吹上藩
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吹上藩(ふきあげはん)は、下野都賀郡吹上村(現在の栃木県栃木市吹上町)の吹上陣屋を藩庁とした藩。江戸時代後期の1842年に譜代大名の摂津有馬家が1万石で移り、2代約30年間存続して廃藩置県を迎えた。
注釈
- ^ 赤丸は本文内で藩領として言及する土地。青丸はそれ以外。黒文字は本文内で言及する土地。灰文字はそれ以外。
- ^ 皆川藩主から旧領を維持したまま信濃国飯山藩に移転していた。
- ^ 岩槻藩領になった時期もあるとされる[4]。
- ^ 諱は高品(たかかず)[5]。
- ^ 享和3年(1803年)には吹上代官所の出張陣屋として那須郡に八木沢陣屋(現在の大田原市親園)が設けられたが、吹上代官所とともに廃止された[6]。
- ^ 氏倫のときの下野領は芳賀郡・河内郡内にあった。たとえば、河内郡上欠下村(現在の宇都宮市上欠町)は享保11年(1726年)以来有馬家領(伊勢西条藩→五井藩→吹上藩。ただし旗本との相給あり)として幕末まで続いている[7]。
- ^ 『角川新版日本史辞典』は天保13年(1842年)に吹上に移封とある[10]。
- ^ 『角川新版日本史辞典』は天保13年(1842年)に吹上に入封とある[11]。
- ^ 吹上の正仙寺に「吹上藩斬奸事件勇士の墓碑」と、襲撃側を顕彰する見地で事件を解説する説明板がある。東京・麻布の祥雲寺(有馬家の菩提寺)には「吹上藩斬奸諸士九名の墓」があるという[12][信頼性要検証]。
- ^ 吹上藩の藩校についてはさまざまな名称が伝えられているようである(新井章吾や塩田奥造の記事も参照)。「学聚館」は文部省編纂の『日本教育史資料』に記載があり[15]、『角川新版日本史辞典』[16]や『栃木県大百科事典』[17]でも採用されている。『角川日本地名大辞典』の吹上村の記事では有馬氏が「日新館」を開いたとある[4]。
- ^ ただし『日本教育史資料』では、平民の入学を禁じたことはないが、実際に入学したのはごくわずか(一両名)であると記している[15]。
- ^ 現在の栃木県の南西部と群馬県の東南部にまたがって設置された県。県庁は栃木町(現在の栃木市)に置かれた。1873年(明治6年)に栃木県・宇都宮県が合併する。「栃木県庁の移転」の項目も参照。
- ^ 66戸が東京(近郊含む)、39戸が下野国内(うち都賀郡内28戸)[23]。
- ^ ほかに相模国荻野(神奈川県厚木市中荻野、荻野山中藩の陣屋町)を例示している[24]。
出典
- ^ 中島義一 1962, p. 6.
- ^ a b “下野・吹上城 膝附宗長の城跡”. 城旅人. 2022年10月10日閲覧。[信頼性要検証]
- ^ a b c “下野 吹上城(栃木市)”. タクジローの日本全国お城めぐり. 2022年10月10日閲覧。[信頼性要検証]
- ^ a b c d e “吹上村(近世)”. 角川地名大辞典. 2022年10月10日閲覧。
- ^ a b c “第七編>第六章 代官の天領支配”. 『大田原市史』前編. 2022年10月10日閲覧。
- ^ a b “第七編>第六章>第一節 八木沢出張陣屋の設置”. 『大田原市史』前編. 2022年10月10日閲覧。
- ^ “上欠下村(近世)”. 角川地名大辞典. 2022年10月10日閲覧。
- ^ “五井藩(近世)”. 角川地名大辞典. 2022年10月10日閲覧。
- ^ a b c d “吹上藩(近世)”. 角川地名大辞典. 2022年10月10日閲覧。
- ^ 『角川新版日本史辞典』(角川学芸出版社、1996年)p.1302「近世大名配置表」
- ^ 『角川新版日本史辞典』(角川学芸出版社、1996年)p.1296「近世大名配置表」
- ^ “吹上藩と戊辰戦争安塚の戦い”. 2022年10月13日閲覧。
- ^ 太政官 (1869-08). “吹上藩鈴木錞次外九名同藩辻元宗之進外二名ヲ殺害スルノ罪ヲ処断シ有馬氏弘ニ閉門ヲ命ス附暴動顛末” (日本語). 太政類典 (国立公文書館) 第一編 (第百九十八巻) 2021年11月8日閲覧。.
- ^ 太政官 (1869-09-17). “吹上藩知事有馬氏弘其藩士人ヲ殺害シ情状越訴スルニ付閉門ニ処ス” (日本語). 太政類典草稿 (国立公文書館) 第一編 (第二百十九巻) 2021年11月8日閲覧。.
- ^ a b c d 『日本教育史資料 壱』, p. 656.
- ^ a b 『角川新版日本史辞典』(角川学芸出版社、1996年)p.1337「藩校表」
- ^ a b “第五編>第一章>第一節>藩学校の起こり”. 『大田原市史』前編. 2022年10月10日閲覧。
- ^ 日向野徳久 1990, p. 67.
- ^ a b c d e f g h 中島義一 1962, p. 11.
- ^ a b 中島義一 1962, pp. 6–7.
- ^ a b 中島義一 1962, p. 7.
- ^ 中島義一 1962, p. 7,11.
- ^ 中島義一 1962, p. 9.
- ^ a b c d e 中島義一 1962, p. 10.
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