サーミ人の議会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 07:51 UTC 版)
ラップランドは、ノルウェー・スウェーデン・フィンランド・ロシアの国境をまたぐ、半国家の体をなしている。しかし、完全自治権獲得への動きは見せていない。 サーミ人の議会(1989年にノルウェー、1993年にスウェーデン、1996年にフィンランドでそれぞれ開催)は自治とはかけ離れた、非常に弱い政治的影響力しか持っていない。議会はスカンジナビア半島の諸政府に支配されているものの、公式な機関であり、民主的に議員も選出している。議会の役目は、サーミ人のために活動する事である。立候補者の選挙公約は時にそれぞれの政府の方針と対立する事もあるが、サーミ人の権威として、諸政府に対して若干の影響力を持っている。組織は政府構造に酷似しており、更なる主権を獲得するよう努力している。 ロシアは少数民族であるサーミ人を認めることに対して消極的である。スウェーデンは下記の2つの理由から積極的である。 サーミ人を「(少数民族ながら)土着の民族(先住民族)である」と認めることで、他の少数民族と区別することができる。 サーミ人を保護育成すれば、欧州連合での投票活動時など、スウェーデン国家にとって有利な(投票)活動を期待できる。
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