日本の比較広告とは? わかりやすく解説

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日本の比較広告

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 14:02 UTC 版)

比較広告」の記事における「日本の比較広告」の解説

1966年トヨタ・カローラ広告で「プラス100CC余裕」というキャッチコピー使われ日産・サニー対す優位性主張し一方で日産1970年の「サニー1200」の広告で「隣のクルマ小さく見えます」というキャッチコピー使いカローラ対す優位性主張した ように、他社との比較は昔から行われてはいた。しかし、日本に於いては誹謗おそれがあることや景品表示法不当表示抵触する恐れがあるため、具体的な相手名を名指しするような行為は忌避されていた。 1980年代入り外資系企業から自由な広告営業への圧力が強まると、1987年公正取引委員会から俗に言う比較広告ガイドライン」が発表された。このガイドラインで、景品表示法において比較広告禁じられていないことが確認され内容客観的に実証されていることと、その事実を正確かつ適正に示すことが求められるようになり、これを受けて一部業種比較広告が行われるようになった。 ペプシコ・ジャパン(現・サントリー食品インターナショナル)が、「ペプシチャレンジ」と称した比較広告展開した後、コカ・コーラとの比較広告ラップ歌手M.C.ハマーなどを起用して極めて欧米型の比較広告展開した。さらにクレーム寄せられた後も、コカ・コーラロゴ大袈裟なモザイクをかけて放送し続けるなど、視聴者更なるインパクトを残すことに成功している。なお、同社は、CM放送終了後に視聴者アンケート実施し感想回答者全員無修正版のCMアメリカ本国放送している別の比較CM2本を収録したVHSビデオテーププレゼントするという企画実施した相手への攻撃取られないように、客観的なデータ提示を行うものも多い。代表的な例が、後発電話会社いわゆる新電電)の広告で、ある地域にかける固定電話料金について、NTTグループ料金比較した優位性アピールするのである日本では前記のペプシコ・ジャパンやApple Japanバーガーキングどのように主に外資系企業比較広告行っていることが多いが、日本企業でも比較広告展開したことがある1990年セガ・エンタープライゼス家庭用ビデオゲーム事業部。現・セガ)が携帯型ゲーム機ゲームギア発売した際、前年1989年発売して大ヒットしていた、任天堂ゲームボーイ対抗しイッセー尾形起用したTVCMで、「ヨウヘイ君は白黒なの?つまんないね」「やっぱゲームカラーじゃないつまんないね」と語ったりと、対抗機種であるゲームボーイ強く意識した比較広告展開していた。後に同社も、セガサターンPlayStation第5世代据え置き型ゲーム機のトップシェア争い激しかった頃の1996年制作されセガサターン側にセガールPlayStation側にアンソニーというチンパンジー起用したTVCMもあり、ゲーム内容飽きて投げ出すアンソニー尻目にゲーム熱中するセガール締めるという結末だった。 2000年代入り東海道新幹線品川駅開業2003年)と高速化による利便性向上対抗するために日本航空JAL)が「のぞみへ。先に行ってるね(ハートマーク)」「空は、速い。空は、安い。JAL飛ぼう」と飛行機での優位性アピールしたキャッチコピー展開し、後に東海道新幹線運行している東海旅客鉄道JR東海)が「東海道新幹線CO2排気量航空機の約10分の1。」「地球温暖化防止のために、できること新幹線ECO出張」と新幹線環境に優しい移動手段であることをアピールし反撃したことがある2009年には、3代目トヨタ・プリウス2代目ホンダ・インサイト販売広告両面において血で血を洗う争い繰り広げた。ZE2インサイトTVCMは、デビュー当時現行型だったNHW20プリウス価格230330万円程度だった 中でベースグレードが200万円を切るという「低価格」を売りしたものであった。しかし、その直後販売したNHW30プリウスにおけるカタログで、他社ハイブリッド車当時他社市販車”はHonda IMAインサイトシビックHV)しか無かったので、すぐに分かる)に対す優位性強調したものがあった。しかしあまりにも露骨かつ蔑ました内容(自車の優位性自転車例えトヨタアスリート2人、“他社”の方は普通のお父さんと子どもが漕いでいるというもの)のため、ホンダ側の申し入れにより刷り直し分からは、特に通知もなく削除された。そして、2009年冬頃になると、今度ホンダプリウス価格エコカー補助金締め切りにも間に合わない納車時期遅さ当てつけるかのようにお手頃ハイブリッドは?」「インサイトです!」「新年ハイブリッドで…」「それも、インサイトです!」というCM反撃した。なお当時はまだHV選択肢少なかったためこのようなことが起こったが、そもそもフィットベースとしたZE2(1.3L)/ZE3(1.5L)はカローラアベンシスなどと基本構造共有するZVW30(1.8L)より明確に格下クラス属す車両であり、直接比較するのは不適当である。 エコカー広告に関しては、その後後述SKYACTIVマツダ)やダイハツ・ミライースなど、いわゆる第3のエコカー」が、純粋な内燃機関車であることのメリット打ち出したり、ハイブリッドに関しても、ホンダの「ハイブリッドは、エコで終わるな(CR-Z)」「もっと選ばれる理由必要だ。(フィットシャトル)」「環境のことだけで、ハイブリッド選んでませんか(シビック)」「(エコカーといえど)操る楽しさ心地よさまで放棄したクルマを、Hondaはつくりたくなかった。(インサイト)」、日産・エクストレイルX-TRAILヤワハイブリッド時代終わらせる。」、フォルクスワーゲン・ゴルフGTEの「燃費だけのハイブリッドは、もう古い。」「退屈なハイブリッドに、終わりを告げる。」など、攻撃的ともとれるキャッチコピー採用することが間々ある。 政治においては、2009年第45回衆議院議員総選挙で、自由民主党による「保守色」を前面押し出したウェブサイトアニメCM他での民主党へ比較広告作戦展開されたが、選挙戦では敗北した西友CM中には時にダブルミーニング比較広告的な構成をとるものがある。 バッタリ篇 - 2009年放映登場人物の姓が「やまださん」「こじまさん」「ビックさん」「たかたさん」と、ヤマダ電機・コジマ・ビックカメラ・ジャパネットたかたといった家電販売大手連想させるのような設定になっている新生活のうた篇 - 2010年放映CM曲表向きは「西友とりあえ行けや」と歌っているのだが、その区切り方から「まずは西友、その次にニトリ、そしてIKEAと言う内容聞こえる。 パチイチ中学生篇 - 2014年放映当時西友実施していた「81円(税抜)キャンペーン」のCM一つ。「160円のノーブランド自販機ドリンク買おうとした男子学生3人組が、気がついたら西友店内におり、彼らの手にはコカ・コーラ等の有名メーカー品が握られていたと同時に税抜81円で買えることが示される」というもの。このCM登場人物男子学生であることや「こづかい節約と言うフレーズ登場することなど、一般的にスーパーCMターゲットとしないことが多い学生層にアピールするのである

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