少女編とは? わかりやすく解説

少女編(第1回〜第36回)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 01:50 UTC 版)

「おしん」の記事における「少女編(第1回第36回)」の解説

物語明治40年1907年)の春、明治終わりさしかかった山形貧し小作の娘・谷村しんの少女時代から始まる。おしんの家は父・作造、母・ふじ、祖母・なか、兄・庄治、既に年季奉公出ている姉・はる、みつ、そして弟・正助、妹・こうにおしんを入れて9人家族だった。その年、数え年7歳になるおしんは、4月から尋常小学校へ通うのを楽しみにしていた。しかし家はここ数年凶作地主への借り積り食事大根飯食いつなぐ貧しい生活だった。 作造口減らしのためにおしんに奉公に出るよう命じる。おしんは嫌がり、ふじとなかはおしんがまだ7つだと反対する。だが、おしんはなかがおしんのために食事回数減らしていたのを知る。後日、おしんはふじが冷たい川に入っていくのを見て助けを呼ぶ。ふじは引き上げられるがそれは堕胎のためだった。おしんはこれから生まれる子のために1年奉公に出ることを承知する口入れ屋源助年季奉公前払いとして米一俵 を届けてくる。奉公に出る日、なかはおしんにこっそり50銀貨 を渡す。最上川材木問屋奉公人次の筏で下る途中堤防の上走っておしんを追いかける作造泣き崩れる姿を目撃し、おしんは父も苦しんでいることを知る。 左澤町中川材木店で、おしんは店の主人の軍次の子・武の子守をする。おしんのお目付け役である材木店の奉公人つねは厳しく、ここでも大根飯降る中で川でおしめを洗う辛い奉公生活だった。ある日尋常小学校覗いたおしんは授業をしていた松田先生出会う松田夕方中川材木店訪ねて来て、軍次ときんにおしんを小学校来させるように説得。軍次は子守り承知でならと承諾する。おしんは喜ぶが、つねは反対し、おしんを昼飯抜きにする。おしんはそれでも学校へ通う。見かねた松田はおしんに昼飯持ってくる。しかし同級生たち松田贔屓快く思わずおしんをいじめる。武への危害恐れおしんは学校をやめる。 定次から上流から筏を流すついでに谷村家お使い行ってやると言われたおしんは習い覚えたカタカナ手紙を出す。定次は字の読めないふじとなかに手紙読み聞かせる。おしんは心配させぬよう辛いことは一切書かず腹一杯食わせてもらっていると嘘を書いた。町では憲兵脱走兵探し回っていた。ある時、つねの財布から50銀貨なくなり疑いかけられたおしんは首にかけた守り袋入れていた50銀貨取り上げられてしまう。辛抱の糸が切れたおしんは川の上流にある実家向かい吹雪の中を歩き出す気がつくとおしんは見知らぬ青年抱かれていた。猟師の俊作が吹雪中行倒れとなっていたおしんを見つけ、体を温めてくれたおかげで、おしんは凍死免れるゆくあてのないおしんは、俊作と炭焼き松造が暮らす月山見え山小屋に春まで厄介になることになる。203高地負った銃創原因高熱倒れた俊作をおしんは懸命に看病する回復した俊作はおしんに読み書き算術教える。おしんにせがまれ、俊作は与謝野晶子の詩、『君死にたまふことなかれ』を朗読し戦争残酷さ反戦説く。 おしんが失踪してから20日。つねの財布から50銀貨持ち出したのは軍次だったと判明するが、つねはおしんが家に逃げ帰った思い源助呼びつける前払いの米一俵の回収50銀貨返却依頼する源助から銀貨渡されたふじはおしんが死んだ思い悲しむ。 おしんは毎日腹いっぱい食べ勉強できる幸せな日々送っていた。春が来ていよいよ家に帰ることになるが足をくじいた松造かわって普段人前出ない俊作がおしんを連れて山を下りる途中、おしんは俊作から愛用ハーモニカをもらうが山狩り兵隊嫌疑かけられて際に抵抗した為、俊作は兵士射殺されてしまう。おしんは憲兵取り調べで俊作が脱走兵として追われる身だったことを初めて知る。ようやく家に帰ったおしんにふじとなかは喜ぶが作造激怒、兄の庄治も白い目見られる愚痴る後日松造はおしんをこっそり訪ね俊作の身の上話したあと去っていった。家では妹のすみが生まれていた。 年季奉公明けたはるが家に戻ってくるが、すぐに製糸工場勤め出た次の奉公先が決まらないおしんははるがくれた小遣い買った石盤でこっそり字の練習をする。その年も凶作で生活に行き詰まった作造一家ブラジル移民決意するが、年老いたなかは置いていくという。悲観したなかは川へ身投げしようとするが、おしんに止められ移民の話は立ち消えになった。そこで乳飲み子末妹すみを養女出し、ふじが銀山温泉働きに出ることになる。おしんはふじに代わって共同作業であるの木の植えをする。 りきが子守り奉公の話を持ってくる奉公先は酒田米問屋加賀屋2年で米5俵。だという。おしんは再び奉公に出ることを決意する酒田に行く前に銀山温泉で働くふじに会うことを望み家族黙って銀山温泉徒歩で向かう。酌婦になっていたふじはおしんの訪問に驚くが、宿の女将の心配りもあって母子一夜を過ごす。翌朝、おしんはふじに似ているこけしを譲ってもらい旅立つ酒田加賀屋着いたが、跡取り息子の嫁である若女将みのはまだ加賀屋事実上主人である大奥様のくにに子守雇用に関する許可得ておらず、困惑しておしんを帰らせようとするがおしんは実家窮状訴えてなんとしても奉公させて貰えるよう哀願する。その話にほだされたくにはおしんを奉公人として迎え入れ、みのの末娘小夜の子守りをさせる。おしんの働きぶりにくには感心し同い年孫娘加代教育利用するある日、おしんは加代部屋にあった美し絵本魅入られ持ち出してしまう。読んでいたところを加代に見つかってしまい、清太郎とみのに盗人扱いされるがくにはおしんの見事な朗読聞いておしんが字が読めることを知り、”読んでたかっただけで盗み意思無かった”ことを信用し勉強嫌いの加代逆に嗜めた。だが、その後太郎とみのは街で聞いてきたおしんが奉公先から逃げ出し脱走兵暮らしていた過去知り、更に不信感を抱く。 おしんは俊作の形見であるハーモニカ取り上げようとした加代取っ組み合い喧嘩になり、加代怪我をさせてしまう。くにはおしんが居なくなることを惜しんだが、加賀屋の中で完全に庇うことが出来る筈も無くおしんを暇を出すことに決め別の奉公先を見つけてくる。おしんは解雇されることを覚悟し加代への詫び気持ちとしてススキの穂で作ったミミズク託すミミズク受け取った加代はその出来栄えと、銭でハーモニカを譲らなかったおしんの高邁な自尊心思い至り、おしんをどこにもやらないでくれとくにに懇願する加代はおしんに心を開くが、みのと清太郎は訝(いぶか)しむ。加代はくににおしんも学校に行かせて欲しいとねだるがくには奉公人のおしんには仕事があると断る。その代り子守奉公仕事終わった後、くにはおしんに寺子屋仕込みの手習い算盤教えはじめ、加代一緒に手習いをするようになった。だがみのからは奉公人の分を超えていると嫌味言われ居たたまれなくなったおしんはくにに辞退申し出るが、「いつか独り立ちして、貧乏から抜け出すには、読み・書き・算盤(そろばん)くらいは出来ねえと」と諭されて続けることになる。 酒田にも送電が行われることになり加賀屋電気を通すための工事が行われるが電信柱建てられる途中で倒れる。工事見ていた加代危うく倒れた下敷きになるところをおしんが自身身を挺して庇い事無きを得る。足がすくんで何もできなかったみのはおしんの勇気機微感激し以後、おしんを実の同様に可愛がるようになる正月迎え9歳になったおしんは加代お揃い晴着初詣に行く。そこで酌婦になったふじが客の男といるのを見かけるその夜加賀屋近く不審な女がいると聞いたおしんは外に出てふじと再会する。くには陰か一部始終見届け、家に戻りひっそり泣くおしんを慰める。その後もおしんは傲ることなく奉公人として勤め加賀屋なくてはならない存在になっていった。加代洋服買ってくれなければ学校行かない、買うまで飯は食わない我儘を言う。くにはおしんに大根飯を炊かせ、加代とおしんに食べさせる大根飯食べた加代はおしんを始めとした百姓困窮知って以降我儘をやめる。 ひな祭り祝いにりきが顔を出す。なかが危篤聞いたくには、おしんに米一斗持たせ急ぎ家に帰らせる。なかはおしんの炊いた白米粥を食べてそのまま息を引き取る野辺の送りに歩くおしんは、家族のために働きづめで死ぬような女にならないと誓う。なかが布を織って貯めた50銀貨形見貰い、おしんは加賀屋戻っていく。

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