なれ寿司とは? わかりやすく解説

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なれ寿司


なれ‐ずし【熟れ×鮨】

読み方:なれずし

塩蔵に飯を合わせ、その自然発酵によって酸味生じた。飯もともに食べるもの(和歌山県の下(しもずし)など)と、飯は少量使い、主に食べるもの(滋賀県鮒鮨(ふなずし)など)とがある。腐れ鮨。うれずし。《 夏》

熟れ鮨の画像
ハタハタの熟れ鮨

なれずし

(なれ寿司 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/08 16:49 UTC 版)

なれずし(熟れ鮨(鮓)、馴れ鮨(鮓))は、主にデンプン(代表的には米飯)で乳酸発酵させた食品[1]で、早ずし江戸前寿司)の歴史的な源流に当たる[2][3]。なれずしは長期間の乳酸発酵により酸味を生じさせるが、江戸時代以降に主流となった寿司酢飯を使い手早く調理が完了する。なれずしは数百年以上にわたって製法が受け継がれ日本各地で作られている。江戸時代に考案されて以降、手軽さから広く普及したにぎり寿司を中心とした早ずし江戸前寿司)とは、歴史的な繋がりがある以外はまったく違う食品である。


  1. ^ a b 『再考 ふなずしの歴史』サンライズ出版、2016年6月20日発行,ISBN 978-4-88325-594-8,「アジアのナレズシと魚醤の文化」秋道智彌、p.10-11
  2. ^ 1章:すしの歴史/熟れずしから江戸前握り鮨の誕生まで|江戸の外食文化|日本食文化の醤油を知る”. www.eonet.ne.jp. 2024年3月8日閲覧。
  3. ^ ふなすしに着想を得て考案された早ずしは、当初は屋台で提供され人気を誇った。早ずしはふなすしのファストフード化,インスタント食品化とも捉えることができる。
  4. ^ a b Kouji ITOU, Shinsuke KOBAYASHI, Tooru OOIZUMI, Yoshiaki AKAHANE (2006). “Changes of proximate composition and extractive components in narezushi, a fermented mackerel product, during processing”. Fisheries Science 72 (6): 1269-1276. doi:10.1111/j.1444-2906.2006.01285.x. 
  5. ^ 「日本の食と酒」吉田元、人文書院、p.57
  6. ^ a b 橋本道範「わかってきた「ふなずし」の歴史」,日本調理科学会誌,vol.50,No.1,2017年,p35-37
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  8. ^ (秋田県)県内初のA型ボツリヌス食中毒の概要と当所の検査対応 1993/8 秋田県
  9. ^ 聞き書ふるさとの家庭料理1 すし なれずし, 農山漁村文化協会編,2002年12月, p.243
  10. ^ 奥能登のなれずし調査報告書 (PDF) 石川県水産総合センター 石川水総資料第32号, 平成19年10月。
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  13. ^ 篠田統『すしの本』、柴田書店、1966年(昭和41年)。石毛直道・ケネス=ラドル『魚醤とナレズシの研究』、岩波書店、1990年(平成2年)。
  14. ^ a b 櫻井 2013.
  15. ^ a b 篠田統『すしの本』、柴田書店、1966年(昭和41年)。
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  19. ^ 日比野光敏,「ふなずし」の特殊性と日本の「ナレズシ」」,『再考 ふなずしの歴史』サンライズ出版,2016年6月20日発行,p82-83
  20. ^ 『再考 ふなずしの歴史』,p64
  21. ^ a b 「室町時代から織豊時代の鮨(鮓)」,栗東歴史民俗博物館紀要第19号,2013年,p.30
  22. ^ 日比野光敏『すしの貌』大巧社,1997年6月,p41-42
  23. ^ 石毛直道・ケネス=ラドル『魚醤とナレズシの研究』、岩波書店、1990年(平成2年)。
  24. ^ 石毛直道『世界の食べもの 食の文化地理』223p 講談社学術文庫
  25. ^ 原田信男 『和食とはなにか 旨みの文化をさぐる』 角川ソフィア文庫 2014年 p.38.





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