メカ関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 07:36 UTC 版)
オートモービル ドーラ一家の自家用車。序盤に登場。スラッグ渓谷では珍しいようで、劇中、パズーもその旨の発言をしている。かなりの馬力と車重があるようで、軽便鉄道の木造高架線を蹂躙破壊しながらのカーチェイスを繰り広げる。 オーニソプター パズーがラピュタ探索に向け手作りしていた木枠製のオーニソプター(はばたき飛行機)。 シータの前でゴム動力の模型を飛ばしている。 『ジ・アート・オブ 天空の城ラピュタ』には、当初は完成したオーニソプターでシータの住むゴンドアの谷に向け飛行する予定であったが、レオナルド・ダ・ヴィンチの頃から成功しなかった物を、パズーが成功させるのは如何なものか、という意見があったことから、断念したことが記載されている。 ただし、先述したとおり、後に発売された『スタジオジブリ作品関連資料集〈1〉』に、完成したオーニソプターを操縦し、花束を持ってシータのもとへやって来たパズーの姿が描かれたイラストが掲載されている。ほかには、完成させたオーニソプターにシータを乗せ、ドーラ達のフラップターと飛行しているイラストが描かれ、ジグソーパズルに採用されている。 軽便鉄道 スラッグ渓谷を走る軽便鉄道(鉱山鉄道)。蒸気機関は蒸気機関車内部にあり、機関車は蒸気動車を短くしたようなフォルムである。貨車(無蓋車)を3両連結している。 諸元全長(m)312 全高(m)82 全幅(m)84 巡航速度58ノット(約107km/h) 最高速98ノット(約181km/h) 航続距離(km)16000(無風巡航時) 乗員数360人 ゴリアテ 軍がラピュタ探索に使用した大型の飛行戦艦。飛行艦である。劇中の字幕には「飛行戦艦」ではなく、「飛行船艦」と表示されている。また絵本では「空飛ぶ要塞」とも呼ばれている。見た目は硬式飛行船を通り越した「装甲飛行船」とも言うべき威容を誇る。また、船体の各部に大小各種プロペラが配置されている。船体下部には主砲(小説版では125mm榴弾砲)、船体側面には速射砲や対空砲といった重火器を多数搭載し、主砲は直撃すればロボット兵をも破壊出来るだけの強力な威力を持つ。 強風下でも安定して飛行可能で、現実の飛行船と同様に係留も可能。また艦底部にはロケット艇を3機搭載している。 劇中では要塞でのロボット兵との戦闘の後にムスカとモウロ将軍一行が搭乗し、飛行石の示す道を辿ってラピュタ探索へと向かう。途中ドーラ一家の母船タイガーモス号を攻撃して大破させたが、ラピュタ到着後に離反したムスカの策略で通信装置を破壊されて本国との連絡を絶たれ、モウロをはじめ乗員の多くを失った状況でラピュタと交戦する。搭載する火砲でラピュタの下半球部を攻撃するも全く効果がなく、ラピュタ底部から発射されたロボット兵の大群に取り囲まれて集中攻撃を受け、最終的には船体が爆発し船体中央部から折れて炎上しながら多数の兵士と共に海に墜落していった。 名前の由来は、『旧約聖書』に登場するペリシテ人の巨人「ゴリアテ」。小説によると、後に軍は「不慮の事故の為に長期改修を余儀なくされた」という名目で事実を隠蔽しつつ、密かに同型艦の建造に着手したとされている。 装甲列車 軍がシータ捜索のためにスラッグ渓谷に出動させた軍用列車。3両編成で2両目が機関車。1両目と3両目が戦闘車で、砲塔とサーチライトを搭載している。軽便鉄道と同じ軌道を走行するため軌間に比して車幅が大きいアンバランスな格好をしている。なお、老機関士に蒸気を浴びせ掛けられた特務機関員と将校が降車したのは1両目。 タイガーモス号 ドーラ一家が根城にしている空中母船。鳥の頭のようなブリッジの外見もあいまって巨大な鳥を思わせる形状の飛行船。 ラピュタに向かう途中でゴリアテと遭遇し空中戦になり大破、辛うじてラピュタに不時着するも、同じくラピュタに乗り込んできたゴリアテに拿捕されてしまった。 ラピュタ崩壊時に、タイガーモス号は瓦礫に飲み込まれるが、パズーに拘束を解かれたドーラ一家はフラップターで脱出する。 飛行客船 冒頭に登場。ムスカ一行がシータと共に乗船しており、飛行石を狙うドーラ一家に襲撃された。『ジ・アート・オブ 天空の城ラピュタ』には、硬式飛行船をモチーフにしているが、物語の展開上、ブリッジを上にしたと記載されている。 飛行船 パズーの父と同乗者が搭乗した飛行船。序盤に登場。 諸元全長(m)2.040 全高(m)1.220 全幅(m)7.200(翼展開時) 時速(km/h)0-111(0-60ノット) 最高速(km/h)182(下部ブースター使用時) 航続距離(km)88(無風巡航時) フラップター 電流で駆動する人工筋肉を利用して、4枚の薄膜状の羽根を高速で羽ばたかせ、浮上、飛行するオーニソプター(羽ばたき飛行機)。 タイガーモス号と同様にドーラの亡き夫の発明品であり、ドーラ一家の活動には欠かせない飛行機械。機体前面は流線型の金属板で被覆され、機体後部はオープンデッキとなっており、そこに1名もしくは2名の乗員がフック付きの結束バンドで身体を機体に係留して搭乗する。 羽根の可変ピッチと体重移動により、上昇、下降、前進、左右転回、ホバリング等の動作を自在に行う。また、急旋回時には機体側面からパルス噴射の火炎が噴出する。羽根が高速で羽ばたいている為、極度に降下し過ぎたり、建物や樹木等に接近し過ぎたりすると、羽根が接触、破損して墜落する危険性がある。機体底部には加速用の格納式ブースターが搭載されており、これを利用して緊急時等に急加速が可能。ブースターの点火時には、羽ばたきが完全停止する。また煙幕を放出する機能もある。 映画本編では、発電用エンジンをクランクで回転して起動させる描写があるほか、ラピュタに向け出発する直前に、燃料を補給している描写もある。エンジンを停止してバッテリーを稼働させることで、最高速で約6分間の無音飛行が可能である。 タイガーモス号には翼を畳んだ状態で数機を格納出来る(劇中に登場したのは4機)。また機体を前後に連結した状態でも飛行可能である。格納庫には予備の翼や部品が常備されており、簡単な修理や部品の交換が可能である。 フラップターの登場場面には、久石譲がデビュー当時の作風であるミニマル・ミュージックの手法に基づいた音楽を手がけた。 ロケット艇 軍が空賊に対抗して開発した中型飛行艇。ロケットのパルス噴射により飛行し、推進機の稼動時間が限定されるためか無音で滑空飛行していることが多いが、丘陵地帯に強行着陸も可能であるなど高い機動力を持つ。劇中ではシータとパズーを拉致する際に使用された。武装の有無は不明だが、機首に機関砲らしきものを2門搭載している。ゴリアテの下部にも3機搭載されている。なお、準備稿では、ゴリアテから発進するシーンもあったが、本編では描かれることはなかった。 ティディス要塞 劇中では単に要塞と呼ばれている。設定によると、情勢の変化により戦略的価値を失った旧式の要塞であるという。深皿を伏せたような多数の要塞砲を備えるが、高い塔を持つ石造の城のような姿で、このような城郭は砲撃に対し無力であるため近世期までに廃れた様式である。備砲もゴリアテのものに比べ口径の割に砲身が太短く旧式であることが窺える。王族であるシータを兵士が手荒に扱ったことで敵対勢力と判断したロボット兵の猛攻により全砲塔を破壊され大破した。
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