各年度の詳細
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1980年 7000箱輸入 1981年 3000箱輸入 1984年 3万3000箱輸入 1985年 3万5000箱輸入 1987年 過去最高の8万9000箱が輸入され、浜谷浩・古谷三敏らが呼びかけた「解禁日の真夜中にボージョレヌーボーを楽しむ会」は大盛況。輸入量は世界第7位となった。 1988年 バブル景気も相まって、昨年の7割増しである15万3000箱輸入され、洋食店のほか中華料理屋や焼肉屋、蕎麦屋にまで「ヌーボーあります」という張り紙がなされるほどの一大ブームとなった。世界一早い解禁パーティが開かれた成田ビューホテルでは、ボジョレー地方の民謡「ボジョレー・ヌヴォー・エ・タリベ」を演奏し、キャンドルと樽を持ったソムリエが、ピラミッド型にグラスを重ねた「ヌーボー・タワー」を実演するなど本場顔負けのセレモニーが行われた。 1989年 酒税法改正で、2500円程度にまで値下がりしたため、昨年の倍以上の40万箱の輸入が見込まれた。競争が過熱し、貨物チャーター便の奪い合いが起きたり、世界最大級の貨物機であるアントノフ124型機も投入されたりしたが、貨物機の供給が足りなくなり、一部で解禁日に間に合わないなど混乱が発生。新東京国際空港は、少しでも早く味わおうというファンや積み出しのトラックで大賑わいとなる。JR東日本は、ワインファンを乗せた団体専用列車「ボージョレ・ヌーボー・エクスプレス」を運行した。 1990年 過去最高の47万箱を輸入。しかし天皇陛下の即位の礼が11月12日に予定され、国賓ラッシュで航空便に支障があるとして、日本に限り一週間遅れの第4木曜日が解禁日に設定された。このため「世界一早く飲める」という魅力がなくなった上に、円安フラン高の影響、解禁日遅れに伴う倉庫保管料・航空運賃上昇などのコスト増で、販売価格が前年の4割以上高騰した。 1991年 価格は3000円に値下がりし、解禁日も例年通りに戻る。しかしブドウの不作が続き、バブル崩壊もあって人気は下火。 1992年 不作だったが、輸入メーカーは「過去2年のものよりフルーティーで、軽い」と評するも昨年比60%減で、ピーク期の89年と比べ3分の1に落ち込んだ。 1993年 3年連続でブドウの不作。円高フラン安と需要減のため600円近く値下がりしたが、輸入量は13万5000本にとどまる。 1994年 4年連続不作。4万箱に落ち込んだ。 1995年 5年連続の不作に加え、フランスが海外県ポリネシアのファンガタウファ環礁で核実験をしたため、核実験反対の不買運動が激しくなり、日本消費者連盟など102団体が、ボジョレーヌヴォボーの輸入見合わせを、日本国内の輸入会社や商社に呼びかけ、例年各地で開かれていたヴォーボー・フェアも中止が相次ぎ、輸入量はピーク時の90年の5分の1に落ち込んだ。 1996年 天候良好で6年ぶりの豊作、さらに「赤ワインのポリフェノールは動脈硬化を防ぐ」といった研究報告が相次いだ影響でワインブームが到来、15万6000箱を輸入。 1997年 収穫直前に雨が少なく、ブドウの生育に最適の気候だった。フランス食品振興会は「まろやかで濃厚。近年まれにみるワインの出来で過去10年間でトップクラス」と評価。一方でアジア通貨危機の影響で日本市場が標的にされたのではという専門家の意見もある。 1998年 8月に好天に恵まれ、さらに赤ワインブームの影響で昨年の5倍の輸入量を記録。 1999年 好天に恵まれ、「1000年代最後の新酒ワインは昨年より酸味が少なくフルーティーで口当たりがよく、近年にない出来」(岩田屋本館)と評された。 2000年 天候が順調でブドウの出来はよく、「今世紀最後の新酒ワインは色鮮やか、甘みがある味に仕上がった」(大手酒造会社)と評した。輸入量41万箱は1989年に次ぎ過去2番目の量を輸入。 2001年 夏暑く、9月から涼しくなり酸味と甘みのバランスのとれたブドウが収穫され、「ここ10年で最高」と評された。 2002年 ヨーロッパ全域で好天に恵まれブドウの糖度が増し、「今季は例年以上に良好な味わいに仕上がっている」“砂糖菓子にも似た甘い香りが鼻をくすぐる」。 2003年 全仏を襲った猛暑の影響で、ブドウの糖度が増し、「フルーティーで香りも豊かで110年ぶりの当たり年」と評され、過去最高の輸入量60万ケースを記録、解禁後に売り切れが続出した。 2004年 ボジョレー地方の夏の気温があまり上がらなかったため、ブドウは平年並みの出来だった。輸入メーカーは「ブドウの選別を厳しくしたため、ワインの出来自体は平年より軽やかな味で香りが強く中々の出来栄え」と評した。 2005年 少雨だが猛暑ではなく、収穫前に恵みの雨が降る理想の天候でブドウの生育は順調だった。サントリーの担当者は「タフな03年産とはまた違い、酸味が少なく果実味が凝縮し本来の軽さを備え、これぞ『ザ・ヌーボー』。ワインを飲んだことのない人にも楽しめる」と評した。 2006年 7月に1959年以来の猛暑を記録。適度に熟し逞しく育ったブドウが収穫でき、輸入メーカーは「丸みのある味わいと、キイチゴやカシスなどを思わせる香り、酸味がやわらかく果実味が前面に出ており、やさしく、まろやかで、今も語り継がれる76年や05年に近い出来」。 2007年 夏の気温が低かった影響で収穫量が減るも、収穫期は理想的な天候に恵まれ、「キイチゴのような甘酸っぱい香りと紫がかった赤色が生まれ、柔らかく果実味豊かで上質な味わい」(デパート山形屋)と評されたも、輸入量は1146万本と3年続けて減少。 2008年 夏の悪天候の影響で収穫が約2週間遅れる。輸入業者は「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」と表現。 2009年 収穫時の天候に恵まれ糖度の高いブドウが収穫され、サントリー担当者は「濃縮された味わいに仕上がり、甘みだけでなく酸味もしっかりしていて、過去最高と言われた2003年に匹敵する50年に一度の出来」という。 2010年 冬から春にかけての寒さでブドウの生育に遅れが出るも、7月〜9月に好天が続き、輸入業者の評価は「ワインの出来は良く、新酒らしいフレッシュな味」だった。 2011年 春に猛暑に見舞われ、夏は好天続きという理想的な天候。果皮と果汁のバランスが良い完熟度の高い小粒のブドウが早く収穫され、「エレガントな香りと、なめらかな口当たり、ほどよい果実味と酸味、スムーズな喉越しとバランスがとれ、100年に1度の出来とされた2003年を超す21世紀最高の出来栄え」と褒め称えた。 2012年 雹や冷夏などの気候条件が厳しく、ブドウ収穫量が過去50年で最小だった。「実が小さい分凝縮感のある味わい、心地よく、偉大な繊細さと複雑味のある香りを持ち合わせ、糖度と酸度のバランスがよい、軽やかな味」(サントリー担当者) 2013年 春先に雨が続き、ブドウの収穫量は例年に比べると少なかった。「ブドウの粒は小さいが、夏以降天候に恵まれ、みずみずしさが感じられる上質な味わい」。
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