介護保険 介護サービス事業者と介護サービス

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介護保険

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 07:42 UTC 版)

介護サービス事業者と介護サービス

指定居宅サービス事業者の指定、介護老人保健施設・介護医療院の許可は、事業所ごとに都道府県知事が行う(第70条)。一方で指定地域密着サービス事業者、指定居宅介護支援事業者の指定は、市町村長が行う(第78条の2)。指定に際し、市町村長は市町村介護保険事業計画との調整を図る見地から、都道府県知事に対し意見を申し出ることができ、都道府県知事は当該意見を勘案し、指定にあたって条件を付すことができる。指定の有効期間は原則6年である。

一方で介護サービス情報の公表を行うのは、全てのサービスにおいて都道府県知事が行う(第115条の35)。

予防給付のうち、訪問介護と通所介護については、高齢者の様々な生活支援や社会参加のニーズに応えていくため、NPOや民間企業、協同組合、ボランティア等の多様な主体による柔軟な取り組みにより効果的・効率的なサービスが提供できるように、2017年(平成29年)4月までに新しい総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)に移行することとなった。これにより、既存の介護事業所によるサービスに加えて、多様なサービスが多様な主体により提供され、利用者がこれらのサービスの中から選択できるようになる[10]

平成30年4月より、児童福祉法障害者総合支援法の指定を受けている事業所から介護保険法のサービスについて指定の申請が行われた場合、都道府県または市町村の条例で定める基準を満たしているときは、都道府県知事又は市町村長は当該基準に照らし「共生型サービス」としての指定を受けることができる(第72条の2)。これにより、同一の事業所で介護保険と障害者福祉の両方のサービスを一体的に提供することができる。

介護報酬

介護保険適用対象となる介護サービスについて厚生労働省が定めた報酬介護報酬である。

介護報酬の初改定が2012年(平成24年度)に行われ、そして2014年度(平成26年度)に改定されたあと、2015年度(平成27年度)にて行われた。

利用費

介護サービス事業者は、利用料の1割(2割)自己負担を利用者から徴収し、残り9割(8割)を各都道府県に設置されている国民健康保険団体連合会へ請求し、給付される[5]。国民健康保険団体連合会は9割(8割)の給付費を保険者から拠出してもらい運営する仕組みとなっている。滞在費、食費については原則自己負担となる[5]

自己負担の割合は、市町村から被保険者証とともに負担割合が記された証(負担割合証)が交付される[11]ことにより確認できる(施行規則第28条の2)。

低所得者は在宅介護サービスを受ける場合は自己負担金の上限額設定、施設介護サービスを受ける場合は食費と居住費の減免、在宅でも施設でも世帯合算した医療費と介護費の自己負担の上限額設定により(要介護者の収入・貯蓄・財産)+(介護保険と健康保険の自己負担分)+(行政からの助成金)で費用負担できるように制度設計されている[12]

高額介護サービス費制度により、利用者が支払う月々の利用費には上限が設けられている[11]

  • 現役並み所得者:世帯全員で44,400円(2015年8月利用分より新設)
  • 一般:世帯全員で37,200円
  • 世帯全員が市町村税非課税:世帯全員で24,600円
    • 老齢福祉年金の受給者、前年の合計所得金額と公的年金等収入額の合計が年間80万円以下の者:利用者個人で15,000円
  • 生活保護受給者:利用者個人で15,000円

高額介護サービス費制度は健康保険高額療養費の介護保険版。その他、類似するものとして「高額医療合算介護(予防)サービス費」があり、「高額医療・高額介護合算療養費」制度から介護保険分として支給されるもの(医療保険分は高額介護合算療養費)。[13]


注釈

  1. ^ 厚生労働省が広域化を勧めてきたことから、広域連合一部事務組合で運営されているケースも多い。
  2. ^ 後期高齢者医療広域連合はここでいう「医療保険者」には含まれていない。
  3. ^ 生活保護法による医療扶助を受けている場合など
  4. ^ ここでいう「公的年金」とは、老齢基礎年金のみならず障害基礎年金障害厚生年金遺族基礎年金遺族厚生年金も含むが、老齢厚生年金は含まない(老齢厚生年金は老齢基礎年金又は障害基礎年金と併給されるため、老齢厚生年金から天引きされることは無い)。
  5. ^ 船員保険の場合は被保険者負担分の料率を控除できるとされ、実際には事業主負担の割合が高くなっている。

出典

  1. ^ 日本社会保障資料Ⅳ(1980-2000) (Report). 国立社会保障・人口問題研究所. (2005-03). Chapt.16 老人福祉. http://www.ipss.go.jp/publication/j/shiryou/no.13/data/kaidai/16.html. 
  2. ^ 介護保険制度の仕組み”. 政策について > 分野別の政策一覧 > 福祉・介護 > 介護・高齢者福祉 > 介護保険制度の概要 > 介護保険とは. 厚生労働省. 2013年8月4日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年5月20日閲覧。
  3. ^ 厚生労働白書 2017, p. 393.
  4. ^ 厚生労働白書 平成28年版 (Report). 厚生労働省. (2013). 資料編p235. https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/. 
  5. ^ a b c d 厚生労働白書 2013, 資料編p.229.
  6. ^ a b c 総務省>統計局(e-STAT:政府統計の総合窓口)>国勢調査>年度別国勢調査データ 1920年~2015年
  7. ^ a b c 総務省>統計局(e-STAT:政府統計の総合窓口)>国勢調査>2015年>「日本の人口・世帯」統計表 人口等基本集計(男女・年齢・配偶関係,世帯の構成,住居の状態など)>13 年齢(各歳),男女別人口及び人口性比-全国(大正9年,昭和35年,45年,55年,平成2年~27年)
  8. ^ a b c d e f 厚生労働省>統計情報・白書>各種統計調査>厚生労働統計一覧>介護保険事業状況報告>結果の概要>平成27年度 介護保険事業状況報告(年報)
  9. ^ a b c d e f 厚生労働省>統計情報・白書>各種統計調査>厚生労働統計一覧>介護保険事業状況報告>結果の概要>平成27年度 介護保険事業状況報告(年報)>全国計 PDF版 > 第4-1表
  10. ^ 厚生労働白書 2017, p. 397.
  11. ^ a b 介護保険制度の概要”. 厚生労働省. 2015年10月11日閲覧。
  12. ^ 厚生労働白書 2013, 資料編pp.228-229.
  13. ^ 介護保険サービスに係る利用料(厚生労働省)
  14. ^ a b c 地域支援事業の実施について (Report). 厚生労働省老健局長. (2006-06-09). https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb6317&dataType=1&pageNo=1 2021年10月2日閲覧。. 
  15. ^ 在宅医療・介護連携推進事業の手引き Ver.3 (Report). 厚生労働省老健局老人保健課. (2020-09). https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000666660.pdf 2021年10月1日閲覧。. 
  16. ^ 認知症対策等総合支援事業の実施について (Report). 厚生労働省老健局長. (2011-06-06). https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000035rce-att/2r98520000035rgf_1_1.pdf 2021年10月9日閲覧。. 
  17. ^ a b c 厚生労働白書 2013, 資料編p.228.
  18. ^ “第8期介護保険事業計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について” (プレスリリース), 厚生労働省, (2021年5月14日), https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18164.html 2021年6月9日閲覧。 
  19. ^ 介護費用と保険料の推移”. 政策について > 分野別の政策一覧 > 福祉・介護 > 介護・高齢者福祉 > 介護保険財政. 厚生労働省. 2013年5月20日閲覧。
  20. ^ “ウオッチ!2015介護報酬改定小規模デイは基本報酬引き下げへ”. 日経メディカル. (2014年11月15日). http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201411/539477.html 
  21. ^ 特別養護老人ホームにおける待機者の実態に関する調査研究 (PDF)”. 社会保障審議会-介護給付費分科会 > 平成24年5月17日の資料. 厚生労働省. 2013年5月19日閲覧。
  22. ^ “療養病床の再編成と円滑な転換に向けた支援措置について” (PDF) (プレスリリース), 厚生労働省, (2008年3月), https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/hoken/dl/seido01.pdf 2013年5月20日閲覧。 
  23. ^ a b 2011年2月23日朝日新聞朝刊6面






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