『さらば』との結末の差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/12 22:10 UTC 版)
「宇宙戦艦ヤマト2」の記事における「『さらば』との結末の差異」の解説
単純に『さらば』が長編化されたわけではなく、設定の細部や結末はそれと異なったものが用意された。特に異なっているのは結末で、『さらば』では主人公の古代進とその乗艦の宇宙戦艦ヤマトは白色彗星帝国の超巨大戦艦と相討ちの形で滅び去るのに対し、本作では最終的には古代もヤマトも生き残ることになる。これにより、古代守が再登場するシリーズの後発作品は本作のストーリーを受け継ぐこととなる。 『さらば』と本作の結末が大きく異なることについては、以下の2つの見解がある。 監督の松本零士は戦争の記憶の残る時期に発表された前作において「目的を果たし、生還する」というメッセージ性を強く意識しており、『さらば』の結末については特攻を美化するとして良しとせず、「生き残って再建の苦しみを描くべき」と主張した。そのため、後に本作が製作されることになる。そして製作にあたりスタッフに「若者は死んではいけない」というメッセージを送った。この見解は、上記の西﨑が述べた製作経緯からも読み取れる。 ノンクレジットで本作のストーリー構成を手掛けた安彦良和によると、『さらば』がヒットした結果、製作側は「もっと続編が作りたくなっちゃって、また生き返らせろというんですよ(笑)」としている。安彦は反対したものの、結局は主要キャラクターを生存させてその後の続編にもつなげることができる本作が制作された。「死んだはずのキャラクターをどうやって生き返らせるか」の案は安彦と脚本陣の話し合いで考え出された。
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