温泉法とは? わかりやすく解説

おんせん‐ほう〔ヲンセンハフ〕【温泉法】

読み方:おんせんほう

温泉定義し、その保護適正な利用などについて定めた法律採掘については都道府県知事許可が必要で、違反者には罰則適用される昭和23年1948施行


温泉法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/25 06:45 UTC 版)

温泉法

日本の法令
法令番号 昭和23年法律第125号
提出区分 閣法
種類 環境法
効力 現行法
成立 1948年6月30日
公布 1948年7月10日
施行 1948年8月9日
主な内容 温泉の保護、採取に伴う災害の防止および利用
関連法令 自然環境保全法
条文リンク 温泉法 - e-Gov法令検索
ウィキソース原文
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温泉法(おんせんほう、昭和23年法律第125号)は、温泉の保護に関する日本法律である。

目的

この法律は、温泉を保護し、温泉の採取等に伴い発生する可燃性天然ガスによる災害を防止し、及び温泉の利用の適正を図り、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする(第1条)。

内容

温泉を湧出させるための土地の掘削の許可、温泉源からの温泉の採取の許可、温泉の利用の許可、温泉成分等の表示等に関して規定している。

近年の改正では、温泉偽装問題に対応するため、温泉を公共の浴用または飲用に供する者に対して、温泉法施行令で規定する10年以内ごとに温泉分析書の提出を義務付けた。また、東京都渋谷区の松濤温泉シエスパにおける爆発事故を受けて、温泉の採取等に伴い発生する可燃性天然ガスによる災害を防止するための、温泉を湧出させる目的で行う土地の掘削等に係る許可の基準の見直し、温泉の採取に係る許可制度の創設の措置がとられた。

温泉の定義

地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、次に掲げる温度または物質を有するものをいう(第2条第1項)。

  1. 泉源における水温が摂氏25度以上(摂氏25度未満のものは、冷泉または鉱泉と呼ぶ事がある)。
  2. 以下の成分のうち、いずれか1つ以上のものを含む。
成分 1kg当たりの含有量の下限値
溶存物質(ガス性のものを除く。) 総量1000mg
遊離炭酸 (CO2 250mg
リチウムイオン (Li+ 1mg
ストロンチウムイオン (Sr++ 10mg
バリウムイオン (Ba++ 5mg
フェロ又はフェリイオン (Fe++、Fe+++ 10mg
第一マンガンイオン (Mn++ 10mg
水素イオン (H+ 1mg
臭素イオン (Br- 5mg
沃素イオン (I- 1mg
フッ素イオン (F- 2mg
ヒ酸水素イオン (HAsO4-- 1.3mg
メタ亜ひ酸 (HAsO2 1mg
硫黄 (S)[HS-、S2O3--、H2S に対応するもの] 1mg
メタホウ酸 (HBO2 5mg
メタけい酸 (H2SiO3 50mg
重炭酸ソーダ (NaHCO3 340mg
ラドン (Rn) 20×10-10Ci
ラジウム塩 (Raとして) 1×10-8mg

構成

  • 第1章 総則(第1条・第2条)
  • 第2章 温泉の保護等(第3条 - 第14条)
  • 第3章 温泉の採取に伴う災害の防止(第14条の2 - 第14条の10)
  • 第4章 温泉の利用(第15条 - 第31条)
  • 第5章 諮問及び聴聞(第32条・第33条)
  • 第6章 雑則(第34条 - 第37条)
  • 第7章 罰則(第38条 - 第43条)
  • 附則

関連項目

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