両軍の索敵とは? わかりやすく解説

両軍の索敵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 06:32 UTC 版)

南太平洋海戦」の記事における「両軍の索敵」の解説

10月25日日本軍数日前から見失っていたアメリカ軍機動部隊求め索敵活発に行ったが、アメリカ軍機動部隊発見には至らなかった。対すアメリカ軍は、哨戒中のPBYカタリナ飛行艇25日午前中に日本軍機動部隊発見した。同25日正午すぎには、水上機母艦カーティス水上偵察機日本空母2隻を発見した南雲中将日本陸軍総攻撃成功ヘンダーソン飛行場占領)の報告受けて南下していたが、誤報判明してから機動部隊本隊のみ北上機動部隊前衛そのまま南下つづけていた。アメリカ軍哨戒機出現により、南雲中将前衛にも反転北上命じた前衛B-17 6機の攻撃受けた被害を受けなかった。 一方、第61任務部隊キンケイド少将は、指揮下のエンタープライズから索敵兼ねてF4Fワイルドキャット戦闘機16機、SBDドーントレス急降下爆撃機12機、TBFアヴェンジャー雷撃機7機からなる攻撃隊を発進させた。その後報告日本軍機動部隊が北に反転したことが判明したが、キンケイド少将無線封止維持するため攻撃隊に日本軍位置情報転送しなかった。アメリカ軍攻撃隊は反転した日本軍機動部隊捕捉出来ず燃料切れ着艦時の事故でF4F1機、SBD4機、TBF3機の計8機(『THE BIG E』では7機)を失った。また朝の着艦事故F4F4機が失われており、エンタープライズ航空隊決戦前に航空機12機を失うという大きな痛手受けている。 午前9時、山本五十六連合艦隊長官前進部隊第二艦隊第二航空戦隊)の航空兵力で、ガダルカナル島敵軍陣地アメリカ艦隊の攻撃命じた。これを受けて空母隼鷹から発進した零戦12機、九九艦爆12機(攻撃指揮官志賀淑雄大尉)はガ島ヘンダーソン飛行場爆撃し石油タンク炎上確認した二航戦空襲並行して基地航空部隊飛行場爆撃上空制圧おこなった午前10時前衛部隊索敵機が「米軍戦艦2-3防空巡洋艦4、巡洋艦1、駆逐艦12ツラギより方位160度、170マイル」を報じた支援部隊指揮官近藤長官)は南雲機動部隊に「成シ得レバ攻撃セヨ」と命じたが、機動部隊は「本日攻撃見込ナシ」と返電した。1918分、連合艦隊電令作第354号は『陸軍今夜19時、ガ島突入予定にして、26日敵艦隊はガ島南東海面出現の算大なり連合艦隊26日敵艦隊を捕捉撃滅せんとす』と伝える。この電令の中で山本長官は日本軍基地航空隊も米艦隊攻撃するよう求めているが、実際海戦機動部隊機動部隊正面衝突となり、基地航空隊は全く関与しなかった。第四艦隊麾下第四空襲部隊飛行艇陸攻26日以降偵察実施したが、連合軍発見しなかった。この時、アメリカ軍ハワイラジオ放送通じて近くソロモン方面大海空戦が行われる。米国民良きプレゼントを送る」というプロパガンダ行っていたとされる夜間前衛磯風飛行艇から雷撃されるが、命中しなかった。 海戦当時日本艦隊配置は、機動部隊本隊南雲長官)と前衛阿部中将)の距離が50 - 60浬、第二航空戦隊ふくむ前進部隊近藤長官)は機動部隊西方100120浬を行動していた。10月26日南雲忠一中将機動部隊本隊午前0時30-50分にアメリカ軍PBYカタリナ飛行艇から爆撃を受け、瑞鶴至近距離爆弾落下した。各艦を攻撃したB-17エスピリトゥサント島から、カタリナ飛行艇ヌデニ島などから飛来しており、爆撃雷撃実施するとともに日本艦隊位置通報している。カタリナ飛行艇発した情報は、エスピリトゥサント島基地航空隊経由して2時間後の26日0312にアメリカ軍機動部隊届けられたという。ニューカレドニア島ヌーメア司令部から指揮をとるハルゼー提督は「攻撃せよ反覆攻撃せよ」の命令発した。 これに対し、米艦隊奇襲を受ける可能性があると判断した南雲機動部隊は、ガダルカナル島北東460km地点反転北上する。そして黎明日出0345分)から艦上攻撃機13機による二段索敵開始したレーダーがないと夜間索敵できないため、夜明け前夜明け直前といったように時間差をあけて同一方面偵察機派遣し先発の機が索敵できなかった海域後発の機が索敵夜明け同時または夜明けから短時間捜索完了させるという方法である。日本軍前進部隊第二艦隊)からも、重巡洋艦軽巡から零式水上偵察機九四式水上偵察機発進し索敵あたった一方アメリカ軍も、エンタープライズからドーントレス16機が発進し、2機ずつのペアになって索敵向かった

※この「両軍の索敵」の解説は、「南太平洋海戦」の解説の一部です。
「両軍の索敵」を含む「南太平洋海戦」の記事については、「南太平洋海戦」の概要を参照ください。


両軍の索敵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:18 UTC 版)

珊瑚海海戦」の記事における「両軍の索敵」の解説

5月5日フレッチャー少将空母ヨークタウン第11任務部隊空母レキシントン合流油槽艦ネオショーから補給を受ける。その最中アメリカ陸軍機から日本軍機動部隊出現情報受け取り、また前述九七式飛行艇発見されたため、日没後に北西転舵した。5月6日午前6時ショートランド泊地燃料補給行った軽空母祥鳳第六戦隊重巡洋艦4隻が出港した午前10時横浜海軍航空隊横浜空)の九七式飛行艇山口曹長機)が第17任務部隊発見、約4時間にわたって触接続け空母1、戦艦1重巡1、駆逐艦5」という戦力位置進行方向打電したラバウル山田定義少将横浜空飛行艇部隊魚雷搭載して雷撃命令下令し、ブナカナウの陸攻部隊には翌朝出撃準備命じた。ただし、横浜空ツラギ進出して時間がなく、出撃することは出来なかった。午後2時、特設水上機母艦神川丸デボイネに入泊し水上機偵察基地設営開始した。同基地には聖川丸飛行隊進出した翌朝までには基地設営完了し神川丸は第18戦隊とともに北方避退した。午後5時30分MO隊司令官五藤存知少将は「味方機動部隊偵知せざる敵機部隊明日『ルイジアード』南方海面より来襲の算大なり」と通知し重巡洋艦衣笠古鷹から九四式水上偵察機各艦2機、第十八戦隊神川丸水上機索敵投入したその頃MO機動部隊山口機のアメリカ軍機動部隊発見電を午前10時47分に受信攻撃準備行いつつ南下していた。しかし索敵不備から第17任務部隊まで70浬(飛行時間2030分)地点まで接近しつつ午後8時になって北西反転先制攻撃チャンス失った。原少将は、戦後になって「被発見避けたのと、基地航空部隊索敵信頼した」と回想しているが、米海軍大学校研究では「原は自らの安全を優先し、さらに索敵艦攻投入して攻撃兵力が減ることを嫌がったからだ」と指摘している。この時、MO機動部隊重巡洋艦2隻・駆逐艦4隻は燃料補給充分ではなく午後4時30分に空母翔鶴瑞鶴分離して北上している。原少将空母2隻が第17任務部隊と最接近した時、護衛駆逐艦有明夕暮の2隻だけであったMO機動部隊の接近に全く気付いていなかったフレッチャーは、第17任務部隊から油槽艦ネオショー駆逐艦シムス分離次の給油点(南緯16度、東経158度)に派遣した

※この「両軍の索敵」の解説は、「珊瑚海海戦」の解説の一部です。
「両軍の索敵」を含む「珊瑚海海戦」の記事については、「珊瑚海海戦」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「両軍の索敵」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「両軍の索敵」の関連用語

両軍の索敵のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



両軍の索敵のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの南太平洋海戦 (改訂履歴)、珊瑚海海戦 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS