松葉杖とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 道具 > > 松葉杖の意味・解説 

まつば‐づえ〔‐づゑ〕【松葉×杖】

読み方:まつばづえ

足の不自由な人が用い上辺松葉のように二またになっているもの。

「松葉杖」に似た言葉

松葉杖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 14:13 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
松葉杖(高さ調節可能なもの)

松葉杖(まつばづえ)は、足が不自由な人の歩行を補助するための福祉機器、歩行補助機器。

概要

標準的な松葉杖はの手の側が葉のように二股に分かれており、最上部の横木をの下に挟み、間に張られた持ち手を持って歩行する。こうすることで普通の杖よりも身体を支えやすく安定した歩行が可能になる。ただし上半身の各部が健常で一定の筋力があることと、相応のバランス感覚が必要とされるため、老人などには向かない。また、原則的には2本で使用されるものである[1]

分類

前腕部支持型の一種
脇固定型
典型的な松葉杖であり、脇と掌で体重を支持する。両側で運用した場合、体重の80%を支持できるとされるが、実際の現場では安全率を見込み、50%以下で運用される。先端部で長さが調整できるものもある[2]
上腕三頭筋型
見た目は脇固定型とあまり変わらないが、脇ではなく上腕三頭筋と脇で脇当てを挟み、体重を支持するものである。カナディアンクラッチと呼ばれる[2][1]
前腕部支持型
ロフストランドクラッチと呼ばれる型。50% - 80%の体重を支持できる[2]。また、2本を両腕で扱うことも、後述する松葉杖の歩法が利用可能である[1]。詳しくはリンク先を参照。

その他、歩行を助ける杖としては足の部分が四つに分かれて自立する多脚型、一般に使われている握り手がT字のものなど様々な形状のもの[* 1][2]が存在する。材質は木やアルミなどの種類がある。

使用法

二点歩法

一方の松葉杖と反対側の下肢を同時に前に出す動きを繰り返す。具体的に書けば、左足と右杖、右足と左杖、と、交互に足を運んでいく形となる。

四点歩法

一方の松葉杖、対側の下肢、対側の松葉杖、最初の側の下肢、と言った順で歩を進める。具体的に書けば、右杖、左足、左杖、右足、と言った順番になる。

同時引き摺り歩法

松葉杖を両側同時に出し、両足を引きずって松葉杖の位置まで持っていく。歩行器に近い形となる。なお、引きずらずに小さく跳躍する様な形で杖の位置まで足を持っていくものを小振り歩行、松葉杖の先を支点として、杖より更に前方に着地するものを大振り歩行とする。

三点歩法

患側の症状が重い場合などは、歩行に片足のみを用いる「三点非荷重歩法」が用いられる。これはまず、健常な片足で身体を保持しつつ、両方の松葉杖を一歩前に進め、続いてその2本の松葉杖を支えとして、健常な足を前に出すことを繰り返す。疾患のある側の足を用いずに前進が可能である。

患側の下肢にある程度の負荷をかけても良い、部分免荷である場合は、患側と松葉杖を同時に前に進める動きと、健側を前に出す動きを繰り返す。いわば患側の脚を松葉杖で助ける形となる。

その他

  • 一般的なT字杖(1本)の場合、原則的に健側で用い、やはり杖と患側を同時に前進させる形となる。

脚注

  1. ^ ちなみに一般の杖で支持出来る体重は20%程度である。

出典

  1. ^ a b c 『リハビリテーション医学テキスト』 p.163 - p.165
  2. ^ a b c d 『健康・福祉工学ガイドブック』 p.156、p.161

参考文献

  • 日本運動器リハビリテーション学会、日本臨床整形外科学会 監修 『運動器リハビリテーションシラバス』 南江堂 2007年10月 p.88 主に三点歩法について
  • 三上真弘 出江紳一 編 『リハビリテーション医学テキスト 改訂第3版』 南江堂 2010年10月 p.57 一般的な歩法について
  • 山越憲一 編著 『健康・福祉工学ガイドブック』 工業調査会 2001年7月

関連項目

外部リンク


「松葉杖」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



松葉杖と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「松葉杖」の関連用語


2
片松葉 デジタル大辞泉
92% |||||


4
両松葉 デジタル大辞泉
74% |||||





9
クラッチ デジタル大辞泉
58% |||||

10
撞木杖 デジタル大辞泉
58% |||||

松葉杖のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



松葉杖のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの松葉杖 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS