カッシーニ【Cassini】
読み方:かっしーに
NASA(ナサ)(米国航空宇宙局)とESA(イーサ)(欧州宇宙機関)の開発した土星探査機。1997年、小型探査機ホイヘンスとともに打ち上げられた。土星軌道到着後、衛星や環の詳細な観測を行い、北極に巨大な渦を発見。2017年、土星の大気に突入させて、運用が終了した。
カッシーニ【Giovanni Domenico Cassini】
カッシーニ
史上最大の予算で作られた重厚長大な土星探査機「カッシーニ」
1675年に土星の輪が二重になっており、内側の輪と外側の輪があることを発見したイタリア人の天文学者ジャン=ドミニク・カッシーニの名が付けられた「カッシーニ」探査機は、1997年10月にフロリダ州ケープカナベラル宇宙基地からタイタン4型ロケットによって打ち上げられた高さ約7m、幅約4m、重さ約6tとNASA最後といわれる重厚長大な土星探査機です。
総費用は約34億ドルと惑星探査では史上最大の予算が投じられており、15年がかりで約5,000人が開発製造に携わりました。カッシーニは、太陽電池ではなく、打ち上げ時に事故があると放射能汚染を起こす可能性があるプルトニウム電池を電力源として搭載していたため、打ち上げには多くの関心が集まりました。この点について、NASAは土星付近では太陽光が弱く、電力源をプルトニウムに頼らざるをえなかったと説明しています。
土星旅行の夢を託した、サイン入りのディスクを搭載
同機には、世界81か国の市民61万人のサインを記録したディスクが搭載されています。これらは、土星旅行の夢を託そうとNASAの公募に応じた人々のサインです。このなかには、カッシーニの子孫のサインも含まれているとのことです。
土星の輪の詳細観測、衛星の観測、タイタンにプローブ投下
土星探査機カッシーニは2004年7月1日に土星に到着、観測を開始しました。まず、土星の輪(リング)の詳細観測を行いました。地上からは一枚板のように見える土星の輪が実際には数ミリから数m岩石や氷の粒であり、それらが作る波模様や濃淡など複雑な構造を観測したほか、衛星と輪が相互に作用しあっていることもわかりました。
また土星の衛星を多数発見し、衛星の様子を詳しく観測しました。たとえば衛星エンケラドスの南極付近から氷の粒や水蒸気が間欠泉のように吹き出していることを観測しました。これは液体の水が存在する証拠かもしれません。他にも衛星イアペトゥスは表面が暗いところと明るいところにはっきり分かれている上に、赤道付近に巨大な尾根が発見されました。その大きさは太陽系最大の火山と言われる、火星のオリンポス算に匹敵するほどです。
2005年1月には土星の衛星タイタンに着陸機「ホイヘンス」を着陸させることに成功、タイタンの大気や地表の様子を観測しました。
カッシーニ
カッシーニ
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カッシーニ (Cassini) は、イタリア起源の姓である。
- 1 カッシーニとは
- 2 カッシーニの概要
カッシーニ(2000年)
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「木星探査」の記事における「カッシーニ(2000年)」の解説
「カッシーニ (探査機)」も参照 2000年、土星に向かう途上の土星探査機カッシーニは木星でフライバイを行い、それまでで最高の解像度の画像を撮影した。最接近は、2000年12月30日で、多くの科学的観測を行った。1ヶ月のフライバイの間に、約2万6000枚の画像が撮影され、観測可能な最も小さな構造物は直径60kmであった。 2003年3月6日に、木星の大気が循環しているという、フライバイでの主な発見が公表された。木星の大気では、暗いベルトと明るいゾーンが交互に並び、淡い雲を持つゾーンは、かつては上昇気流が発生している場所であると考えられていた。しかし、カッシーニの画像の分析で、暗いベルトにも、地球からは見えない程度の大きさの明るい白い雲があることが明らかとなった。 その他の大気の観測の成果として、大赤斑に匹敵する大きさの暗い楕円の渦が木星の北極付近にあることが明らかとなった。赤外線画像は、自転方向の帯と反対方向の隣接する帯からなる極付近での循環の存在を明らかとした。同じ公表の中で、木星の環の存在についても言及された。環中の粒子によって散乱された光は、粒子の形が球形ではなく不規則で、木星の衛星、恐らくはメティスとアドラステアに衝突した流星塵による噴出物に由来することを示した。2000年12月19日、カッシーニは、ヒマリアの非常に低い解像度の画像を捉えたが、遠すぎて詳細な構造は見られなかった。
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カッシーニ(CASSINI)
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「ガガガガ」の記事における「カッシーニ(CASSINI)」の解説
不法滞在の外国人が経営しているクラブであり、実質的に朧燈地区の中心部。「店内では喧嘩禁止」という取り決めがあるなど、区内では中立的な立場をとる一方で、実際は匂坂組と結託し、区の管理事務所として機能している。
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カッシーニ
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NASAと欧州宇宙機関 (ESA) 共同の探査機カッシーニは1997年に打ち上げられた。カッシーニは探査機本体をNASA、ホイヘンス・プローブをESAが担当した。2004年6月、土星に接近し、高解像度の画像を送ってきた。同年7月1日、土星周回軌道に乗り長期間探査 (SOI, Saturn Orbit Insertion) を開始した。 探査機は土星最大の衛星タイタンに接近しレーダー探査を行ったところ、大きな湖と数多い島や山を持つ海岸線が発見された。カッシーニは2度タイタンに接近し、2004年12月25日には小型のホイヘンス・プローブを投入した。ホイヘンスは2005年1月14日にタイタンを降下しながら膨大な情報を送信し、地表に着陸した。 2006年にNASAはカッシーニが土星の衛星エンケラドゥスに、間欠泉として噴き出す液体の水が溜まっている証拠を見つけたと発表した。画像は、エンケラドゥスの南極域から氷の粒子が土星を廻る公転軌道上に放たれている様子を掴んでいた。カリフォルニア工科大学のアンドリュー・インガソルは、「太陽系の中で、液体の水を持つ他の衛星は数キロメートルもの氷の層で塞がれている。ここ(エンケラドゥス)が違うところは、液体の水が溜まっている所が表面から10mと無い場所なのだろう」と推察した。2011年5月、NASAのエンケラドゥス観測グループ会議の科学者は、エンケラドゥスが「地球の外にある太陽系内で、私たちが知りえる中で生命にとって最も生育に適している」と報告した。 カッシーニの画像は他にも重要な発見をもたらした。明るい土星の環の主要部分とG・Eリングの間に未発見だった環が存在することを明らかにした。この環をつくる材料は、2つの衛星に流星が衝突して供給されたと考えられている。2006年7月、カッシーニの画像からタイタンの北極近くに炭化水素の湖が存在する証拠がもたらされ、これは2007年1月に確定された。同年3月にはカスピ海ほどの大きさの湖も捉えた。一方、2006年10月には土星の南極にある直径8000kmもある六角形の嵐が、台風の目を持つ事を突き止めた。 2004年から2009年11月2日までの間に、カッシーニは8個の新しい衛星を発見した。当初の任務は土星を74周して達成されたが、2010年9月までの運用継続が決まり、さらに土星の季節変動を研究するために2017年まで再延長された。そして2017年9月に運用を終了し、土星大気に突入して消滅した。
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カッシーニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 14:07 UTC 版)
カッシーニは(1997年打ち上げ)土星の軌道に乗り(2004年-2017年)タイタンなどの土星の衛星の多くでフライバイを行った。カッシーニは2004年10月に最初のフライバイをタイタンで行っている。カッシーニの土星の衛星で行ったフライバイの更なる例は、カッシーニの時系列(英語版)を参照されたい。 カッシーニは土星の衛星から様々な距離で多くのフライバイを行った。タイタンには126回のフライバイを成し遂げ、最後の近接フライバイは、退役前の2017年4月22日であった。 多くの土星の衛星を近接通過した10年を超える土星周辺のカッシーニの軌道図は、右側にある。
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「カッシーニ」の例文・使い方・用例・文例
カッシーニと同じ種類の言葉
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