イマジンと小津家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/23 01:44 UTC 版)
尾津 智弘(おづ ちひろ) 本作の主人公。1999年の7月生まれの高校1年生。自分を中心にして「半径3メートルの世界」に閉じこもる少年。他人を「半径3メートルの世界」に引き込むことを嫌う。超巻き込まれ型主人公。物語は彼の一人称の形式で進む。引きこもりの双子の姉とは顔が瓜二つで、本人も途中で気付くが童顔。自覚はないがかわいい顔と言う人間も多い。女の子にさりげない優しさを見せるが、それは引きこもりの姉を長年世話してきたためらしく、本人としては女子に好意を抱いてほしいわけではない様子であり、恋愛もしたいとは思っていない。 入学早々、魔女症候群の事件に巻き込まれ魔男(魔女の男性ヴァージョン。魔女症候群の発症者は少女が多い中、珍しいらしい)であることが発覚するが、イマジンはおろか本人でさえ何に憑かれているのか分からないために、イマジンに執事として入部させられた。傍観者としての役割に満足しており、主人公としての役割を果たすつもりはない、とのこと。生まれたのが数分遅かっただけで双子の片割れである玲於奈を姉と敬わなければならなかったという過去のため年上に敬意を払うということを嫌っているが、暴力的なイマジンの大道寺光紗や鹿鳴館ちこりを光紗先輩、ちこり先輩と呼ばされるが明らかに敬っていない。エテモンキー、デバガメ、変態、地獄の性欲魔神、シスコン、年上マニア、人形マニア、幼女マニアなどとひどいことを周囲から(主にイマジンの2人から)言われていたり、実の姉を監禁しているなどと噂をたてられていたりするが、本人としてはいたって普通の趣味嗜好であると主張している。 能力は不明だが、確実に何らかの“力”を有している様子である。 尾津 玲於奈(おづ れおな) 智弘の双子の姉。男女の一卵性の双子であるらしく、顔が智弘と瓜二つ。引きこもりで不登校(そもそも学校に在籍しているのかすら疑わしい)のニートな姉。童顔で、女性ホルモンのためか智弘よりも可愛らしい顔には大体、脱力系の笑みが浮かんでいる。和服を着ている姿が多く、寝るときはパジャマ。ひきこもりだが美容には気を使っており、理由は智弘に美しい姿を見てほしいから。好物はたこ焼き。 自宅の外は仮想現実であり、この世において現実の人間は自分と智弘だけで、残りはすべてノンプレイヤーキャラクター (NPC) だと考えている。家から出ることができず、また自分の「物語」を持たないため、小説・映画・アニメまで他人の「物語」を消費する。また、智弘の話す学校生活も「物語」として聞きたがる。引きこもりであるため、ピンチに陥った智弘やイマジンメンバーを電話で助言するという形で活躍する。10年前に心身ともに致命的なダメージを負い、医師や教師、友達だけでなく両親にまで見捨てられたが、ずっと智弘が世話をしている。智弘は彼女をペットやどうぶつなどと呼んだり、いなくなればいい、世話が面倒と口では言うが、見捨てることなく客観的には大事に育ててきていた。 智弘のことが大好きで、智弘が望むなら恋愛関係になることも受け入れるつもりでいるらしく、また望んでいるようだが智弘は嫌がっている。智弘の能力を知っているようなことを仄めかす発言を度々行う。また、電話が繋がるはずがない校内で、智弘と携帯で会話している場面がある。 大道寺 光紗(だいどうじ みさ) 今久留主高校異端審問部、略してイマジンの部長。「黒い魔女(ブラックウィッチ)」と呼ばれるが実際はエクソシスト。サディストで、かなりの毒舌家。攻めに回ると強いのだが、ピンチに弱い。鹿鳴館ちこり、津嶋サナギとは親友。 キャラぶれが激しくなる時があり、突然しおらしくなったり、泣いたりする。イタリアに留学してエクソシストの修行をしていたようである。黒尽くめの格好に、右手だけ白い手袋をしており、右小指だけが常に伸ばされているが、これはリストカットした際、小指の神経を傷つけてしまったため。趣味はぬいぐるみ作りで、自室の本棚にはぬいぐるみや女の子向けで恋愛系のティーンズノベルが並べられている等、乙女チックなところがある。自分の髪を材料にした「みさぴよ」は智弘に「キモイ」「キモ縫いぐるみ」と言われるが愛着を持っているようである。「みさぴよ」は魔女の力を封じ込める道具である。以前、魔女ではなく幽霊を祓ったときの人形は髪が伸び続けている。 自分の胸にコンプレックスを抱いており、ちこりの豊満なバストと比較されることを嫌う。父と娘の二人家族。カトリックを破門された父親を「ニートパパ」と呼んでいるが、実際に父親はニートではなく、ホストなどのアルバイトをして娘の学費と生活費を稼いでいる立派な労働者。 偽悪者の節があり、自分の「祓う」行為を「呪う」行為と認識しており、「祓う」度にマリア像に稲荷寿司を備えて懺悔している。 他人に愛されたいというのが心の根底にある願いであり、そのため3巻でひどい目にあう。 死ぬことを望んでおり、智弘が邪魔をしたことで衝動的に首に呪いの歯形をつけてしまったために、毎日、呪いを和らげるために智弘の首筋に唾をつけている。また、「呪」の媒介として唾液を使うことが多く、治療または結界のために智弘の身体に自ら唾をつける場面が多いために智弘からは「性欲を持て余している舐めフェチの変態女子高生」などと言われる。 玲於奈の発言が本当なら智弘に好意を抱いている様だが、真偽は不明。 鹿鳴館 ちこり(ろくめいかん ちこり) イマジンの副部長。「白い魔女(ホワイトウィッチ)」と呼ばれるが魔女でない。自称ハプスブルク家の家柄とのこと。舌足らずで「ハプスブルク」を正確に発音できず、かなりの早口で喋る。精度はイマイチだがプレコグ(予知能力)を持っている。超人的な体力を誇り、超絶的な戦闘能力をほこるが幽霊などの形のない相手が苦手で、怪談の類も嫌いである。また、薬を定期的に飲まないとひどい嘔吐に見舞われるために、その姿を見て男は大概逃げて行き、周りからは「悪魔憑き」と言われる。実家である鹿鳴館家は結構な力を持っているようである。 以前、光紗と殺し合いをしたことがあるらしい。 金髪碧眼色白、プロポーション抜群の美少女であるのだが、頻繁に嘔吐や失禁をする。 神秘和音を聞くと失神する。 極度の男嫌いだが、智弘のことはそこまで悪く思っていない様子。 智弘曰く「馬鹿」。 津嶋 サナギ(つしま サナギ) イマジンの書記で拷問係。「暁の吸血鬼」と呼ばれているが実際は力をほとんど失った魔女。会話はロクにしない少女で、なぜか紙袋をかぶっているが、素顔は意外にキュートな美少女。鎖で棺を引っ張っており、中に謎の軟体生物シュブニグラスを隠している。なぜか隙あらば智弘を拷問したがっている。異常に強い魔女にとりつかれたとき、光紗によって祓われるが、感情は半分消えてしまっている。ただし、智弘によれば感情は消えてしまったわけではなく、表現できなくなっただけとのこと。実際、光紗やちこりの危機に取り乱すこともある。イマジン発足の元となった人物でもある。 久夛良木 空搗(くたらき からつく) 今久留主高校1年飛び級の7歳。七色の髪を持つ天才幼女。“世界の終わり”を見るために、今久留主高校で感染型の魔女症候群を撒き散らしていたが、智弘の説得により、自ら止める。後にイマジンに入部。口喧嘩では毒舌家の光紗をやりこめるほどの実力を持つ。噂の座敷童の正体。智弘に好意を持ったために、智弘は幼女マニアにされる。一人称は「妾」で、しゃべり方はなぜか爺喋り。
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