サーミ族とは? わかりやすく解説

サーミ人

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/09 02:42 UTC 版)

サーミ人(サーミじん、北部サーミ語:Sápmi)は、スカンジナビア半島北部ラップランド及びロシア北部コラ半島に居住する先住民族。フィン・ウゴル系のうちフィン・サーミ諸語英語版に属するサーミ語を話すが、ほとんどが同じフィン・ウゴル語系のフィンランド語および、スウェーデン語ノルウェー語ロシア語なども話すマルチリンガルである。かつては「ラップ人」とも呼ばれていたが、現在では古語または蔑称と受け取られ、彼ら自身はサーミ、あるいはサーメと自称している。錫を使った手工芸細工が有名である。伝統的にサーミ人は、沿岸漁業、毛皮の捕獲、羊の放牧など、さまざまな生業を営んできた。最もよく知られている生業は、半遊牧のトナカイ放牧である。2007年現在、サーミ人の約10%がトナカイの放牧に従事しており、肉、毛皮、交通手段を提供している。ノルウェーでは、約2,800人のサーミ人がフルタイムでトナカイの放牧に携わっている。[7]伝統的、環境的、文化的、政治的理由から、北欧諸国の一部の地域では、トナカイの放牧は法的にサーミ人だけに認められている。[8]


  1. ^ Statistic Norway, SSB., https://web.archive.org/web/20120309115644/http://www.ssb.no/english/subjects/00/00/10/samer_en/  Retrieved from Internet Archive 8 January 2014.
  2. ^ The International Sami Journal, Baiki, http://www.baiki.org/content/about.htm 
  3. ^ Ethnologue. “Languages of Sweden”. Ethnologue.com. 2013年6月22日閲覧。
  4. ^ [リンク切れ] Eduskunta — Kirjallinen kysymys 20/2009, FI: Parliament, http://www.eduskunta.fi/faktatmp/utatmp/akxtmp/kk_20_2009_p.shtml[リンク切れ] 
  5. ^ Russian census of 2002, RU, http://www.perepis2002.ru/index.html?id=87 
  6. ^ State statistics committee of Ukraine - National composition of population, 2001 census (Ukrainian)
  7. ^ https://web.archive.org/web/20070927172745/http://www.galdu.org/govat/doc/eng_reindeer.pdf
  8. ^ https://web.archive.org/web/20081218111552/http://findarticles.com/p/articles/mi_qa3760/is_200001/ai_n8885279
  9. ^ Yinqiu Cui, Hongjie Li, Chao Ning, Ye Zhang, Lu Chen, Xin Zhao, Erika Hagelberg and Hui Zhou (2013)"Y Chromosome analysis of prehistoric human populations in the West Liao River Valley, Northeast China. " BMC 13:216
  10. ^ 1994 タキトゥス 『ゲルマーニア』 岩波書店 p223 l3-7
  11. ^ 1993 葛野浩昭 「山岳ラップ」と「サミ民族」-サミ人の民族問題の「国貫」的特性について- 『社会人類学年報』vol.19 p52
  12. ^ a b LUNDMARK 1989:34-35
  13. ^ 1993 葛野浩昭 「山岳ラップ」と「サミ民族」-サミ人の民族問題の「国貫」的特性について- 『社会人類学年報』vol.19
  14. ^ 2003 武田 『物語 スウェーデン史』 新評論 p105
  15. ^ 2003 武田 『物語 スウェーデン史』 新評論 p176。この条約は、実際上無効化したが、1908年に正式に廃止された。
  16. ^ 風力発電施設に抗議、グレタ・トゥンベリさんが参加した理由とは”. CNN (2023年3月2日). 2023年3月8日閲覧。
  17. ^ 1993 綾部恒雄 『世界の民-光と影』下巻 信濃毎日新聞社:監修 明石書房
  18. ^ Journal d'un voyage au Nord: en 1736 et 1737(1744[1], 1746。復刻版: Nabu Press (2010), ISBN 9781142718312
  19. ^ 1995 Witebsky Piers:著 柏木里美:訳『世界の先住民5 いまはわたしの国といえない ラップランドのサーミ人』東京リブリオ出版
  20. ^ 1998 百瀬宏、熊野聰、村井誠人 『北欧史 (世界各国史)』 山川出版社 p136 - p137、p140
  21. ^ Tambets K, Rootsi S, Kivisild T, Help H, Serk P, Loogväli EL et al. (2004). "The western and eastern roots of the Saami--the story of genetic "outliers" told by mitochondrial DNA and Y chromosomes". Am. J. Hum. Genet. 74 (4): 661–82. doi:10.1086/383203. PMC 1181943. PMID 15024688.
  22. ^ Rootsi, Siiri (2004). Human Y-chromosomal variation in European populations (PhD Thesis). Tartu University Press. hdl:10062/1252.[page needed]


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サーミ族

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フィンマルク県」の記事における「サーミ族」の解説

ノルウェー政府当初サーミ族については、サーミ族の文化伝承させるのではなく、サーミ族も自分たちと同様の本当」のノルウェー人にしようと考えており、実際沿海部に住んでいたサーミ族は伝統と文化少しずつ失いつつあった。しかしながら一部では文化伝承し続け、さらに1970年からは学校サーミ言語指導なども行っている。民族意識生まれ始めた所以には政府アルタダム作るといった際に団結したことも挙げられるサーミ文化については今ノルウェー議会議題上がっている。

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「サーミ族」を含む「フィンマルク県」の記事については、「フィンマルク県」の概要を参照ください。

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