じんぶん‐しゅぎ【人文主義】
じんぶんしゅぎ 【人文主義】
ヒューマニズム
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ヒューマニズム(英: humanism)、人文主義(じんぶんしゅぎ)あるいは人本主義(じんぽんしゅぎ)という概念は、歴史的な変遷を経て多義的に用いられている。
概要
ルネサンス期における「ヒューマニズム(人文主義)」とは主として古典研究、フマニタス研究を指し、14世紀にイタリアから西ヨーロッパに広まった。16世紀にかけての「ヒューマニスト(人文主義者)」はラテン語学校の教師や生徒を指し、カトリック教徒がほとんどであり「キリスト教の純化と更新」を目的としていた。この時期のヒューマニズムは現代のヒューマニズムと区別するために、ルネサンス・ヒューマニズムというレトロニムによって呼ばれている。
20世紀にはいると、この古典研究の意味から離れて合理主義的解釈が施され、以下のような極端なとらえ方がなされる場合がある。善や真理の根拠を、神でなく理性的な人間の中にみいだそうとした、と。その延長上として「人間中心主義」と訳出する場合があるが、この「人間」とは、西欧近代的な価値観に基づく「理性的」な人間であり、理性中心主義・西欧中心主義に通じる概念である[要出典]、と。この解釈は、啓蒙主義以後の観点であり、ルネサンス人文主義とは明確に区別されるべきであろう。
語源・歴史
「フマニタス(羅: humanitas)」という概念は、既に古代ローマ時代にあり、ローマ市民が学ぶべき教養として理解されていた。これが中世においては、大学で教授される自由七科(教養学科)へと受け継がれた。こうした古典の研究は、特に14世紀後半以降フマニタス研究 (Studia humanitatis) と呼ばれ、その研究者は人文主義者(ユマニスト、ヒューマニスト)と呼ばれ始めた。
14世紀イタリアのペトラルカ以降、古典古代(ギリシア・ローマ)への関心が高まるルネサンス期になると、スコラ学的なアリストテレス哲学に基づく論理体系に対して、キリスト教以前の古代のギリシア・ローマの詩歌、歴史、修辞学の中に倫理の源泉を見いだそうとする動きが生じた。この点で、カトリックに対する人間中心主義とも言われるが、論理体系・視座において新たな姿勢を打ち出しただけで、キリスト教そのものを否定したわけではないし、必ずしもカトリックとの対立を伴ったわけでもなかった。古典研究に根ざした、教養ある人士の生き方、生活様式が人文主義者(ユマニスト)の身上とされた。
人道主義・博愛主義
人道主義・博愛主義を指してヒューマニズムと言う場合もあるが、英語では人道主義を humanism と区別して humanitarianism で表すこともある(必ずしも一般的ではない)。今日の日本では、むしろこの意味でヒューマニズムが用いられることが多いが、上記のように歴史的・哲学的文脈での人文主義者の主張は、戦争反対や、弱者に優しくしようといった発想と直ちに重なるものではない。
関連項目
人文主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 10:43 UTC 版)
14世紀半ばあたり、トスカーナ地方アレッツオ出身のフランチェスコ・ペトラルカは、古代の文献の収集及び研究に一生を捧げた。当時崩れていたラテン語文法を整備したりと人文主義者の祖として重要な働きをした人物である。また研究とは別に自らも詩を創り、トスカーナ方言で美人ラウラを想うソネット集『カンツォニエーレ』を著す。この抒情詩集はソネットという形式の完成形とされ、ルネサンス期ヨーロッパの文学的な流れを決定づけた傑作である。他に叙事詩として『凱旋』『アフリカ』などがある。 ほぼ同時期にフィレンツェ出身のジョバンニ・ボッカッチョは、ペストの被害を避けてきた紳士淑女に100の話を語らせる短編集『デカメロン』を著した。この作品は騎士道やキリスト教的価値観を皮肉り、時には痛罵したような話もあり、あからさまな性愛の話もある。しかしこれまでの道徳観から離れて人間というものを直視したという点、最もルネサンス的な文学といえるかもしれない。ペトラルカの親友でもあり、ダンテの最も早い時期の崇拝者でもあった。ただ喜劇(commedia)とされていたものに、神聖な(divina)を付け加えて『神曲』としたのは彼であり、フィレンツェで『神曲』の講義をしたりしている。
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