老老介護
別名:老々介護、老老ケア、老々ケア
高齢者が高齢者を介護すること、介護を行う側自身も高齢者である状況。高齢者介護を夫婦や兄弟が行う場合、90代の親を60代の子供が介護する場合などがある。
老老介護は、介護する側も高齢により身体が衰え、介護が大きな身体的負担となる。また、介護の協力者となりうる家族や親類が周りにいないことで精神的負担も負いやすい。高齢者のみの世帯には経済的な負担や不安も伴う。
老老介護では介護者が周囲に負担をかけまいとして、あるいは周囲に頼れる存在がおらず、一人で負担を背負い込んでしまって「介護疲れ」に至る場合がままある。介護者が病気で倒れて、介護を受ける側が誰の手も借りられなくなる場合もあれば、精神的に極限に達し無理心中を図ってしまうケースもある。
老老介護は、社会全体の少子高齢化、核家族化による若い同居人の不在などにより、日本において深刻な問題と化している。世界に同じ状況に直面した国がなく、参照できる前例がない。前東京大学総長で三菱総合研究所理事長の小宮山宏はこの状況を 「課題先進国」と呼んでいる。
なお、老老介護のうち、認知症の患者を介護している家族や配偶者もまた認知症になっている状況を「認認介護」という。
老老介護
(老々介護 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/12 07:04 UTC 版)
老老介護(ろうろうかいご)、あるいは老老看護(ろうろうかんご)とは、家庭の事情などにより65歳以上の高齢者が、高齢者の介護をせざるをえない状況のことである[1][2]。
- ^ “平成30年 グラフでみる世帯の状況 ─国民生活基礎調査(平成28年)の結果から─” (PDF). 厚生労働省政策統括官(統計・情報政策担当). p. 51 (2018年3月16日). 2022年10月12日閲覧。
- ^ a b c d e “老老介護・認認介護とは”. 健康長寿ネット. 公益財団法人長寿科学振興財団 (2022年3月22日). 2022年10月12日閲覧。
- ^ 清水康之. “自殺総合対策へ 〜新しいつながりが、新しい解決力を生む〜” (PDF). 厚生労働省. p. 2. 2022年10月12日閲覧。
- ^ a b 社会保障審議会介護保険部会 (2010年11月30日). “介護保険制度の見直しに関する意見” (PDF). 厚生労働省. p. 5. 2022年10月12日閲覧。
- ^ a b 認知症介護研究・研修仙台センター (2018年3月). “Q&Aでわかる専門職のための認知症の家族等介護者支援ガイドブック” (PDF). 厚生労働省. p. 50. 2022年10月11日閲覧。
- 1 老老介護とは
- 2 老老介護の概要
- 3 認認介護との違い
- 4 関連項目
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