]。高瀬ダムからの距離は10 km、標高差は150 m(勾配1.5%)[1]

ギャラリー

脚注

  1. ^ a b c 大町市役所/湯俣トレッキングコース[リンク切れ]
  2. ^ 甲斐鐵太郎「北アルプス 廃道寸前の伊東新道を湯俣温泉に下った1979年夏(2)」『日本計量新報』(pdf)、日本計量新報社、2018年9月2日。2024年9月8日閲覧。
  3. ^ 伊藤新道の歴史と現在”. 北アルプス黒部源流. 三俣山荘. 2024年9月8日閲覧。
  4. ^ 長尾明日香「北アルプス・幻の登山道「伊藤新道」が復活 記者が「冒険の道」を行く」『中日新聞』中日新聞社、2023年10月7日。2024年9月8日閲覧。

外部リンク


高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 04:57 UTC 版)

湯俣温泉」の記事における「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」の解説

晴嵐荘から湯俣川の上方面に少し行くと(徒歩16分)、国の地質・鉱物天然記念物の「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」を見ることもできる1922年10月12日指定

※この「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」の解説は、「湯俣温泉」の解説の一部です。
「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」を含む「湯俣温泉」の記事については、「湯俣温泉」の概要を参照ください。

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