タワーデザイン・ライティング
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「東京スカイツリー」の記事における「タワーデザイン・ライティング」の解説
2006年(平成18年)11月24日にデザインが公表された。以下の3つのコンセプトに基づき、デザインされている。 時空を超えた都市景観の創造:日本の伝統美と近未来的デザインの融合 まちの活性化への起爆剤:賑わいと親しみを感じる3つのゲートと2つの展望台 都市防災「安全と安心」への貢献:日本古来の建築「五重塔」に通じる新たな構造システム 塔内部は円筒(鉄筋コンクリート造のH375で直径約8m、筒内部は階段)になっており、外側のトラス部分と構造的に独立させ地震などによる揺れを抑える制震構造となっている。タワーを設計した日建設計はこの制振システムを五重塔になぞらえて、「心柱制振」と呼んだことなどから、マスコミから五重塔の技術が用いられたかのように報道された。しかし、五重塔の制震構造は解明されておらず、実際には現代の制振技術を応用したものである。また、アンテナが取り付けられる「ゲイン塔」の上には制振装置(総重量約100トンで、バネの上に乗った重りでアンテナの揺れを抑える)が設置され、心柱自体の重みと共に付加質量機構を形成する。ゲイン塔外周の直径約6m、アンテナ外周直径約8m。 タワーの水平方向の断面は地面真上では正三角形であるが、高くなるほど丸みを帯びた三角形に変化し、H320で円となる。概観は「起り」(むくり)や日本刀の緩やかな「反り」(そり)の曲線を生かした日本の伝統建築の発想を駆使し、反りの美的要素も盛り込まれている。このため、タワーを見る方角によっては傾いているようにも裾が非対称になっているようにも見える。 2009年(平成21年)2月26日にカラーデザインが公表され、「スカイツリーホワイト」と決定された。これは日本伝統の「藍白」(あいじろ)をベースにした独自の命名のオリジナルカラーで、青みがかった白である。なおエレベーターシャフトはグレー、展望台はメタリック色、頂部は鮮やかな白である。 2009年(平成21年)10月16日にライティングデザインが公表された。江戸で育まれてきた心意気の「粋」と、美意識の「雅」という2つの異なるライティングを1日毎に交互に替えるライティングである。このライティング機材や調光コントロール全般は東京スカイツリーのオフィシャルパートナーのパナソニック(当時・パナソニック電工)が請負い、ライトアップの全てをLED照明とした。 「粋」は隅田川の水をモチーフとした淡いブルーの光でタワーを貫く心柱を照らし出したライティング。 「雅」は江戸紫をテーマカラーとし、金箔のようなきらめきのある光をバランスよく散りばめたライティング。 なお「雅」はピンクすぎず青すぎない上品な紫色(複数の色のLEDを混ぜたものでなく単体で表現する)を目指しており、このような色のLEDは従来にはないため「オリジナルのLEDを新たに開発する」としている。また2010年(平成22年)10月13日にはLED実験のため、51台の照明器具で数時間だけライトアップされた。完成時には1995台の照明器具が使用されている。 2017年(平成29年)5月18日には開業5周年を記念して新たなライティング「幟」が追加され、以降は3つのライティングを1日毎に交互に替える方式に変更された。 「幟」は橘色を基調とし、縦のラインで3つの面に区切られた垂直性を強調したライティング。 2019年(令和元年)5月16日から2020年(令和2年)2月19日にかけてライティング増強工事を行い、照明機器数が2,075台から2,362台に増設した。ゲイン塔部分がフルカラーで点灯できるようになるとともに、塔体250m付近と150m付近の中間部に連続性のある点灯演出が可能となった。2020年(令和2年)2月27日に「粋」「雅」「幟」のデザインを以下のようにリニューアルした。 「粋」:泡の揺らぎや煌めきをイメージした「水泡」の緩やかな動きを追加。 「雅」:羽衣の優美な動きをイメージした光がらせん状に上昇する緩やかな動きを追加。 「幟」:幟の旗がそよ風にはためくような印象的なゆっくりとした動きを追加。 これ以外にも、特定日にはスペシャルライトアップが行われる。以下は、過去に行われたライトアップ。中には通例化しているものもある。 防災の日、東京大空襲・東日本大震災追悼(毎年3月10日 - 11日、9月1日) - 完全な白色(上部のみ点灯)、2014年(平成26年)3月11日は明花。 七夕・夜空(毎年7月1日 - 7月7日) - 青色だが「粋」とは違う。 冬粋・冬雅(毎年冬) - 白色の違いのみ。 オリンピック・パラリンピック招致(2013年(平成25年)9月9日 - 9月16日) - 五輪カラーのイルミネーション。 ピンクリボン(毎年10月1日) - 東京都庁舎、東京タワーもピンク色にライトアップされる。 シャンパンツリー(クリスマス) - 金色ベースに緑 ホワイトツリー(クリスマス) - 白ベースに緑 キャンドルツリー(クリスマス) - 白ベースに赤色 ブラウンショコラ・ラブリーショコラ・ホワイトショコラ(毎年バレンタインデーからホワイトデーまでの期間) 新年特別ライティング(毎年12月31日 23:50 - 25:00) 桜特別ライティング(毎年3月16日 - 4月10日) - 桜の木をイメージしたライティング。「咲」と「舞」の2つからなり、15分ごとに演出に変わる。 光の3原色(2014年(平成26年)12月11日 - 12月18日) - 青色発光ダイオード(LED)の日本人ノーベル物理学賞受賞を記念した青、緑、赤のライティング。 トリコロール(2015年(平成27年)11月15日) - 同月13日に発生したパリ同時多発テロ事件の追悼。 和食の日ライティング(2015年(平成27年)11月20日 - 11月24日) - オフィシャルパートナーのキッコーマンの協力の下、「炊き込みご飯」「お鍋」「卵かけご飯」の3種類をイメージしたライティング。 映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』公開記念ライティング(2015年(平成27年)12月17日 - 12月20日) - 新悪役のカイロ・レンが持つ赤いライトセーバーが立ち上がる様子を、赤と青の光の動きを使った演出で再現するライトアップ。 ももいろクローバーZのメンバーカラー(2018年(平成30年)5月7日 - 5月13日、7月17日 - 7月31日) - 同グループの10周年を記念したコラボ企画『ソラクロ祭』の一環として実施したライティング。 ファイナルファンタジーVII リメイク(2020年(令和2年)2月6日・2月8日 - 2月12日) - 魔晄の色をイメージした特別ライティング。 地球(2020年(令和2年)3月27日 - 4月5日)世界的に拡がる新型コロナウイルス感染症に、世界が一丸となって立ち向かい、みんなで打ち勝とうという思いを込めて、地球をイメージした青色の特別ライティング。 炎(2020年(令和2年)10月11日、16日 - 18日) - 『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』公開を記念して、登場人物の一人である煉󠄁獄杏寿郎の呼吸や刀の「炎(ほのお)」、及び同映画のテーマソングであるLiSAの「炎(ほむら)」をイメージした特別ライティング。 「鬼滅の刃」 天空への願い TOKYO SKYTREE(2021年(令和3年)10月21日から2022年(令和4年)1月16日) - 当ツリーで実施される同名イベントに合わせ、同年10月21日から23日及びイベント期間中(2022年1月2日を除く)の日曜日に実施。アニメに登場する7キャラクター(竈門炭治郎、竈門禰豆子、我妻善逸、嘴平伊之助、煉獄杏寿郎、胡蝶しのぶ、宇髄天元)をイメージした特別ライティング。 ソラカラちゃんカラー(2022年(令和4年)4月12日 - 5月22日) - 開業10周年記念として、公式キャラクターのソラカラちゃんをイメージし、ゲイン塔部分は髪色の黄色、塔体部分はワンピースの青地に白の格子模様、塔体中央部にはソラカラちゃんの持つ望遠鏡の紫という配色になっている。 JOJOTREE ジョジョの奇妙な冒険 in TOKYO SKYTREE - 東京スカイツリー同様10周年を迎えた「ジョジョの奇妙な冒険」アニメーションシリーズとコラボレーションした同名イベントを記念したライティングで、アニメに登場する6キャラクター(ジョナサン・ジョースター、ジョセフ・ジョースター、空条承太郎、東方仗助、ジョルノ・ジョバァーナ、空条徐倫)6人をイメージした特別ライティングを2022年5月10日、13日から15日及び5月21日から8月6日までの毎週土曜日に実施。 「粋」 足元から見上げるライティング「粋」 「雅」 「キャンドルツリー」 「光の三原色」 「トリコロール」 「ももいろクローバーZのメンバーカラー4色」
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