ワールド・ベースボール・クラシック 出場資格

ワールド・ベースボール・クラシック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/18 13:23 UTC 版)

出場資格

どの国に属するかはオリンピック憲章のように明確には決められておらず、アレックス・ロドリゲスや日系ブラジル人の佐藤二朗など、複数国で代表資格を持つ選手が多い。

選手は下記のいずれかに該当する場合、各代表チームへの出場資格を持つ。

出場資格(2020年現在)
1 当該国の国籍を持っている
2 当該国の永住資格を持っている
3 当該国で出生している
4 のどちらかが当該国の国籍を持っている
5 親のどちらかが当該国で出生している
6 当該国の国籍またはパスポートの取得資格がある
7 過去のWBCで当該国の最終ロースターに登録されたことがある

ドミニカ共和国出身選手は米国市民権を得るためにドミニカ国籍を放棄しなければならず、オリンピック憲章をそのまま適用すれば、ドミニカ代表でプレーできないドミニカ出身選手もいる。また、イタリア代表にはイタリア系アメリカ人が多く選ばれているが、これはイタリアがイタリア系の外国人に容易に市民権を与えるためにそれを利用した結果である。

第3回大会予選へと出場したイスラエルもイタリアと同様にユダヤ系の外国人に容易に市民権を与えるため、イタリア代表と同様、イスラエル代表チームも主にイスラエル系アメリカ人により構成された。しかし第4回大会ではイスラエル代表27人中イスラエル国籍の選手は1人だけであったため、あるゴシップ系の書籍では「ユダヤ教に改宗すれば世界中の誰でもイスラエル代表になれる」などという書き立て方がされていた[16]

第3回WBC登録選手のうち
同国出身選手の数
[17]
出場国・地域 人数
日本韓国チャイニーズタイペイ米国
キューバドミニカ共和国ベネズエラ
28
カナダ中国 26
オーストラリアオランダ 25
プエルトリコブラジル 24
メキシコ 19
イタリア 8
スペイン 1

注釈

  1. ^ 第2回大会のように第1・2ラウンド共にダブルイリミネーション方式を採用すると、両ラウンドで敗北した後に優勝したチームは最大で10試合行う可能性があった。なお、両ラウンドでリーグ方式を採用した第1回大会は優勝チームの最大試合数は8試合、第2ラウンドのみダブルイリミネーション方式を採用した第3回大会では最大9試合である。
  2. ^ アメリカ代表が登場した試合でも、8試合中5試合が観客1万人台であった。
  3. ^ 同年のMLBではワールドシリーズが視聴率10%前後で、レギュラーシーズンの各チームの平均視聴率が2%程度である。
  4. ^ ただ、第3回大会の翌年のワールドカップアメリカポルトガル戦中継の全米の視聴者数が前年のワールドシリーズの全6戦の平均数を上回る[32]など、アメリカでもサッカー人気が高まりつつあると言われている。

出典

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  4. ^ Sixteen Nations Participate In Inaugural World Baseball Classic アーカイブ 2011年7月8日 - ウェイバックマシン、The Epoch Times(英語)、2005/07/14
  5. ^ シャノン ヒギンス、夢の「野球ワールドカップ」がついに実現! アーカイブ 2011年7月14日 - ウェイバックマシンnikkei BPnet(2005/06/23)
  6. ^ WBC 日本参加は条件付き アーカイブ 2010年10月7日 - ウェイバックマシン読売新聞(2005/07/12)
  7. ^ Archived 2005年12月4日, at the Wayback Machine.
  8. ^ “WBC参加チーム「28」に…新たに予選導入へ” (日本語). 読売新聞. (2010年10月6日). オリジナルの2010年10月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20101008054128/http://www.yomiuri.co.jp/sports/yakyu/news/20101006-OYT1T00647.htm 2010年10月6日閲覧。 
  9. ^ WBC:次大会は28チーム参加 予選ラウンドも実施へ 毎日新聞 2011年6月2日付
  10. ^ “WBCを世界一決戦と公認 15年から4年に1度開催” (日本語). Sponichi Annex. (2011年12月4日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/12/04/kiji/K20111204002169290.html 2011年12月4日閲覧。 
  11. ^ “Qualifying Round brackets set for '21 Classic”. MLB.com. (2020年1月29日). https://www.mlb.com/news/world-baseball-classic-qualifying-round-brackets?t=world-baseball-classic 2020年1月28日閲覧。 
  12. ^ “2021 World Baseball Classic venues revealed”. MLB.com. (2020年2月25日). https://www.mlb.com/news/world-baseball-classic-venues?t=world-baseball-classic 2020年1月26日閲覧。 
  13. ^ “Major League Baseball to delay 2020 Opening Day by at least two weeks”. MLB.com. (2020年3月12日). https://www.mlb.com/press-release/press-release-major-league-baseball-to-delay-2020-opening-day-by-at-least-two-we 2020年3月13日閲覧。 
  14. ^ “World Baseball Classic Moved By MLB and Union To 2023 With 20-Team Field”. Sportico The Business of Sports. (2020年8月12日). https://www.sportico.com/leagues/baseball/2020/world-baseball-classic-2023-1234610824/ 2020年8月13日閲覧。 
  15. ^ “Memo indicates home run derby could decide All-Star Game winner instead of extra innings”. ESPN. (2022年3月11日). https://www.espn.com/mlb/story/_/id/33479323/memo-indictates-home-run-derby-decide-all-star-game-winner-extra-innings 2022年3月12日閲覧。 
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  21. ^ 「WBC優勝賞金倍増!完全Vなら3億円」 2009年3月5日 イザ”. 2009年4月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月31日閲覧。
  22. ^ a b c “Clásico Mundial de Béisbol repartirá bolsa de $6 millones de dólares de entrada a países participantes” (スペイン語). ESPN DEPORTES. (2022年9月10日). https://espndeportes.espn.com/beisbol/nota/_/id/10904652/clasico-mundial-de-beisbol-repartira-bolsa-de-6-millones-de-dolares-de-entrada-a-paises-participantes 2022年9月10日閲覧。 
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