亜空間戦隊アルデバロン(S-1星)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 12:59 UTC 版)
「宇宙戦士バルディオス」の記事における「亜空間戦隊アルデバロン(S-1星)」の解説
ガットラー率いるS-1星の軍隊を総称して亜空間戦隊アルデバロンと呼ぶ。文字通り亜空間航法を駆使するアルデバロンは科学力では地球に対して圧倒的な優位にあるが、物量、特に資源や生産力に関しては劣っていることから資源の確保や工業地帯の占領もしくは破壊を目的とした作戦を優先して遂行していた。アルデバロン=S-1星人全てではなく、統一評議会や七人委員会など行政官や評議員も交えた行政機構と軍部の両面をガットラーが統括するという政治形態を採用している。S-1星を脱出した移民団は劇中ではおよそ1億人、別の資料によると約3億2000万人[要出典]と語られている。放射能に汚染されていない美しい星である地球を無傷で手に入れることが本来の目標であったが、激しい戦いの中でABC兵器すべてを使用、地球を醜く汚染していくことになってしまう。 ゼオ・ガットラー 声 - 青野武 / 柴田秀勝 元S-1星皇帝の親衛隊長で現アルデバロン総統。38歳。S-1星人移民のため地球侵略を開始する。力が全てであるという、いわゆる独裁者タイプの人物ではあるが、有能であると認めた人物は積極的に登用する一面も持つ。また私利私欲ではなくS-1星全人民の命運を賭けた戦いを指揮しているという自負も持っている。重大な決断を下す際にはシンク・ルームで外界との接触を断ち瞑想にふける等、繊細な面も描かれている。テレビ版ではスピリットガットラーIIから脱出する際に誤って核ミサイルの発射ボタンを押してしまい、地球は放射能に汚染。その出来事が過ぎてから、自分自身が地球を破壊してS-1星へと変えてしまったという事実を知ることとなった。 マリンとの決闘の後、生き残ったS-1星の人々を率いて新天地へ旅立つ。劇場版では重傷を負ったまま、冷凍エリアがワープする描写しかないので彼自身の生死は不明。 髪の色は白、長身で胸板が厚いかなりの大男として描かれている。常時手にしている杖は光線を発する護身用の武器でもあり、テレビ版ではネグロスを、劇場版ではガロをショック死させた。直接の描写はないが、ボクシングの軍隊リーグの元ヘビー級チャンピオンという設定がある[要出典]。 ローザ・アフロディア 声 - 神保なおみ / 戸田恵子 / 永田亮子(スーパーロボット大戦シリーズ) アルデバロン最高司令長官。25歳(ソノラマ版小説では23歳)。ガットラーの腹心。 マリンによって弟のミランを殺されたため彼に激しい憎しみを抱いている。アフロディアとミランの姉弟は軍人の父が事故死した後、その部下だったガットラーの下で成長したため、彼に対する恩義と忠誠は並ぶ者がいない。女であるがゆえにガットラーの寵愛(ちょうあい)を受け、高いポストを与えられていると周りからは思われており、他のアルデバロン幹部の嫉妬と偏見に最後まで悩まされる。 マリンとは肉親の仇同士として何度も衝突するが、不意の共闘や戦いの中で交わるうちにマリンに対する感情に変化が起きたのか、敵でありながらも誰よりも高くマリンを信頼するような素振りまで見せるようになる。 テレビ版では司令官を解任された後、ネグロスの計略にかかりアルデバロンから脱走兵として追われ攻撃を受けて死亡する。劇場版では脱走後行方不明となり、ガットラーとマリンの最後の対決の場に現れ、ガットラーの攻撃からマリンをかばってガットラーに致命傷を与えるが、かつてのガットラーの恩から罪悪感に追い詰められ自らの銃でその身を撃った。その後マリンの介抱によって地球へ降下。意識が薄れていく中でマリンとの出会い、戦いを涙ながら悔やみつつ絶命する。 当初原案でのネーミングは「ベルバラン」。設定ではガットラーと愛人関係にあるとされ、作中にガットラーに「薔薇を散らされる」イメージシーンがある。また父親の事故死は、実は軍部内での権力抗争を背景としたガットラーによる暗殺との設定もあり、ソノラマ版小説ではより明確に作中で明示されている。 普段は赤紫の軍服に身を包み、黄色いサングラスを掛け緑の髪を結い上げて軍帽を被った姿だが、エンディングではサングラスを外し、髪を下ろしたロングヘアと黄色いミニスカート姿で登場。マリンと手をつなぐシーンも描かれている。 ネグロス 声 - 飯塚昭三 地球の未来がS-1星であることを知り、ガットラーを脅してアフロディアを失脚させ最高司令長官になった野心家。司令長官になるまでに作戦会議で核攻撃を進言するなど勝つことにこだわっていたが、劇場版ではバルディオスの猛攻に逆上し、核ミサイルの発射ボタンを押した。地球(=S-1星)を放射能汚染に導いた張本人となった。 ガロ 声 - 伊武雅之(現・伊武雅刀) / 木原正二郎 第7話、劇場版に登場。ネグロスの双子の兄弟。テレビ版では単なる一幹部だったが、劇場版ではアフロディアの作った「鉄の戒律」の見せしめとして処刑され、ネグロスの憎悪が煽られる契機を作る。 ミラン 声 - 井上和彦 / 千葉繁 親衛隊員。アフロディアの弟。かなり歪んだ性格で、ガットラーの力づくで事を解決するという思想に染まっており、S-1星を汚染したのが科学者という点を除いても相手を見下す性格。 レイガン博士を射殺したが、研究所に現れたマリンが苦し紛れに投げた金属片が喉に刺さって死亡した。この事件により、マリンとアフロディアはお互いが「肉親の仇」という関係となった。ただし、アフロディアはマリンを個人的に恨むのに対し、マリンの憎しみはどちらかといえば軍部(アルデバロン)とガットラーに向けられている。劇場版では、階級が少尉であることが明かされている。 ラトピ 声 - 古川登志夫 テレビ版第22話に登場。ミランと同じ紫の軍服の親衛隊長。アルデバロンでの親衛隊長はガットラー、アフロディアが経験しており最上級のエリートコースである。恋人リスルの助命と引き換えに「反光波爆弾」を満載した特攻メカ・ブロリラーでバルディオスに挑むが失敗。機体から投げ出されて奇跡的に助かった彼は、ブルーフィクサーと共に迫り来るブロリラー2号機の迎撃に向かうが、中にいたのはリスルだった。救助しようとするも不可能だとわかり、2人だけで去り心中した。ポケットメイツ版の小説では、テレビ版でのカイザーの役割を担当している。 リスル 声 - 滝沢久美子 テレビ版第22話に登場。軍属ではなく、アフロディアの付き人として公私に仕える少女。親衛隊長ラトピとの恋を密かに育んでいた。しかし、彼女が民間人対象の100年は目覚めない完全冷凍睡眠にかけられると知ったラトピは叛乱を企てるが、失敗してしまう。外見的特徴はポニーテールの髪型。 ラスカ 声 - 堤大二郎 劇場版で登場した下級兵士。S-1星人が地球を奪えばその地でリランと平和に暮らせると信じ戦ったが、土星決戦であっけなく戦死。ソノラマ版小説ではアフロディア親衛隊員で、彼女が乗っているとは知らずにアフロカーを追撃し、マリンに倒されている。 キャリン・フリック 声 - 鈴置洋孝 / 藤原啓治(スーパーロボット大戦シリーズ) テレビ版第10話のメインゲスト。マリンの旧友で、彼曰く「無二の親友」。マリンと同じく「UFムセイオン」の学生で良きライバルだったが、ある事情から軍に身を投じる。入隊後は迎撃メカ「シルバーシャーク」の操縦士となり、アルデバロンを裏切り地球へ亡命したいと呼びかけてくる。 ロマン 声 - 村山明 テレビ版第27話に登場。アルデバロン戦車隊長。捕虜となったジェミーの命を助け、アルデバロンを裏切り共に脱走するが、その真意を即座に見抜いたマリンに射殺される。 デグラス 声 - 神谷明 / 寺田誠(現・麦人) 第17話・第18話のメインゲストで、アルデバロン軍幹部。アフロディアを追い落とすべく、マリンをアルデバロンに引き入れるために策略をめぐらす。劇場版でもネグロスの側近として登場するが、作戦失敗の責を問われガットラーに粛清される。外見的特徴は胸のバラの花。
※この「亜空間戦隊アルデバロン(S-1星)」の解説は、「宇宙戦士バルディオス」の解説の一部です。
「亜空間戦隊アルデバロン(S-1星)」を含む「宇宙戦士バルディオス」の記事については、「宇宙戦士バルディオス」の概要を参照ください。
- 亜空間戦隊アルデバロンのページへのリンク