紙本金地著色南蛮人渡来図〈/六曲屏風〉
紙本金地著色南蛮人渡来図〈/六曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色南蛮人渡来図〈/六曲屏風〉 |
指定番号: | 1511 |
枝番: | 01 |
指定年月日: | 1960.06.09(昭和35.06.09) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 江戸 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 江戸時代の作品。 |
紙本金地著色南蛮人渡来図〈/六曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色南蛮人渡来図〈/六曲屏風〉 |
指定番号: | 1937 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1995.06.15(平成7.06.15) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 桃山 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 南蛮人の来航を描く屏風絵の遺品は六十余点が知られているが、これらは景観内容の上から、三種類に分類される。第一類型は、左隻に日本の港に入津する南蛮船と荷揚げの様子を、右隻に南蛮人の行列とキリスト教館とを描く。第二類型は、左隻に異国の港とそこから出帆する南蛮船を描き、右隻には第一類型の左右隻を一図にまとめた図様を配する。第三類型は、右隻が第二類型と同様で、左隻に南蛮人の会合や調馬など、南蛮船の表されない情景を描くものである。 第一類型に属する作品は宮内庁本をはじめとして最も多数を占めるが、本図はそのなかでも最も優れた作品として定評を得ている。 右隻の画面上方に描かれたキリスト教館では、フランシスコ会の托鉢修道士への接吻礼、祭壇の前で胸に十字を切る信者、格子をはさんだ告解【こくかい】の場面など、キリスト教の習俗が豊富に展開する。 特筆されるのは、顔料と金箔が上質で、極めて発色がよいことで、ことに群青が美しい。 本図は、その細部手法から狩野派の作品といわれてきたが、筆者を特定するには至っていない。慶長五年(一六〇〇)以前の作と伝えられる小林本(重要文化財)と図様構成が近似し、その表現の気宇が大きく、制作時期は慶長年間を下らないと推測される。 |
紙本金地著色南蛮人渡来図〈狩野内膳筆/六曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色南蛮人渡来図〈狩野内膳筆/六曲屏風〉 |
指定番号: | 1938 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1995.06.15(平成7.06.15) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 桃山 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 南蛮人渡来図は景観内容の上で三種類に分類されるが、本図は左隻に異国の港を出帆する南蛮船を、右隻に日本の港での荷揚げを描く、第二類型の代表的作例である。 本図に登場する南蛮船の形は、実際の洋式帆船にさほど忠実に描いていない作例が大多数のなかにあって、比較的正確であるとされている。右隻右方のキリスト教館では、聖像を飾る祭壇に向かって司祭が聖餅を捧げ持ち、ミサの場面を描いている。南蛮人の服飾においては、盛り上げの技法を用いて厚手の衣服を表現し、あるいは光沢のある墨を用いて、ビロードのような特殊な布地を表そうとする。建築の細部にも用いられる、工芸的ともいえる細緻な表現は、本図の大きな特色といえよう。 他の風俗画作例同様、南蛮人渡来図は無款の作品がほとんどであるため、筆者はおろか流派を特定することも難しい。そのなかにあって、本図は狩野内膳(一五七〇~一六一六)の作であることがわかる点で、貴重である。 両隻に「狩野内膳筆」の款記をもつ本図の制作時期は、内膳号をもってから没年の元和二年までの間である。内膳号の使用開始は『丹青若木集』によれば天正十五年(一五八七)、一八歳の時であるが、二一歳以降であることを示唆する作品もある。いずれにしろ、本図のより厳密な制作時期を知ることは、現状では難しい。慶長十一年(一六〇六)に豊国社に奉納された「豊国祭図」(重要文化財)は内膳の基準作であるが、本図との間には主題・作風ともにかなりの懸隔がある。あえて両者を比較するならば、「豊国祭図」の方がどちらかといえば古様であることから、本図は慶長後半期頃の作となろう。 北村本とならぶ南蛮美術の代表作品として、また、作者のわかる希有な作例として、高く評価される作品である(図版は一六・一七ページ)。 |
紙本金地著色南蛮人渡来図〈/六曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色南蛮人渡来図〈/六曲屏風〉 |
指定番号: | 1945 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1996.06.27(平成8.06.27) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 江戸 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 現在六十余点知られる南蛮人の来航を描く屏風絵は、景観内容によって三種類に分類され、第一類型は北村家本(重要文化財)、第二類型は神戸市立博物館蔵の狩野内膳本(重要文化財)に代表される。 本図は、右隻に日本の港に入港する南蛮船と荷揚げの様子を、左隻には南蛮船を伴わない異国の南蛮風俗を描く、第三の類型に属する。同類型は三種の中で最も作品数が少ないが、本図はなかで最もできばえが良く、代表作例といえる。 第三類型の作品では、北村家本・狩野内膳本に細かく描かれたキリスト教館における礼拝風景あるいは屋根の十字架といったキリスト教を示す要素が控えめとなっており、本図でも右隻の建築がキリスト教館かどうかは判然としない表現である。他方の左隻は異国をあらわす際に用いられてきた既存の図様を動員して色彩豊かに組み立てており、異国の建築を背景に、会議をするかのような南蛮人、マントをまとった裸足の修道士、異国風俗の女性、蹄鉄を打った馬に乗る様子等、多彩な南蛮風俗が展開する。 本図と図様が近似する作例に、三井文庫本、東京国立博物館本、神戸市立博物館の別本、兵庫県個人蔵本等があり、この図様の系統が継承されていったことを示していよう。 南蛮人渡来図には落款印章のある作品はほとんどなく、本図もまた無款である。しかし、本図の場合は一見して狩野派の画家の筆になることはあきらかで、樹木や岩の形態に狩野山楽(一五五九-一六三五)の画風の特徴をもつことから、山楽の作と考えられている。狩野派正系の手になる作例は上記の狩野内膳本を除けば極めて少なく、貴重である。 |
絵画: | 紙本金地著色南蛮人渡来図 紙本金地著色南蛮人渡来図 紙本金地著色南蛮人渡来図 紙本金地著色南蛮人渡来図 紙本金地著色吉野花見図 紙本金地著色名樹散椿図 紙本金地著色四季花鳥図 |
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