北日本統治グループ「七星会(しちじょうかい)」
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董藤卓也(とうどう たくや) 「七星会」会長。初登場時は北日本国会衆議院議長。1969年11月30日生まれ。東京都出身。東京大学卒。 父は民自党代議士の董藤純也、母は銀行家の娘であるが、実は養子である。大学在学中から父の秘書を努め、26歳で衆議院議員に初当選。秘書時代に出会った柳拓磨に心酔し、政界入りすると父純也の派閥ではなく、ライバルの拓磨派に入る。幼少時の舷一郎と面識があった。派閥では、拓磨の金庫番の役割を担い莫大な政治資金を集めた他、拓磨を支持する若手議員の会「青柳会」を率いて、拓磨の幹事長就任に大きく貢献した。しかし、その金権政治ぶりや政治は力なりとする強引さから、次第に拓磨から嫌われ震災当時は遠ざけられていたが、南北分断後に呼び戻されて復権する。震災直後から人民解放軍と結びついて物資の流通を牛耳り莫大な資金力を手に入れた。この組織を元に防衛庁長官時代に当時北軍区司令官の連とともに統治グループ「七星会」を結成。勝呂ら再統一を望む自衛官とも接触し、太いパイプを築いていった。七星会による北完全支配のために手始めに華復興委員長を暗殺し、第2代委員長となる。委員長就任後南北境界警備法を成立させ、人民解放軍を札幌近郊から排除。勝呂を初め自らの息のかかった陸上自衛隊の部隊にクーデターを起こさせ、柳拓磨派の有力者を多数殺害させた。この札幌クーデターを調停役として鎮定したことで、国民の支持を得て第3代首相に就く。M資源獲得のため南の海峡区を侵攻・占領するが、日本人同士が殺し合う内戦に反発した勝呂に殺された。 養父純也から「魔物」と言われるほど、天性の凶暴さと残忍さを持ち、たとえ自分の部下や腹心であっても失敗や反逆を許さず、時には彼等ばかりか見せしめとしてその家族までも平然と殺す。これは、中学生の頃に自分の出生の秘密を知ったことで表出し、大震災時に東京の自宅で被災した折には燃え盛る街を見て「これこそ私がこの国(日本)にしてやりたかった事の全て」と言い放ち、純也の目の前で自宅に灯油を撒き、火をつけて焼き払った。 出自への劣等感の裏返しか古代エジプト王家の犬といわれるサルーキ(名前はスカーレット、性別は雌、モデルは赤兎馬)を飼ったり、馬渕首相を“謁見”させたり、皇帝を理想と語ったりするなどの絶対的権力への憧れと、戦後の日本や日本人に対する深い憎悪を持つ。 身体能力が高く、華永烈を排除する際には文字通り自らの手で首の骨をへし折って殺し、激昂した時には片手で舷一郎の襟元を掴んで持ち上げたり、金属製のナイフやフォークをテーブルに叩きつけて曲げるなど、恐るべき怪力を発揮する。その怪力と戦闘能力は張と並んで劇中トップクラスであるといえる。勝呂に殺された時も「貴様ごときに、私が殺せるはずがない」と言い放ち、89式小銃による銃撃を至近距離から2度受けながらも平然と閲兵式の壇上に登るが、3度目の銃撃でようやく死亡するに至った。 名前の由来は董卓(字は仲穎)。 立花(たちばな) 董藤の秘書。 復興委員長など北日本政府で董藤が新しい役職に就任する度に前任の秘書官を解任してそのポストに就任させてきた側近。首相秘書官就任後は董藤の私兵部隊「黒衣隊」も指揮し、舷一郎暗殺を命じられるも逆に捕らえられる。その後彼の人柄に触れ改心するも、董藤を告発しようとした矢先に先手を打たれ口封じのため黒衣隊に襲撃され、乗っていた車ごと蜂の巣にされ命を落とした。妻と2人の娘がいた。 神林曜蔵(かんばやし ようぞう) 「七星会」のメンバー。初登場時は財務大臣。 董藤殺害で生じた北の政情不安定化をきっかけに「七星会」メンバーの密会による全会一致で第4代首相に就任し、それを隠蔽するため「七星会」を最高評議会と称して全権委任や国会無期閉会を行う。しかし、孫市のバックアップで動いた舷一郎にそのことを暴露されて更には勝呂の粛清部隊に拉致監禁された。羽田と張に救助されて舷一郎から最高評議会の全権委任中止と解散総選挙の実行して「七星会」のこれまでの悪行の告白を具申され、生き残ったメンバーと共に実行を試みるが、新たに復興委員長に就いた周にそのことを告発されて失脚する。 ちなみに、かつて周が北復興の責任者の座を降ろされた際には、周への敗北宣告とばかりに日本人でありながら、中国人民解放軍の命令書を手渡している。 境玄吾(さかい げんご) 北日本陸上幕僚長(海自・空自が存在しないため事実上武官のトップと言える)。 「七星会」のメンバーで海峡紛争時、董藤の閲兵式で北日本自衛隊将兵を前に演説を行い、壇上に登る董藤を迎えた。そして、董藤が勝呂によって射殺される場面を間近で目撃する。董藤の死後、後継者の地位を狙い神林が首相に就任するのには反対であったが、密約を結んでいた原西が先手を打たれて神林に懐柔されていたため、止むを得ず容認。その後はテロから身を守るべくなりを潜めていたが勝呂の私兵部隊に襲われ、愛人もろとも殺される。 原西次郎(はらにし じろう) 北日本警察局長官。 「七星会」のメンバーで、警察組織のトップであると同時に北の司法を掌握している。南との戦時下において境幕僚長とともに七星会を掌握する密約を交わしていたが、懐柔されて神林を支持。勝呂による暗殺テロ後、北の再建に出るが、神林と同じく周復興委員長の手で「七星会」の悪行を告発され、失脚する。 咲村庸三(さきむら ようぞう) 北日本情報庁長官。 「七星会」のメンバーで、札幌クーデターや南日本との交渉における情報収集やスケジュール管理などを担当。自宅で勝呂の暗殺部隊に襲われ、董藤に脅されていただけと泣き落としを図るも、容赦なく殺される。 白朱喜(ペイ チューシー) 中国系企業「北海道計算机公司」社長。 「七星会」のメンバーで、彼も勝呂の暗殺部隊によって殺される。 三田村栄一(みたむら えいいち) 北日本大学総長。 「七星会」のメンバー。勝呂による暗殺テロから生き残り、政情不安定になった北の再建に出るが、こちらも周復興委員長に「七星会」の悪行を告発され、失脚する。
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