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とうきょうとどうじょうとう〔トウキヤウトドウジヤウタウ〕【東京都同情塔】

読み方:とうきょうとどうじょうとう

九段理江小説令和5年2023発表近未来東京舞台に、「シンパシータワートーキョー」とよばれる犯罪者施設の塔のようすを、その塔の設計者刑務官などの視点から描く。第170芥川賞受賞


東京都同情塔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/05 03:19 UTC 版)

東京都同情塔
作者 九段理江
日本
言語 日本語
ジャンル 中編小説
発表形態 雑誌掲載
初出情報
初出 新潮』2023年12月号
出版元 新潮社
刊本情報
収録 『東京都同情塔』[1]
出版元 新潮社
出版年月日 2024年1月17日
総ページ数 144
id ISBN 978-410355-511-7
受賞
第170回芥川龍之介賞
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東京都同情塔』(とうきょうとどうじょうとう)は、2023年に発表された九段理江中編小説。第170回芥川龍之介賞受賞作品[2]。『新潮』2023年12月号に初掲載され、2024年1月に新潮社から出版された。

あらすじ

東京都心に「シンパシータワートーキョー」と名づけた高層刑務所の建設が計画された近未来の物語[3]

登場人物

主要登場人物

  • 牧名沙羅 - 主人公。収容施設「シンパシータワートーキョー」の設計に挑む[4]。高校生の時に受けた性暴力にトラウマを抱える。「〜べきだ」が口癖。
  • 東條拓人 - 牧名にとっての恋人のような男の子。幼少期の母の言葉の暴力にトラウマを抱えている。牧名に「東京都同情塔」のネーミングを発案する。
  • マサキセト - 犯罪者を「ホモ・ミゼラビリス」と言い換えることを提唱した愚かな幸福学者。寛容を謳うが単に寛容な人物でもない。硬直した言葉を話す。
  • AI-built - 本作品の世界でのChatGPTのようなLLM。硬直した言葉を話す。九段はAI-builtを一人の登場人物とは認めておらず、半分であるとして、主要登場人物は3.5人であると言っている。

サブキャラクター

  • Aさん - セトに「ホモ・ミゼラビリス」の概念を発想させるきっかけを与える。
  • その男子生徒 - 牧名の高校時代(=かつての「その女子生徒」)の恋人。牧名沙羅にトラウマを与える。
  • 拓人の母 - 東條拓人にトラウマを与えた。口癖は「あんたの父親はゴミみたいな人だった」。
  • 牧名の友人たち - 牧名が独立して自身の建築事務所を構えることになった際、事務所の名前をカタカナにすることを勧めた。

評価と反響

  • 選考委員の吉田修一は「欠点を探すのが難しい完成度の高い作品だった。架空の東京という舞台にリアリティーがあり、多くの読者に届く」と講評した[4]
  • 本作が芥川賞を受賞した際には、執筆に際し生成AIの利用に関する筆者の発言が注目された。
    • 2024年1月17日に行われた芥川賞の受賞会見においては、「ChatGPTのような生成AIを駆使して書いた小説でして、おそらく全体の5%くらいは生成AIの文章をそのまま使っているところがある」と発言していた[5]。海外でも話題となった[6]
    • しかし、その後2024年2月に公開された東京新聞の記事によると、「チャットGPTの文章を用いたのは、登場人物の質問に対しAI-builtが返答した部分のみで『地の文はオリジナル』」と説明し、5%という数字についても「会見でとっさに出てしまったが、読み返したら単行本の1ページにも満たない分量で言い過ぎだった」と修正している[7]

書誌情報

  • 九段理江『東京都同情塔』 新潮社 2024年1月17日発売[1]

脚注

出典

  1. 1 2 九段理江 『東京都同情塔』 | 新潮社”. www.shinchosha.co.jp. 2024年1月17日閲覧。
  2. 第170回芥川賞に埼玉県出身 九段理江さん「東京都同情塔」”. NHK NEWS WEB. 日本放送協会 (2024年1月17日). 2024年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月17日閲覧。
  3. 芥川賞に九段理江さんの「東京都同情塔」…高層刑務所の設計担う女性が主人公”. 読売新聞オンライン (2024年1月17日). 2025年1月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月18日閲覧。
  4. 1 2 芥川賞は九段理江さん「東京都同情塔」かつて住んだ石川県にエール 直木賞は河崎秋子さんとの万城目学さん”. 東京新聞 TOKYO Web. 2025年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月18日閲覧。
  5. “「言葉による解決、あきらめたくない」芥川賞の九段理江さん会見”. 産経新聞. (2024年1月17日) 2024年1月18日閲覧。
  6. 芥川賞の海外での知名度を爆上げした九段理江「文壇に“混乱”をもたらした」 | 【作家部門】2024年に世界が注目した日本人100”. クーリエ・ジャポン (2024年12月29日). 2026年6月5日閲覧。
  7. 芥川賞作家・九段理江さん「受賞作の5%は生成AIの文章」発言の誤解と真意、AIある時代の創作とは”. 東京新聞 TOKYO Web (2024年2月18日). 2025年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月29日閲覧。

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