ロアナプラの住人たち
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「ブラック・ラグーン」の記事における「ロアナプラの住人たち」の解説
バオ 声 - 斎藤志郎 アウトローの達が集うが、どの勢力にも属さない中立の酒場『イエロー・フラッグ』の主人。ベトナム人で、元南ベトナム政府軍兵士。ダッチやレヴィなど常連には荒くれ者が多く、度々事件に巻き込まれては店を壊されており、本人も頭を痛めている。7巻における本人の言によると、1978年に仲間と店をオープンして以来、半壊が15回、ほぼ全壊が6回あった。そのため、店のカウンターを防弾仕様にして身を守っている。小心な印象が強いが、凄む福建省マフィア・布袋幇の陸韜相手に全く一歩も引かず陸韜から「三途の舟の渡し役」と認識されるなど肝が座っている。第7巻のおまけ漫画では、軍服を着てヘルメットを被った22歳当時の姿で出てきたが、それほど容姿に変化はない。トリシア・オサリバン曰く「髪切ってお仕着せを身につけたフーマンチュー」。 ローワン・"ジャックポット"・ピジョンズ 声 - 相沢正輝 ラチャダストリートにある風俗バーの主人。アフロヘアーのノリの軽い黒人。「おピンク屋のローワン」とも呼ばれている。バーの他、ポルノビデオやスナッフビデオなど裏の商品も秘密裏に扱っている。レヴィを「SMプレイ」の名手と見込んでおり、度々バーに勧誘している。 ワトサップ 声 - 塚田正昭 タイ警察ロアナプラ署の署長。賄賂で大抵のことには目をつぶり、上層部への報告をわざと怠る悪徳警察官でロアナプラがマフィアの巣窟でいられる要因のひとつ。市場で騒ぎを起こしたレヴィに対して「見えないところで好きにやれ」と言い放ち、マフィアのマンハントにも参加するなど、実際そこらのアウトローと何ら変わりはない。旧ソ連の知識階級出身のバラライカなどは、その下品さにはうんざりしている。 反面、家族は大切にしているようで、家族サービスでバカンスに出かけたこともある。 セーンサック ワトサップの部下で警官だが、警察官としての役職は不明。 シェンホア 声 - 佐々木優子 ロアナプラで活動するフリーランサー。主に三合会に雇われている。「シェンホア」とは中国語で「鶴」を意味する(中国では「仙鶴」でシェンホアと発音)。台湾本土出身の本省人で、作中では日本語表記で、不自然に敬語が混ざったり語尾が「〜ですだよ」になったりするなど、文法がおかしい英語を話す。その事からレヴィには「ですだよ姉ちゃん」とからかわれ、よく衝突している。ただし、張や陸韜とは中国語で話すため普通の喋り方になる。道教信者。 銃器や防具の類を好まず、高い身体能力と嗜好からか、中華装飾の紐付ククリ刀やスローイングナイフ[要出典]、クナイなどを武器とする。常に自分を鍛えるためにどのような場所であってもピンヒールを履いており、それを脱ぐことは「本気で戦う」ことを意味する。偽札編などの描写では周囲からは名のある実力者と認識されている様子が見られる。 笑い声は「にゃはは」。子供時代は貧困に苦しんでいたようであり、暴力団の子飼い娼婦だった事がある。本人は否定気味だが面倒見の良い性格で、紆余曲折あった後も自分の家に居候を決め込んでいるロットンと、特に必要もないのに同じく居候しているソーヤーとは半ば同居状態にある。レヴィに関しては衝突こそあるものの腕は認めているが、ロックに関しては「軟弱」「腰抜け」と評しており、レヴィの相棒でいられることを不可解に思っている。 ソーヤー 声 - 矢口アサミ ロアナプラで死体処理を行っている「掃除屋」の女。特殊清掃も手がける。英国出身。本名はフレデリカ・ソーヤー。まだ死体になっていない場合でも、見せしめにするためバラやミンチにするといった依頼主の注文に応じた方法でも始末している他、条件が揃うか興味が向いた時にはチェーンソーを武器に自らフリーランサーの殺し屋や戦闘員としても働きに出る。“新鮮”な死体を活用した臓器の売買・転売も商っており、副次収入としている。死体愛好症の気有り。名前は映画『悪魔のいけにえ』でチェーンソーを振り回す殺人鬼レザーフェイスの本名に由来する。 普段は手術衣とマスクを着用しているため、素顔を知る者は少ない。外出時の私服はゴスパンク系を好む。基本的に陰気で、鬱病持ち故に情緒不安定。過去に恋愛上の過ちで喉笛を切り裂かれ、声帯が潰れているために電動人工声帯を使って発声する。ハンディの人工声帯を落として失くしたせいで酷い鬱状態に陥った事もあり、「El Baile de la muerte」での再登場時以降は落とすことのないよう首輪型のものに替えた。本人はその機械的なデスヴォイスを割と気に入っているらしい。両手首に複数の自傷痕がある。 現在はシェンホア宅に居候しており、よくロットンとテレビゲームで遊んでいる。格闘ゲームの知識に明るい。レヴィのことはその品の無さのために非常に嫌っており、ロックに関しては「レヴィの諫め役」「ロアナプラにて他人の心配をする珍しい存在」と認識している。 『The Wired Red Wild Card』に登場した際には人口声帯を携帯せずに外出し、ロックへの背中文字で会話をしている描写があるので、声を出せない事による情緒不安定はある程度克服したと思われる。 ロットン・“ザ・ウィザード” 声 - 杉田智和 ロアナプラに最近やって来たフリーランサー。銀髪とサングラスが特徴の美丈夫で、黒いロングコートを着用し常に大仰な台詞回しを好む2枚目風の優男。武器は二挺のモーゼルM712。 筋金入りのナルシシストかつフェミニストで若干の厨二病の傾向がある。いかなる鉄火場であろうと、高所に上りポーズをつけながら名乗り文句を上げようとするなど、ダークヒーローを気取った登場に固執する。しかしビールで吐くほどの下戸である上に、名乗りの途中に撃たれてしまうなど間の抜けた3枚目としての印象が強く、シェンホアには「可哀相な子」「少し気の毒な子」と称され、ロアナプラの住人からも「スタイリッシュ電波男」(ダッチ)や「魔術師と言うよりは道化師」(エダ)と変人扱いされている。ロアナプラに渡る際に新しく誂えたモーゼルを非常に気に入っており、戦闘時においては、生死を賭けた極限状態で訪れる『詩想』のみが、愛銃に相応しい名を見出せると考えているため発砲の前にそれらに名前をつける『命名の儀』を心の中で行っているのだが、右手の銃は『elegy』と決まっているものの、左手の銃にふさわしい名前が浮かばず発砲する機会を度々逸しており、原作・小説版問わず一切発砲シーンはない。ロングコートの下にフラックジャケット、股間にファールカップを着用するなど非常に用心深い上に、見栄えにこだわった行動が何故か決まって本人に良い方向に働く剛運で、一発の弾丸さえ費やしていないにも拘らずどんな修羅場でもほぼ無傷で生き残る。しかし、雨に濡れた鉄骨の上でシャドーファルコンの攻撃を終始捌き続けたことから、動体視力や身体能力自体は非常に優れている。 ロアナプラでの初陣の際、負傷したシェンホアとソーヤーを助け、病院に運んだ事から彼女らと親しくなり、以降ソーヤーと共にシェンホアの部屋に居候。仕事がない時には一日中テレビゲームをしている。小説版第2巻ではメインキャラを務め、相変らずのトリックスター振りを発揮、シャドーファルコンと一騎討ちをするも、やはり一発も撃つことなく引き分けという形でしぶとく生還する。 ロックに関しては自分のスタイルを貫いている部分に共感し、評価している。レヴィに対しては同じ二挺使いということで、自分を“氷”、彼女を“炎”と勝手に対比し一目置いている。
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