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きざき‐さとこ【木崎さと子】

読み方:きざきさとこ

1939〜 ]小説家満州生まれ本名原田正子フランスアメリカ十数滞在帰国創作始め、「青桐」で芥川賞受賞。他に「裸足」「沈める寺」「緋の城」など。


木崎さと子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/09 00:37 UTC 版)

木崎 さと子
(きざき さとこ)
誕生 (1939-11-06) 1939年11月6日(84歳)
満洲国 新京
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本
最終学歴 東京女子大学短期大学部卒業
活動期間 1980年 -
ジャンル 小説
デビュー作 「裸足」(1980年)
親族 従姉:皆川博子
従兄:塩谷信幸
叔父:塩谷信男
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木崎 さと子(きざき さとこ、1939年11月6日[1] - )は、日本小説家芥川賞作家。

経歴・人物

満洲国新京(現在の長春)に生まれる[2]。本名は原田正子[1]。父は応用化学者の横山辰雄(1904年 - 1993年、1927年東京帝国大学理学部応用化学科卒業、1961年工学博士富山大学名誉教授)。4歳で母を失い、継母に育てられる。皆川博子は従姉(父の妹の長女)で、少女時代に文学を教えられた[3]。敗戦時、満洲でソ連兵や中国人の横暴を目の当たりにする。引き揚げ後、沼津富山へ移る。富山県高岡市で少女期を送り、1958年富山県立高岡高等学校を経て、1960年東京女子大学短期大学部英文科卒業[4][5]帝人に就職する。1962年、植物発生生理学者の原田宏(1930年6月1日 - 2023年1月7日、筑波大学名誉教授)と結婚し、渡仏する。1963年、米国カリフォルニア州パサディナ、1964年再度フランス。二女を儲け、パリ大学で比較文学などを学ぶ。1974年、夫の筑波大学就職により帰国し、松戸市岩瀬に居住する[5]1976年、夫のユネスコ本部出向で渡仏する。1979年、帰国、創作を始める。1980年、「裸足」で第51回文學界新人賞を受賞する(この時、木崎さと子の筆名を用いる)[6]1982年カトリック受洗1984年、親友の叔母をモデルに、自然死を選んだ患者の生き方を描いた短編『青桐』で第92回芥川賞を受賞する[7][5]1988年、『沈める寺』で芸術選奨新人賞を受賞する[8]

著作

小説

  • 『裸足』(1982年11月 文藝春秋
  • 『青桐』(1985年3月 文藝春秋 / 1988年2月 文春文庫
  • 『海と蝋燭』(1985年6月 福武書店
  • 『沈める寺』(1987年6月 新潮社
  • 『波 ハーフ・ウェイ…』(1988年7月 文藝春秋)
  • 『山賊の墓』(1989年5月 講談社
  • 『幸福の谷』(1990年4月 文藝春秋)
  • 『鏡の谷』(1990年10月 新潮社)
  • 『跡なき庭に』(1991年6月 文藝春秋)
  • 『時の雫』(1991年7月 中央公論社
  • 『幸福の小さな扉』(1994年2月 河出書房新社
  • 『光る沼』(1996年6月 新潮社)
  • 『誕生石物語』(1999年8月 河出書房新社)
  • 『星降る街の物語』(1999年9月 河出書房新社)
  • 『蘇りの森』(1999年12月 文藝春秋)
  • 『緋の城』(2002年2月 新潮社)
  • 『小説 聖書の女性たち』(2004年9月 日本キリスト教団出版局

児童書

  • 『うみをわたったこぶた』黒井健絵(2004年4月 岩崎書店
  • 『ダーチャのいのり』黒井健絵(2005年10月 女子パウロ会
  • 『キリシタンの祈り』小山硬画(2008年8月 女子パウロ会)

エッセイ・ノンフィクションなど

  • 『もうひとつの幸福』(1987年2月 海竜社)
  • 『愛の聖母子』(1988年2月 講談社)
  • 『美しい出会い 道ひとすじの人々を訪ねて』(1988年7月 女子パウロ会
  • 『いのちの波にかがやく』(1991年10月 女子パウロ会)
  • 『自分らしく生きること 自分らしく死ぬこと』(1995年12月 海竜社)
  • 『夢の記憶 ある神父への手紙』(1997年12月 岩波書店
  • 『聖書物語 ビジュアル版』(2000年10月 講談社)角川ソフィア文庫、2017
  • 『今を生きる女子修道会 現代社会への挑戦』(2006年5月 女子パウロ会)
  • 『路上からの復活』(2010年6月 女子パウロ会)

共著

英訳された作品

  • The Phoenix Tree and Other Stories(『青桐』他)、Carol A.Flath 訳 (1990年3月 講談社インターナショナル)
  • The Sunken Temple(『沈める寺』)Carol A.Flath訳 (1993年1月 講談社インターナショナル)

脚注

  1. ^ a b 木崎さと子(キザキサトコ)とは - コトバンク
  2. ^ 楽天ブックス: キリシタンの祈り - 木崎さと子 - 4789606511
  3. ^ 『芥川賞直木賞150回全記録』p.155
  4. ^ 木崎 さと子|著者|河出書房新社
  5. ^ a b c まつど文学散歩 木崎さと子松戸市役所、広報まつど第722号、平成2年1月20日、p7
  6. ^ 幸福の小さな扉 :木崎 さと子|河出書房新社
  7. ^ 青桐(アオギリ)とは - コトバンク
  8. ^ 県広報とやま

関連項目



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