松村栄子とは? わかりやすく解説

まつむら‐えいこ【松村栄子】

読み方:まつむらえいこ

1961〜 ]小説家静岡生まれ本姓朝比奈出版社などの勤務経て創作活動に入る。「至高聖所アバトーン)」で芥川賞受賞。他に「僕はかぐや姫」「紫の砂漠」「詩人の夢」など。


松村栄子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/28 08:02 UTC 版)

松村 栄子
(まつむら えいこ)
誕生 (1961-07-03) 1961年7月3日(64歳)
日本静岡県湖西市
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本
教育 学士
最終学歴 筑波大学第二学群比較文化学類卒業
筑波大学大学院修士課程教育研究科中退
活動期間 1990年-
ジャンル 小説
代表作 『至高聖所(アバトーン)』(1991年)[1][2]
主な受賞歴 海燕新人文学賞(1990年)
芥川龍之介賞(1992年)[1][2]
デビュー作 『僕はかぐや姫』(1990年)
配偶者 朝比奈英夫(日本文学者
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松村 栄子(まつむら えいこ、1961年7月3日 - )は、日本の小説家

経歴

静岡県湖西市生まれ。5歳から18歳まで福島県いわき市で過ごす[3]福島県立磐城女子高等学校筑波大学第二学群比較文化学類卒業[4][5]。同大学院修士課程教育研究科中退[4]。出版社、コンピュータソフト商社勤務を経て、1990年『僕はかぐや姫』で海燕新人文学賞受賞、同作品で三島由紀夫賞候補。『至高聖所(アバトーン)』で1991年度下半期(1992年1月)芥川龍之介賞[1][2][4][5]を受賞。

その後、ファンタジー小説『紫の砂漠』とその続編『詩人の夢』や、自身の趣味である茶道を題材としたユーモア青春小説『雨にもまけず粗茶一服』『風にもまけず粗茶一服』などを執筆。夫は万葉学者京都光華女子大学教授の朝比奈英夫。子供はいない。1993年より京都在住。

2006年の大学入試センター試験の国語の問題において、『僕はかぐや姫』の一節が採用・出題された[6]

2005年より福島県文学賞審査委員を[7]、2014年よりいわき応援大使を務めている[8][9]

著書

小説

  • 『僕はかぐや姫』(1991年5月 福武書店 / 1993年12月 福武文庫 / 2019年3月 ポプラ文庫
  • 『至高聖所(アバトーン)』(1992年2月 福武書店 / 1995年1月 福武文庫 / 2019年3月 ポプラ文庫)
  • 『セラヴィ』(1992年10月 福武書店)
  • 『あの空の色』(1992年10月 マガジンハウス
  • 『紫の砂漠』(1993年8月 新潮社 / 2000年10月 ハルキ文庫
  • 『001にやさしいゆりかご』(1995年4月 ベネッセコーポレーション
  • 『あした、旅人の木の下で』(1997年7月 角川書店
  • 『生誕』(1999年3月 朝日新聞社
  • 『詩人の夢』(2001年2月 ハルキ文庫)
  • 『Talkingアスカ』(2007年1月 ジャイブ ピュアフル文庫)

粗茶一服シリーズ

  • 『雨にもまけず粗茶一服』(2004年7月 マガジンハウス / 2008年11月 ジャイブピュアフル文庫 / 2010年3月 ポプラ文庫ピュアフル
  • 『風にもまけず粗茶一服』(2010年12月 マガジンハウス / 2014年1月 ポプラ文庫ピュアフル)
  • 『花のお江戸で粗茶一服』(2017年10月 ポプラ社 / 2020年5月 ポプラ文庫ピュアフル)
  • 『彼方此方の空に粗茶一服』(2024年9月 ポプラ社)

エッセイ・その他

  • 『文章を書こう! 1200字からはじめる自己表現入門』(1997年4月 ベネッセコーポレーション)
  • 『ひよっこ茶人の玉手箱 インターネットでお茶を愉しむ』(2000年4月 マガジンハウス)
    • 【改題】『ひょっとこ茶人、茶会へまいる。』(2011年8月 朝日文庫)
  • 『京都で読む徒然草』(2010年6月 京都新聞社
  • 『I love ふくしま I love いわき』(2011年4月 パブー ※Kindle版)
  • 『存在確率―わたしの体積と質量、そして輪郭』(2018年10月 コールサック社
  • 『夢幻にあそぶ 能楽ことはじめ』(2019年4月 淡交社

アンソロジー・その他

「」内が松村栄子の作品

  • 『最高の贈り物(ベスト・エッセイ集 1998年版)』(1998年7月 文芸春秋)「笑うアメリカ人」
  • 『福島県文学全集 第1期(小説編) 第6巻(現代編2)』(2001年10月 郷土出版社)「至高聖所(アバトーン)」
  • 『芥川賞全集 第16巻』(2002年6月 文藝春秋)「至高聖所(アバトーン)」
  • 『金原瑞人YAセレクション みじかい眠りにつく前に II 昼下がりに読みたい10の話』(2009年3月 ジャイブ ピュアフル文庫)「窓」
  • 『とっさの方言』(2012年8月 ポプラ文庫)「んだっぺよ」
  • 『ぎをん210号』(平成24年陽春号 祇園甲部組合発行)「都の桜、祇園の桜」
  • 『明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語』(2013年12月 ポプラ社)「三波呉服店 - 2005」

メディア・ミックス

ラジオドラマ

出典

  1. ^ a b c “芥川賞に松村栄子氏 直木賞 高橋義氏と高橋克氏”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 30. (1992年1月17日) 
  2. ^ a b c “3氏が喜び語る 芥川・直木賞授賞式”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 夕刊 15. (1992年2月27日) 
  3. ^ 文芸講演会「文学とわたし ─いわき時代から京都まで」(講師 松村栄子氏)聴講者募集”. zenbunkyo.com. 2025年2月4日閲覧。
  4. ^ a b c 松村 栄子 様 【作家】 | 筑波大学基金 | ご支援のお願い | FUTURESHIP CREWS' MESSAGE”. futureship.sec.tsukuba.ac.jp. 2022年5月20日閲覧。
  5. ^ a b 大学時代に考えていたことが、結局は一番正解だった | TSUKUBA WAY INTERVIEW 37 |”. TSUKUBA WAY (2016年8月29日). 2023年3月21日閲覧。
  6. ^ 立花もも (2019年3月14日). “センター試験採用で話題になった「僕っ娘」小説、待望の復刊!”. ダ・ヴィンチWeb. 2023年3月21日閲覧。
  7. ^ 企画展「図書探訪 いわきの文学者 ‐小説編‐」”. いわき市立図書館. 2025年5月29日閲覧。
  8. ^ いわきの魅力を全国へ発信 出身者ら「応援大使」に 19日に東京で委嘱状交付”. 福島民報社 (2014年5月8日). 2023年3月21日閲覧。
  9. ^ いわき応援大使”. いわき市 (2025年5月9日). 2025年5月30日閲覧。

関連項目

外部リンク




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