女衒
「女衒」とは、江戸時代の「女人を買い受けて遊女として遊郭などに売り飛ばした仲買人」を意味する言葉である。今風にいえば「女性を風俗に沈める」斡旋・仲介を行う事業者である。
「女衒」の読み方
「女衒」の読み方は「ぜげん」である。他の読み方はない。「女衒(ぜげん)」の「衒」は「げん」と読むが、「女」は普通「ぜ」とは読まない。「女」は「じょ」もしくは「にょ」と読むが、「女衒」を「じょげん」や「にょげん」と読むことはない。
「ぜげん」という読み方は元々は「じょげん」だった語が訛って定着したものであり、「女衒」という表記も当て字の一種であり、つまるところ「女衒(ぜげん)」という表記と読み方の組み合わせは、熟字訓(その熟字でしかその読み方が当てはまらず、字ごとに分解できない読み方)として扱うのが適切であろう、とという考え方が今日では一般的である。
「瞽女(ごぜ)」という言葉も、「女」を「ぜ」と読むかのように思えるが、こちらは「盲御前(めくらごぜ)」が変化(読み方の省略および当て字表記)した言葉とされており、やはり(「女」を「ぜ」と読むわけではなく)熟字訓とみなす方が適当といえる。
女衒
- 遊女などの手引、周旋を業とするもの。
- ぜげん、遊女などの手引を業とする者。きもいり。
- 娼妓を周旋し、身元保証の一人となる判人也。
- 人身売買を業とする者。
- 人身売買業者、即ち芸娼妓を売買するもの。又妾などを世話仲介するものもいう。
分類 東京
女衒
女衒(ぜげん)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 18:14 UTC 版)
遊女達を全国から集めて郭へ供給する調達役。表向きは年季奉公の前借金渡しの形だが、実態は人身売買。中には、人さらいと通じている悪質な者もいた。人買い。
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