納豆巻き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 22:41 UTC 版)

納豆巻き(なっとうまき)は、納豆などを具材(芯)とする巻き寿司[1]。細巻き寿司[1][2]、あるいは軍艦巻きの一つである[1]。
歴史
細巻き寿司としての納豆巻きの発祥は、岩手県盛岡の寿司屋『三寿司』であるとされる[1][3]。1963年(昭和38年)、当時高級料理であった寿司を、低価格で多くの人に提供しようと、盛岡の市民に親しまれていた納豆を具材(芯)とする納豆巻きを始めたという[3]。納豆巻きの元祖とされる『三寿司総本店』の暖簾には、「名物なっとう巻」の文字が染め抜かれている[3]。
一方、軍艦巻きとしての納豆巻きは、後に東京都銀座に『鮨さゝ木』を創業する佐々木啓全が、『勘八』に勤めていた時に考案したとされる[1]。
昭和60年代以降、回転ずしチェーンやコンビニエンスストアの拡大とともに、一般化していった[4]。2009年(平成21年)現在では、納豆巻きは全国のコンビニエンスストアに広まっており、家庭における納豆料理でも第一位となっている[5]。
具材(芯)

具材(芯)としては、納豆を使用する[1]。通常、納豆は、その臭いや粘りから敬遠されることも多いが、納豆巻きであれば食べられるという者も多い[6]。
納豆は叩いたものを使用するが[1]、店によっては粒のまま巻くものもある[3]。これに、醤油や[7]山葵、塩で味付けしたり[3]、葱や[3][7]青紫蘇、胡瓜、鰹節などを加えることもある[1]。
佐々木が考案した軍艦巻きでは、納豆とともに、茹でて切った小松菜を乗せ、塩を加えて提供していたとされる[1]。
脚注
出典
- ^ a b c d e f g h i 新庄綾子著『すし語辞典』株式会社誠文堂新光社、2019年8月9日、153頁。
- ^ 主婦の友社編『料理食材大事典』株式会社主婦の友社、1996年7月27日、798-799頁。
- ^ a b c d e f “ニッポンおいしい納豆地図:岩手県盛岡市「三寿司の納豆巻き」”. 全国納豆協同組合連合会. 2022年3月24日閲覧。
- ^ 巻寿司のはなし編集委員会編『あじかん創業50周年記念誌 日本の伝統食 巻寿司のはなし』株式会社あじかん、2012年9月1日、47頁。
- ^ 細田和幸著 (2009). “茨城の活力は「食」にあり~食材の宝庫を弁当でPR~”. 茨城県政策情報誌 ふぉるむ (茨城県) (22): 75.
- ^ 細田和幸著 (2009). “茨城の活力は「食」にあり~食材の宝庫を弁当でPR~”. 茨城県政策情報誌 ふぉるむ (茨城県) (22): 74-75.
- ^ a b 主婦の友社編『料理食材大事典』株式会社主婦之友社、1996年7月27日、799頁。
参考文献
- 主婦の友社編『料理食材大事典』株式会社主婦の友社、1996年7月。ISBN 4-07-214741-9
- 新庄綾子著『すし語辞典』株式会社誠文堂新光社、2019年8月。ISBN 978-4-416-51917-2
- 細田和幸著「茨城の活力は『食』にあり~食材の宝庫を弁当でPR~」『茨城県政策情報誌 ふぉるむ』22号、茨城県、2009年。
- 巻寿司のはなし編集委員会編『あじかん創業50周年記念誌 日本の伝統食 巻寿司のはなし』株式会社あじかん、2012年9月。
関連項目
外部リンク
納豆巻き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 05:51 UTC 版)
海苔の上に酢飯を乗せ、納豆を巻いた細巻の寿司。ひきわり納豆を主に使用する。
※この「納豆巻き」の解説は、「納豆」の解説の一部です。
「納豆巻き」を含む「納豆」の記事については、「納豆」の概要を参照ください。
- 納豆巻きのページへのリンク