脚本陣とは? わかりやすく解説

脚本陣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 06:24 UTC 版)

太陽にほえろ!」の記事における「脚本陣」の解説

メインライター小川英長野洋によれば脚本直しの手腕が天才的であったとされる初期にはシリーズ構成というシステムがなく、設定統一には厳密さがなかった。それゆえ独創性のある秀作異色作が世に出たが、作品全体では辻褄合わない短所もあった。 大映ドラマ有名な長野洋主力として参加銃器類テーマとした展開が得意で、第14話「そして拳銃に弾を込めた」第82話「最後標的」第173話「一発射殺せよ!」第288話「射殺」第415話「ドクター刑事登場」第583話「三人未亡人」などを執筆。他にも石塚代表作の第118話「信じあう仲間」第122話「信念にかけろ!」第200話「すべてを賭けて」第310話「再会」第525話「石塚刑事殉職」、追悼作の第617話「ゴリさん見ていてください」、他にも重要エピソード交代劇記念作)も多数執筆。さらに初期ドック編や西條父親像作り上げたのも長野脚本である。 東宝若大将シリーズクレージーキャッツものを手掛けた田波靖男も本作で多数執筆している。浜美枝扮する麻薬捜査官村岡房江シリーズ警察犬シリーズコミカル人情ものといった独自のジャンル新人刑事魅力引き出一方野崎刑事主演エピソード精力的に手掛けている。本作降板後は、女性集団アクションドラマザ・スーパーガール』のメインライター担当している。 初期から参加していた鴨井達比古は、中断挟みながらも5年にわたり執筆スナイパーもの第27話殺し屋の詩」第233話「狙撃」、犯人グループが全く正体不明のまま終わる第48話「影への挑戦」、ジーパン刑事怒りと力を描いた第57話蒸発」第60話「新宿に朝は来るけれど」、診療拒否問題挑んだ186話復讐」、スコッチ編のサスペンス242話「すれ違った女」、山村夫妻の絆を描いた179話「親と子条件」第206話「刑事の妻が死んだ日」など。本作以外にも加山雄三主演の『高校教師』や草刈正雄主演『華麗なる刑事』、『ザ・ハングマンシリーズなどでメインライター担当、そのアイデア構成力が発揮された。 市川森一第20話「そして、愛は終った」第102話「愛が終わった朝」などを執筆。「行き当たりばったりな破天荒な性格」の鮫島刑事後述)を生み出し後々まで継承された。 『飛び出せ!青春』を終えた鎌田敏夫が、マカロニ編の後期から参加ジーパン刑事登場編をはじめ代表的なエピソード執筆し柴田キャラクター構築また、自身裕次郎への強い思い入れにより、藤堂主役編を数多く執筆している。鎌田脚本には、説得などまるで通じない狂気の犯罪者登場するケース多く犯人射殺する結末が多いのも特徴である。テキサス編と併行して、松田優作主演『俺たちの勲章』ではメインライター担当松田以前より希望していたハードな刑事像(中野祐二)を、ジーパン刑事続いて創りあげた。 第79話飛んだ日」は匿名投稿脚本採用され作品である。制作サイドから投稿者名乗り求め広告出されたが、報酬求めず匿名通したいという主旨返信があったのみで、原案者不明のままである本放送では番組終わり視聴者からの投稿採用しましたテロップ流れている。 『暗闇仕留人』『俺たちの勲章』いろはの"い"』など、陰鬱な作風知られる播磨幸治は、ジーパン末期からボン・ロッキーの初期まで参加担当作は9本に留まったものの、レギュラーメンバーバランスよく主役起用して濃密なストーリーを展開。第104話「葬送曲」は、松田優作が最も気にいっていエピソードである。 後に『スケバン刑事『特救指令ソルブレイン』手掛ける杉村のぼるが、テキサス期の序盤より参入杉村月刊誌シナリオ」で太陽プロット募集応募して入選小川英門下生として、実践形式シナリオ学んでいた。最終作の第361話「殺人鬼」まで、担当作品35本に及び、質量ともに太陽全盛期支えた功労者といえる。第163話「逆転」第195話「ある殺人」をはじめとする山村刑事編ボン成長系譜、苦い結末殿下編。そして本作根底流れテーマ表現した255話「本日多忙」。 必殺シリーズ中心ライターとして活躍、後には『ザ・ハングマンシリーズ支えることになる中村勝行が、第184話アリバイ」から参加。第192話2・8・56・3」第268話「偶然」第275話「迷路」第296話「ミスプリント」などのトリック犯罪ものから、第216話「テキサス死なず!」第315話「ライバル」第365話「その一瞬‥‥!」第408話「スコッチ誘拐」といったアクション路線担当1970年代後期からは尾西兼一古内一成(後に『静かなるドン』『刑事貴族』・『名探偵コナンシリーズなどを手がける)・ら第二世代新人作家参加硬派峯尾基三柏原寛司らのゲスト作も増えていく。 1981年、後に『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』を手掛ける土屋斗紀雄デビューし、「引き金に指はかけない」を執筆同年大川俊道デビューし、後のカワセミ時代繋がっていく。 『陽あたり良好!』の終了から金子裕参加井川キャラクター造型を担う。 女流作家後期多く参加して新風吹き込んだ(亜搶文代塩田千種など)。古くは、女優でありテレビアニメ『ドラえもん』ドラえもん役で知られる大山のぶ代脚本家として参加し、第189話「人形部屋」など5本を執筆したまた、452話「山さんボスを撃つ!?」は当時18歳女性による作品である。 後に『踊る大捜査線』『恋人はスナイパー』執筆する君塚良一参加小川英監修するようになって設定ミス減り全体の構成まとまった際立った作品独創性乏しくなった。さらに小川規則反発し多く作家番組から離れてしまう弊害もあった。一方小川英私塾「英(はなぶさ)塾」を主催し若手の育成努め本番組が新人作家登竜門として位置付けされていった後期活躍した蔵元三四郎(第665話「殉職刑事たちよ、やすらかに」など執筆)も塾生一人竹本春日部登場から若手作家力量発揮され、第482話「ラッサ熱」(土屋)、第535話「ボギーのいちばん長い日」第551話「すご腕ボギー」(大川小川)を執筆古内ジプシー編・ボギー編の多くや、ドック三部作の第432話「スリ入門」第459話「サギ師入門」第670話「ドック潜入!泥棒株式会社」を共同執筆し、若手刑事活躍描いたブルース澤村誠)登場から大川アクション作第565話「正義拳銃向けた男」第622話「ブルース賞金稼ぎ」第643話「走れブルース」などを執筆古内も第578話「一係皆殺し!」第579話「の舞う街」第592話「空白0.5秒」など硬派作品執筆1980年代大川尾西古内ラインメイン脚本陣として番組支え最終回ベテラン峯尾の執筆幕を閉じた

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