サーミスタ式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 05:37 UTC 版)
サーミスタは熱により抵抗値が変化する素子である。これを利用して電子回路により体温を測定し、測定値を表示するタイプ。一般には1980年代に登場し、内蔵したボタン電池を動力源としている。測定値を数値化して内部に記録することにより基礎体温の変化を監視できるような付加機能をもった機種もある。計測が終わると、内蔵された圧電素子から出る電子音で、計測が終わったことを知らせる。 サーミスタ式には、以下の2種類の計測方式があり、外箱や取扱説明書に明記されている。 実測式 センサー部分の温度をそのまま表示するタイプ。センサーの温度が体温と等しくなった時点で初めて計測完了となるため、3分前後の時間を要するが、より正確な体温を表示する。 予測式 実測式とは異なり計測開始からのセンサー部分の温度上昇のカーブから最終的な温度を予測・計算の上で表示するタイプ。15秒程度で体温を表示できるが、あくまで予測値であるため正確性にやや難のある機種もある。 数学者の西山豊は、予測式電子体温計の問題点を指摘し、計量法の改正で意見を述べている。 製造企業では予測値を正確にするため、実測した体温データを解析したりプログラミングを改良している。またより長めに計測する機種を併売する例もある。 実測・予測を切り替えたり、予測式としての計測終了の合図があった後も、計測を継続することで精度を向上させる機種もある。
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