目取真俊とは? わかりやすく解説

めどるま‐しゅん【目取真俊】

読み方:めどるましゅん

1960〜 ]小説家沖縄生まれ本名島袋正。沖縄高校国語教師務めたのち文筆専念沖縄の風土と戦争描き続け評論も多い。「水滴」で芥川賞受賞。他に小説魂込め(まぶいぐみ)」「虹の鳥」、評論沖縄戦後ゼロ年」など。


目取真俊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/04 00:50 UTC 版)

目取真 俊(めどるま しゅん、1960年10月6日 - )は、日本小説家政治活動家芥川賞受賞者。本名、島袋正。

経歴

沖縄県国頭郡今帰仁村出身。沖縄県立北山高等学校を経て琉球大学法文学部卒業。期間工、警備員、塾講師などを経て県立高校の国語教師を務めるが、2003年に退職。在職中の1997年に『水滴』で第117回芥川賞を受賞。

沖縄の自然や風土、歴史に根ざした小説を発表している。『水滴』『魂込め』には、沖縄戦の記憶を背負って生きる庶民の姿が描かれている。2004年には小説「風音」を自ら脚本化し、東陽一監督によって映画化された。同作品はモントリオール世界映画祭でイノベーション賞を受賞した。主に短編が多いが、「虹の鳥」は在日米軍沖縄の暴力団にからむ若者の姿を描いた長編である。季刊『前夜』1-12号に「眼の奥の森」という短編連作を発表し、沖縄語を使った表現も試みている。

小説以外にも地元の沖縄タイムス琉球新報をはじめ、新聞や雑誌にエッセー、評論などを発表している。基地問題や沖縄戦に関する発言が多く、最近は大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判教科書検定の問題についても書いている。

受賞歴

作品リスト

小説

  • 『水滴』(1997年、文藝春秋、2000年文庫)
  • 『魂込め(まぶいぐみ)』(1999年、朝日新聞社、2002年文庫)
  • 『群蝶の木』(2001年、朝日新聞社)
  • 『平和通りと名付けられた街を歩いて―目取真俊初期短編集』(2003年、影書房
  • 『風音 The Crying Wind』(2004年、リトル・モア[1]
  • 『虹の鳥』(2006年、影書房)
  • 『眼の奥の森』(2009年、影書房 ISBN 978-4-87714-393-0
  • 『目取真俊短篇小説選集』全3巻 影書房 2013
1 (魚群記) 2013
2 (赤い椰子の葉)
3 (面影と連れて)
  • 『ヤンバルの深き森と海より』影書房, 2020.1
  • 『魂魄の道』影書房,2023

評論・エッセイ

  • 『沖縄/草の声・根の意志』(2001年、世織書房)
  • 『沖縄「戦後」ゼロ年』(2005年日本放送出版協会・生活人新書) 
  • 『沖縄/地を読む 時を見る』(2006年、世織書房)
  • 『沖縄で考える教科書問題・米軍再編・改憲のいま 目取真俊講演録』第9条の会・オーバー東京 あーてぃくる9ブックレット 2008

共著

映画

  • 風音』(2004年、リトル・モア)脚本担当

その他

ドキュメンタリー

脚注

出典

  1. ^ リトルモアブックス|『風音 The Crying Wind』 目取真 俊”. リトル・モア. 2021年5月7日閲覧。
  2. ^ 死者は沈黙の彼方(かなた)に 作家・目取真俊”. NHK (2021年8月29日). 2021年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月11日閲覧。

関連項目

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