グラフ表示の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 23:35 UTC 版)
「ダイアグラム」も参照 棒グラフ 表す値に比例した高さまたは長さの長方形の棒でカテゴリデータを表示する。棒は、垂直ないし水平に描画可能である。 棒グラフは、離散カテゴリ間の比較を表示する。グラフの一方の軸は比較対象の特定カテゴリを示し、もう片方の軸は測定値を表す。 一部の棒グラフは、複数の測定変数値を表示する複数グループにまとまった棒で表される(いわゆる集合棒グラフ)。これらまとまったグループは、色を使って区別可能である。 例えば、単一期間における複数の人や企業の販売実績といった値の比較。 可変幅棒グラフ 上記の基本的な棒グラフの機能の大部分が含まれる 幅の違う棒の面積が、1番目と2番目の数量に暗黙的に関連する(両数値の積など)3番目の数量を明示的に伝達する。 ヒストグラム 数値データの分布の近似値表現。値の範囲全体を一連の間隔に分割し、各間隔に含まれる値の個数を数える(これはビニングやビン分割と呼ばれる)。ビンは一般的に、連続変数の重複しない間隔として指定される。このビン間隔は隣接する必要があり、多くの場合サイズが等間隔である(ただし同じにする必要は無い)。 例えば、株式市場の年間リターン割合が特定範囲(0-10%、11-20%など)に入る頻度を判断する。柱の高さが観測された数を表し、リターン%は各々のビンで表される範囲として示される 散布図 デカルト座標を使って、通常はデータ群に関わる2変数の値を表示する。 点は、色、形状、サイズを介した符号化をすることで、追加の変数を表示可能。 図上の各点には紐付けとなるx項とy項の値があり、それがデカルト平面での位置を決定する。 散布図は、変数(xとy)間にある相関を強調するのに使用されることが多い。 散布図(3D) 上の2次元散布図と同じく、3次元の散布図では通常だとデータ群に由来する 3変数間の関係が視覚化される。 点もまた、色、形状、サイズを介した符号化で追加の変数を表示可能。 ネットワーク図 ネットワーク内のクラスターを見つける(例: Facebookの友達を別のクラスターにグループ化する)。 ネットワーク内クラスタ間の橋渡し役(情報仲介役やバウンダリー・スパナー)を見つける ネットワーク内で最も影響力のあるノードを判断する。例えば、企業はマーケティング活動のためTwitter上の少人数(要はインフルエンサー)を標的にしたいと考えている。 どのクラスターにも適合しない外部活動者や、ネットワーク周辺部にいる活動者を見つける。 円グラフ 1つのカテゴリ変数を円で表し、それは数値の比率を図示するべく断片分割される。円グラフでは、各断片の弧の長さが(結果的にはその中心角や面積も) 表す量に比例する。 例えば、世界規模におけるネイティブな英語話者の割合。 折れ線グラフ 直線の線分で結ばれた 「マーカー」と呼ばれる一連の点データとして情報を表す。 散布図と似ているが、測定点は(通常だとX軸の値で) 序列され、真っ直ぐな線分で結ばれる。 しばしば時間間隔(時系列)データの傾向を視覚化するのに使用されるため、時系列で線が描かれることも多い。 ストリームグラフ 中心軸辺りに偏位して流線形状になる層状面グラフ の一種。 階層が軸の上に積み重なる従来の層グラフとは異なり、ストリームグラフでは階層がその「うねり」を最小限にするよう配置される。 ストリームグラフは正の値のみのデータを表示し、負と正の値の両方を表すことはできない。 例えば、この図は2012年初頭にユーザーが聴いた音楽を示している。 ツリーマップ 入れ子となった図形(通常は長方形)を使って階層データを表示する方法。 例えば、ファイル種類別のディスク容量。 ガントチャート 作業スケジュールを示す棒グラフの一種。 また現代のガント チャートは、実働と現在のスケジュール状況との依存関係(進捗状況)も表示する。 例えば、プロジェクト計画で使用される。 ヒートマップ 平面内にある色で現象の重大性を表す。 ヒートマップには二種類ある。集合ヒートマップ: 行と列がカテゴリデータとなる大きさ固定の各方眼マスに重大性が(色で)配置される。左のグラフがその例。 空間ヒートマップ: 大きさ固定の方眼マスではないヒートマップ。例えば、地図上に表示される人口密度を示すヒートマップ。 ストライプグラフ 時系列で並べられた一連の色付きの縦縞(ストライプ)を使って、長期的な温度傾向を視覚的に描く。 単一変数を表しており、原型的には時間経過での地球温暖化を描いたもの。 科学者でない人達に直感的に伝えるため、技術索引(年とか℃など)を無くした意図的なミニマリズム 複数系列を表すために「積み重ね」することが可能(この手法で世界各地の気温変化を表した例) スパイラルグラフ 単一の従属変数を表しており、原型的には時間経過での地球温暖化を描いたもの。 従属変数は、後述する2つの関数で決定された連続する「螺旋」形状で累進的に描かれる。(a)継続的な回転角度(1回転毎に12ヶ月)および(b)色の進展(色の変化が経年) 箱ひげ図 四分位数を介して数値データ群をグラフ描写する方法。 箱図には、上下四分位の外側の変動を示している箱から延びる線(ひげ)を有する場合もある。 外れ値は、個別の点として描かれる場合もある。 くっついた2つの箱がデータ中央部50%を表し、2つの箱を区切る線は中央値データを、箱の上端と下端はそれぞれ75%と25%のデータ地点を表す。 箱ひげ図はノンパラメトリック手法である。 統計分布の土台を想定することなく統計母集団のサンプルにあるばらつきを表示するため、データ群の初期理解を得るのに有用である。例えば、人口グループ(男性と女性など)間での年齢分布を比較する。 フローチャート 課題の解決に向けたワークフロー、作業工程、段階的手順を表す。 フローチャートは、段階を様々な種類の箱として示し、箱同士を矢印で繋ぐことでそれらの順序を示す。 例えば、この図では照明が点かない場合に取るべき行動の概要が示されている。 レーダーチャート 3つ以上の量的変数を、同一点から始まる軸上に示して平面図形の形で多変量データを表示する。 一般に軸の位置関係や角度には情報がない。ただしデータを最大合計面積として描くアルゴリズムなど様々なヒューリスティクスを適用して変数(軸)を相対位置に並べることは可能で、これが相関関係、トレードオフ、ほか多数の比較尺度を明確にする。 例えば、生徒達の教科別成績(国語、数学、理科、社会、外国語など)を描いて、彼らの学力や属性(理系文系など)を判断する。 ベン図 ベン図では、元 (数学)を平面内の点として描き、集合を閉じた曲線の内側領域として描く。 ベン図は、重なり合った複数の閉じた曲線(通常は円)で構成され、各々が集合を表す。 Sとラベル付けられた曲線内側の点は集合Sの元を表し、境界外側の点は集合Sではない元である。これは直感的な視覚化に有用である。例えば、集合SとTの両方と交わる全ての元の集合はS∩Tで示され「SとTの共通部分」と読み、これは領域SとTの重なり合う領域によって視覚的に表される。ベン図では、曲線はできうる限り重なり合い、全ての集合間にありうる関係を示す。 相関図 探索的データ解析。 相関行列をダイヤグラムによって置き換えたもので、ここでは「顕著な」相関が実線(正の相関)ないし点線(負の相関)で表されている。 点は色を介して符号化可能。
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