私立清雅学園
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一斗が入部する以前は、サッカー部とは呼べないほどの弱小チームであったが、乱闘事件をきっかけに新生清雅サッカー部として生まれ変わった。本編で登場するその当時の部員は、甲斐邦彦、和馬、真、平木、五木田、加藤、波多のみ。甲斐邦彦が乱闘事件の責任を被り、放校処分になったため、甲斐邦彦が背負っていた「背番号10」は「甲斐邦彦を知っている部員が1人でもいる限り、欠番」となっている(第11巻、第12巻番外編『KAZUMA』参照)。 香取 一斗(かとり いっと) 本編の主人公。好奇心が旺盛で喧嘩早く、行く先々で騒動を巻き起こす。清雅学園に転入し、幼少時の喧嘩仲間だった和馬と再会。和馬と張り合うため、和馬が課した入部テストに合格し、初心者でありながらサッカーを始めた(そのため初期にはルール無用のプレーをしていた)。一応ポジションはFW(レフトウィング)だがボールのある所にはポジション無視で常に顔を出していた。小柄だが運動神経抜群で、見よう見まねで暁のライジングシュートを撃って見せるなど抜群の運動センスを誇り、その決定力の高さは全国に轟くことになる。しかし、オツムの方はもうひとつで中々ルールが覚えられない。カンフーが得意で実際のプレーに応用していた。焦っている和馬を落ち着かせるなど、時に冷静な面を見せる。口癖は「ちょんわ!」。清雅のスライド入学の成績に至らず、ブラジル留学しようとするが手違いで父と行き別れ埼玉の高校に推薦で入学する。 プレイヤーとして「何をするかわからない」「未知数」ということから、戦ったことのある暁、伊緒だけでなく、黒崎は対戦前からマークしていた。清雅のポイントゲッター。特に機動力は全国屈指の俊足であり、ミドルシュートこそないもののキーパーとの1対1では抜群の能力を発揮しカンフーの後ろまわし蹴りを応用したヒールシュートは伊緒でも対応不可能なレベルである。 由良 和馬(ゆら かずま) 清雅学園キャプテンで、ポジションはFWでチームのエースストライカー。作中では主にカズマと表記される。三原台FC出身。崇永の野津監督が「全国5指に入る」という選手で、崇永からもスカウトは来ていた。 キャプテンとして弱小チームだった清雅サッカー部を1年生時に改革し強豪に育て上げるなど、プレイ以外でも活躍の場が多く、彼ほどチームに与える影響力が大きい選手は作中珍しい。 一斗の幼馴染で、キャプテンを任せられるなど普段は冷静であるが、熱くなれば昔の血が騒ぐのか猪突猛進のプレーもいとわない。一斗とはいがみ合うことが多いがいざとなれば暁が畏怖するほどの抜群のコンビネーションを見せる。ポイントゲッターでもあるが一斗がいるため普段はゲームメーカーに徹することも多い。数人のDFを吹き飛ばすパワープレー(名付けて「ブルドーザーチャージ」)が得意。実家は八百屋で妹がいる。 宗近 真(むねちか まこと) GK。作中では主にマコトと表記される。和馬の親友である。理知的な落ち着いた性格で、一斗と和馬の揉め事が起これば仲裁役になる。眼鏡がトレードマーク。宗近暁は一卵性双子の兄であるが、性格もポジションも大きく異なる。小学生の頃から優秀なプレイヤーであり、和馬、暁、真の3人は三原台FC出身で小学校に上がる前からボールを蹴っていた仲間。背番号は、和馬が「9」暁が「10」真が「11」であったが、戦術に興味を持ち出しGKを志願する。当然FCでも優秀な選手であったが、気が弱く「やさし過ぎる性格」と野津監督にみなされ、スカウトの対象にされなかった。 性格こそ穏健であるが、右肩の脱臼をものともせずPKをストップしたり、暁のライジングシュートを唯一セーブするなど守備に関しては彼が司令塔である。また、チームについて和馬にも意見ができる数少ない人間。 小学生・中学生時代、特に兄弟コンプレックスを感じているところは見られない。兄のことは「常にトップでいないと気がすまない人」という描写はあるが、それは崇英サッカー部の厳しさに対して「(暁には)それがあっている」という意味である。 GKであるが、時としてキッカーとして活躍することもある。 平木 涼(ひらき りょう) DF。一斗とは「おチビちゃん」「まゆなし」と呼び合う喧嘩仲間。普段は仲間とつるんで遊んでいる不良でかつては「ナイフの平木」と呼ばれていた。しかし、サッカーの実力は一流でDFラインを統率し、マンマークのレベルも一級品。的確な攻撃参加など一斗、和馬と並んでフィールドプレイヤーの要。かつて相手チームの選手の選手生命を絶つ怪我を負わせたことにより(不可抗力の事故であり相手選手も恨んではいない)サッカーから離れていたが一斗や和馬の姿を見て復帰した。全国大会進出に大きく貢献したが、校内のトラブルに巻き込まれ放校処分となる。 転校先となった千葉県大船浦中でもサッカーを続け、DFとして全国大会に出場。それ以降の活躍は大船浦中の項を参照。 岡本 武志(おかもと たけし) FW(ライトウィング)。初登場時は1年生。清雅はフォーメーションは4-3-3だが、時折4-4-2のツートップになることもあり、その時はMFをつとめる。立花と共にゲームメイクを行う。一斗には「岡ちゃん」と呼ばれている。 立花 真澄(たちばな ますみ) MF。初登場時は1年生。岡本と共にゲームメイクを行う選手。和馬が卒業後、主将を任される。清雅のスローインは彼が行う。一斗には「真澄ちゃん」と呼ばれている。 正木 剛(まさき つよし) MF。初登場時は1年生。太っているが、全くと言ってよいほどそのことに触れられない。立花、萩(岡本)とともにMFをつとめ、同じくゲームメイクを行う。 萩 直也(はぎ なおや) MF。初登場時は1年生。出っ歯で片目を隠しているのが特徴。立花、正木(岡本)とともにMFをつとめ、同じくゲームメイクを行う。 五木田 又次郎(ごきた またじろう) DF。一斗達が2年生時にチームで唯一の3年生であったがキャプテンは和馬に譲っている。清雅が弱小チームであった時期と10番(甲斐邦彦)を背負っていた人物を知る数少ない男である。あだ名は「又やん」。 加藤 一(かとう はじめ) DF(ライトディフェンス)。初登場時は2年生。一斗には「加トちゃん」と呼ばれている。 波多 喜明(はた よしあき) DF(センターバック)。初登場時は2年生。前髪のパーマが特徴。3年時の西東京予選の薬師神戦で負傷。その後を後藤に譲る。 橋本 清(はしもと きよし) DF(レフトバック)。初登場時は1年生。平木がチームへ戻り、一斗が加入したことで控えに回った。基本的にDFだが、清雅の層が薄さから色々なポジションを守るハメになる。五木田の卒業に伴い、背番号が12から3へ変わる。平木の放校処分後はレギュラーに返り咲く。 三宅(センターバック)が出場する際、相手チームによっては後藤にレフトバックを任せることもある。 楠 真琴(くすのき まこと) 清雅の女子マネージャー。初登場時は1年生。家は剣道場で古武道もなかなかの腕(剣道は中学1年生時代に既に二段を取っていた)。性格はかなりのお転婆であるが(女性ながら総拳と喧嘩したこともある数少ないキャラ)、問題児の一斗を抑止するブレーキを担っている。しかし、逆に乱闘に巻き込まれることもしばしば。最初一斗に入部届けを渡したため、名前もあいまってか概要を一斗から聞いた部員は筋骨隆々の男を想像していた。当初はプレイヤー志望だったが、夏海学園との練習試合を経てマネージャーになった。 作中、まともに出番がある唯一の女性キャラである(他に名前がある女性キャラは和馬の妹、由良和美だけであるが、キャラ名はおろか名前すらまともに出てこない)。真と読みが同じのため、入浴中に同学年選手数人と一斗が間違えて入って来て、逃げ遅れた一斗は全身が腫れて気絶するほど殴られたことも。 瀬出井にナンパされたり(2年越しでしつこくデートに誘われた)、「あれ(お転婆で暴力的な性格)さえなければ可愛いのに」と同級生に言われたりすることから、ルックスはよいという設定であることがわかる。「真琴ちゃん(同級生、波多、真など)」「真琴(一斗)」「楠(和馬)」と呼ばれており、何故か紛らわしい(真と読みが同じ)下の名前で呼ばれることが多い。 甲斐 秋彦(かい あきひこ) 清雅でかつて10番を背負っていた甲斐邦彦の弟で一斗達より2学年下。兄を負かしたと聞いて清雅に入学。何時もムッとした顔つきから一斗からは「への字口」と呼ばれている。FW志望であったが大泉北中戦で行われたFW競争で一斗を認める形で敗れリベロにコンバート。兄同様のセンスを持っており1年生ながらレギュラーを務める。先輩を目上と思わない傲慢さはあるが「〇〇だ…です」と、なるべくは守っている。入学直後から一斗の乱闘に巻き込まれる常連でつるんでいる事が多い(一応、一斗には「先輩」と呼んでいる)。クールな兄と違い試合以外ではコミカルな面が強い。 国武 高道(こくぶ たかみち) リザーブ選手。奥目なのが特徴で一人称は「私」。ボディビルダーの家系で番外編で父母も登場した。度胸はあるが和馬曰く「何を考えているか解らない」とのことである。ドリブルの際はその家系ゆえの体の頑健さゆえに左右はおろか真正面のタックルにすら全く動じないが、そのスピードは非常に遅い。 田丸 角雄(たまる すみお) 1年生で足が遅く「丸ブタ」と呼ばれている。小太りで眼鏡をかけている。小学校時代は和馬達が所属していた三原台FCに所属しており、その際には「三原台FCの頭脳」と呼ばれていたらしい。一応希望ポジションはMF。 高井 友明(たかい ともあき) 1年生でジュニアサッカー2年の経歴を持つ。センスはあるが気が弱い。MF希望。 吉尾 浩司(よしお こうじ) 1年生でジュニアサッカー2年の経歴を持つ。極端なあがり症。DF希望。 三宅 淳(みやけ じゅん) DF。一斗達が3年時の西東京予選の決勝戦後に転校してきた。学年は一斗達と同じ。膝に古傷があり当初は美術部兼サッカー部マネージャーであったが仲間の説得で選手として復帰した。平木に匹敵するテクニックを持ち、絶妙のポジショニングからボールに触れることなく相手にプレッシャーを掛けることができる。目が細くいつも笑っているように見えることから一斗に「ニヤケ」と呼ばれるが伊達眼鏡を掛けており、その奥の眼光は鋭い。実は足の負傷が完治しておらず爆弾を抱えているため、全力でプレーできる時間が限られている。 後藤 重信(ごとう しげのぶ) DF。三宅と同時期の転校生。学年は一斗達と同じ。名門桐海中出身だった為、買いかぶられレギュラーに抜擢される。しかし和馬は理解しており、それに応えるべく努力で補った。気は弱いが身長は和馬とチーム1,2を争う高さで、体格も非常によく、その巨体でゴールを守る。背番号は12。三宅投入までのセンターバックを任されることが多い(三宅と交代せず、同時に出場するときはレフトバック)。一斗、甲斐秋彦からは「オッサン」と呼ばれている。
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