青春編とは? わかりやすく解説

青春編(第37回〜第86回)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 01:50 UTC 版)

「おしん」の記事における「青春編(第37回第86回)」の解説

第一次世界大戦大戦景気に沸く大正5年1916年)おしんが加賀屋奉公来て7年歳月過ぎた16歳になったおしんは女中として家事裁縫(和裁)の他、くにに茶道帳場の手伝いまで仕込まれながら忙しく働いていた。一方加代は「加賀屋小夜継げばいい」と、自分絵描き目指す自由奔放な女に成長し女学校辞めようとしていた。そんな折、おしんに縁談持ち込まれる相手相場儲けた酒田成金大店おおだな)、桜木家凡庸な息子であったが貧乏の辛さを知るおしんはくにの紹介でもあり話を受け入れる。 ある日、おしんはみのに頼まれ日本海絵を描くために砂浜に出かけた加代呼び行き、そこで警察追われる高倉浩太たかくらこうた)を助けることになった加代浩太好きになる。ところが浩太はおしんの方を気に入り何かと用を頼む。浩太地主息子ありながら小作争議命をかける男だった。おしんはそれを知り浩太心惹かれるうになる浩太過去奉公人との悲恋がありそれが今の運動をするきっかけだという。浩太酒田を去るが、加代内緒でおしんが浩太会ったことが加代知られる。おしんは縁談浩太の間で揺れる。 ふじが加賀屋口利きしてもらい、女丁持になる。加代はおしんへの浩太の手紙を盗み読みしてショックを受け、画材だけを持って家を飛び出し酒田で再びおしんと待ち合わせている浩太の下へ行く。加代はおしんに縁談があることを浩太告げ、「私を東京に連れて行って下さい」と強引に二人で上京する。おしんは桜木の家に手伝いに行くが、酔って絡んできた婚約者である桜木息子を池に突き落とし縁談破談になる。おしんは縁談破談にしたこと、加代浩太のことを加賀屋人間隠していることに耐えられず加賀屋から暇を貰い帰郷する。 おしんの戻った実家に、奉公先の製糸工場肺病患い瀕死の姉はるが帰ってくる。おしんははるが密かに好意寄せていた製糸工場監督員平野にはるの見舞い来てもらう。作造口入れ屋勝次連れてきておしんの料亭奉公決めるが、はるは勝次製紙工場女工騙して女郎部屋に若い娘を売っていた女衒気づき、おしんに自分髪結いになるために行く予定だった東京髪結い師匠所書き手持ちの銭を渡し故郷から逃げるように言い含めて19歳生涯を閉じる。おしんはふじの協力で家を抜け出し上京浅草髪結い長谷川たかの下へ向かった。 おしんはたかの店・髪結長谷川まで来るが、姉・はるの所書き見せても人を入れ余裕がないと言われる。おしんは店の裏手に回り消えかけの竈火を熾し台所や店を手伝った。おしんの働きぶりに、たかは様子を見ることにする。だが奉公人の中で一番若い下働きりつはおしんに仕事取られ文句をつける翌日、おしんはりつに迷惑がかかるなら諦めるとたかに申し出るが、たかはやる気があるなら何人でも置くつもりだと言う。それからおしんはりつを立て自分裏方に回る。髪結い1213歳弟子入りし3年下働きののち、それからやっとすき手になりまた何年奉公し一人前になるまでに7 - 10年もかかるという。一年で一番忙しい年末年始、たかはおしんにすき手をやらせる。だが先輩奉公人のおけい、お夏は、おしんが1年満たない内にすき手になったことが納得できず辞めると言い出す。おしんは自分辞めるからと引き留め、ことは収まったが、たかはおしんには意気地がないと、以降客の髪を触らせなかった。それ以来、おけい、お夏もおしんに心を閉ざしてしまう。 おしんが下働きのまま2年が経つ。大正7年1918年)になると髪結い主流洋髪になりつつあった。おしんにふじから手紙が届く。おしんが加賀屋子守をしていた小夜肺炎亡くなったという。おしんは暇を貰い久しぶり帰郷加賀屋弔問する悲しみにくれるみのはおしんは実の娘と同じであり、ずっと加賀屋にいて欲しいと引き留めるが、くにに諭され諦める。くには東京加代会ったらどうか助けてやってくれとおしんに頼む。帰京したおしんは日比谷公園での米騒動聞きつけ、浩太の姿を求めて日比谷公園向かい検挙されてしまう。翌日、たかが身元引き受け人となり、おしんは店に戻る。たかはおしんほどの娘が2年下働きさせられ嫌になったのかと労うが、逮捕されたことが噂になり、先輩奉公人らの風当たり強くなる。 それから十日ほどたった夜、たかはおしんを呼び出す。たかは最近客が減ったのはおしんのせいではなく日本髪結う客が減ったからだと言い、おしんに将来洋髪一本立ちすることを勧め、まず日本髪基礎教える。おしんは下働き合間に他の髪結い見学し洋髪独学習得するある日店に神田カフェアテネ」の女給・染子が訪れ洋髪を頼む。たかはおしんを呼び出し長谷川として初め洋髪を結わせる。染子はおしんの洋髪が気に入らず激怒して長谷川立ち去るが、周囲から似合と言われ上機嫌になり、おしんにあらため髪結い頼みにくるが、たかが長谷川では洋髪出来ない断り、おしん単独での出髪(出張結髪)に行くように命じる。修行中で料金取らず腕のいいおしんは、他の女給にも髪を頼まれるうになる。さらにおしんは女給たち恋文代筆着物仕立てまでこなした恋文宛先はすべて田倉竜三という男だった。たかはおしんに独り立ちするよう言い渡す。 ある日、おしんは竜三から染子を介して依頼され銀座の高級カフェに出髪に行くが、アテネ出入りしていた髪結いのつると鉢合わせてしまう。つるは自分の客を奪っていくおしんに自分縄張り主張するが、おしんが抵抗カフェ用心棒に出髪はつるに決まっていると言われ叩き出される騒ぎ聞きつけて店から飛び出してきた竜三は用心棒制止し倒れたおしんをひとりの女給介抱するが、その女給は行方不明になっていた加代だった。加代その場逃げ出すがおしんが追いかけ二人はようやく再会加代は絵の勉強ままならずカフェ女給しながら東京寄り付かない浩太散らかり放題下宿一人待ち続けていた。おしんは小夜の死を告げ加賀屋に戻るよう懇願加代酒田一時期のつもりで帰郷する。 おしんは髪結いとして独り立ちし、たかの店の近く老夫婦の家に下宿する。竜三は自分が出髪を依頼したせいで迷惑をかけたとして、おしんに高価な鏡台を贈る。 加賀屋ではくにらが加代の男(浩太からひと月も連絡がないことに見切りをつけ、家柄のいい帝大出の政男を婿に決める。加代上京しようとするが、くにが倒れる。浩太諦めきれない加代はおしんに連絡取り下宿浩太が来たら知らせて欲しいと依頼する加代下宿浩太あらわれ、おしんは加代想い改め浩太伝えるが、小作争議のために逃げ回る浩太自分会ったことは言わない欲しと言う。おしんは酒田行き浩太のことを伝えぬまま、祝言挙げる加代文金高島田結う加代加賀屋跡取りになる覚悟決め祝言挙げる。おしんは、りきからふじが苦労していると聞き実家帰る小作の生活はあいかわらず苦しく、庄治、作造はふじに当たり散らす日々。おしんはふじのためにも再び仕送り始める。東京戻ったおしんは、加代下宿浩太追っていた刑事連行されてしまうが、竜三のお蔭で釈放される佐賀から上京していた母・清(きよ)に見合い勧められた竜三は、おしんと結婚したいと言い出し、清と源右衛門(源じい)は激怒求婚されたおしんもきっぱり断る。おしんの実家借金返済や、庄治が嫁をもらうための家を建てるため、作造手紙でおしんにさらに仕送り無心する。おしんは仕送りの無理が祟り過労心臓脚気倒れ入院する。竜三はおしんに付きっきり看病する。清は病室押しかけ勘当すると言い渡すが、竜三は田倉と縁を切り店も出ていくと言い返す退院後、仕送り途絶えたおしんの様子を見に作造上京する仕送りをせびる作造嫌気がさしたおしんは、思わず「田倉さんのところに嫁にいく」と口走る逆上した作造田倉羅紗店に怒鳴り込み、源じいと激しく口論してしまう。作造はおしんに結婚しないよう言含め帰郷する翌日おしんと竜三は互い想い打ち明け結婚決める。大正10年1921年)の春であった神社二人だけ祝言挙げ、竜三は源右衛門理解を得る為におしんを田倉羅紗店に同居させる。結婚反対していた源右衛門はおしんが身につけている礼儀作法商才人柄手際良さ感服する佐賀にいる竜三の父大五郎上京する。おしんは素晴らし女性であり、竜三と一緒にしてやって欲しと書いた手紙を源右衛門から送られていた大五郎二人結婚認める。源右衛門自分用無しなので大五郎一緒に佐賀帰ると言うが、おしんは「私を嫌いでなかったらここにいて」と引き止めるので源右衛門をは店に留まる。 その矢先作造危篤の報が入りおしんは帰郷する新居に住む庄治と嫁のとらは冷ややかで、作造古家寝ていた。作造死の床でおしんに感謝し、また謝罪する。おしんが祝言挙げたことを告げるとこれを喜び、体を起こして作造危篤の報に接して集合したおしんの姉弟達と祝いの酒を飲んで息を引き取った葬儀の後、新居には小作争議のために小作人集まっていた。その寄り合いに来た浩太再会したおしんは結婚したことを告げ、自らの初恋想い区切りをつける。 おしんは帰路酒田加賀屋作造葬式自身結婚報告上がる加代浩太への未練と政男の不貞悩んでおり家を出たいと言うが、おしんは加代我儘だと嗜める帰宅した政男は加代、みの、おしんの前で落籍した芸者の妾が妊娠したので産ませて認知する宣言泣き崩れる加代におしんはなす術が無かった東京戻ったおしんは竜三と一緒にたかの下へ結婚の挨拶に行く戦後恐慌もあり、日本髪結う客がめっきり減って長谷川たかとりつだけになっていた。

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