「結束バンド」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 23:47 UTC 版)
「ぼっち・ざ・ろっく!」の記事における「「結束バンド」」の解説
本作で中心として描かれるバンド。虹夏の姉・星歌が店長を務める下北沢のライブハウス「STARRY(スターリー)」を拠点に活動している。バンド名はリョウによる命名で、ライブの物販では実際に結束バンド(ケーブルタイ)をリストバンドと称して販売している。明るく前向きな歌詞にコンプレックスを持つひとりが作詞を担当していることもあり、楽曲は後ろ向きなものが多い。 メンバーの苗字(後藤、伊地知、山田、喜多)はいずれもASIAN KUNG-FU GENERATIONのメンバーの苗字に由来し、誕生日は対応するメンバーの誕生日を逆から読んだものとなっている(12月2日→2月21日等)。 後藤 ひとり(ごとう ひとり) 声 - 青山吉能 誕生日:2月21日 / 血液型:O型 本作の主人公。ギター、作詞担当。秀華高校1年→2年。ニックネームはリョウが名前から付けた「ぼっち(ちゃん)」。対人関係が苦手で初対面の相手とは目も合わせられず、服装は常にジャージ、家では暗い押し入れでギターばかり弾いている「陰キャラ」少女。何かあるとすぐにゴミ箱や段ボール箱の中などに隠れようとする(初のライブハウスでの演奏も、段ボール箱の中からだった)。場を盛り上げようとしても、スベったりやりすぎたりして失敗することが多い。その性格の反動からか承認欲求が強いところがある。一方で他人のことをよく見ており、悩みやプレッシャーなどを抱えているといち早く気づいている。 先述の性格に加え、運動、勉強など取り柄と言えるものががないというコンプレックスを持っていたところ、中学1年の時に、暗い学生時代から一転してスターとなったバンドマンのインタビューを目にしたことで、父親から借りたギターにのめり込むも、結局中学3年間でバンドを組むことはできず、高校に進学して1ヶ月が経っても1人の友達も作ることができずにいた。話の合うクラスメイトから声をかけてもらえることを期待してギターを学校へ持参した帰り道、ライブ直前に突然辞めた喜多の代役となるギタリストを探していた虹夏と出会い、押し切られるように彼女の結成した「結束バンド」の初ライブに参加。以降、バンドの一員として活動していくこととなる。 毎日6時間の練習と動画投稿サイトでの活動を行ってきたため、個人としての演奏技術は非常に高い。一方で観客を前にしての演奏に不向きな性格であることや、他人と合わせて演奏する経験が不足していることからバンド演奏では実力を十分に発揮することができず、時折その片鱗を覗かせるに留まっている。感情が表に出やすく、切羽詰まった場面では顔面が崩壊する。特に中学生時代は孤独で、青春などとは無縁の生活を送っており、憧れが滑って失敗した経験がトラウマになっていることから、そういった話が出ると嘔吐、吐血、身体が崩れ去るなどなどの拒否反応を示す「青春コンプレックス」。そのため青春に関連したNGワードを避けるため、「結束バンド」内でも逆に自分で作詞を担当するようになる。 虹夏と喜多によると(普段の奇行から忘れがちだが)美少女。文化祭のクラスの出し物でメイド服を着させられたときは、皆に似合っていると思われ、リョウには「ビジュアル方面で売り出すのもあり」「(ひとりは)ダイヤの原石」と考えられた。結束バンドのファンからは、顔を上げて表情を整えたらアイドル事務所も狙えるほどのルックスだそうだが、その表情は10秒と持たない。 初期設定では普通の可愛い女の子だったが、担当編集から「もっとガチにしたほうがいい」と指摘を受けて修正していき、現在の設定になった。ギターヒーロー ひとりが動画投稿サイトで活動する際に用いているハンドルネーム。ひとりの、普段人前に出せないが内面に抱えている承認欲求の象徴とも言えるもので、「バスケ部エースの彼氏持ち」や「ラインの友達数は1000人超え」といった現実のひとりからはかけ離れた設定がつけられている。顔を隠すアングルから撮影された人気バンドのカバー動画を投稿しており、投稿サイトでの登録者数は8万人近くもいて、ぽいずん♡やみのような音楽関係者からも注目を集めている。動画はひとりの父によって収益化されており、文化祭ライブで壊れたギターを新調する費用等に充てられた。 現在の自身の実力では「ギターヒーロー」の名前でファンを集めても満足させるだけの演奏ができないというひとりの考えから、正体が「結束バンドの後藤ひとり」であることは公にはされていない。 伊地知 虹夏(いじち にじか) 声 - 鈴代紗弓 誕生日:5月29日 / 血液型:A型 ドラム担当。下北沢高校2年→3年。明るく世話焼きなバンドのまとめ役。かつてはバンドマンで現在もライブハウスの店長を務める星歌の影響で幼い頃からバンド文化に触れてきており、業界事情にも詳しい。 自身の夢を実現させるために親友であるリョウを誘って「結束バンド」を結成した。デザインが得意で「結束バンド」のロゴやCDジャケットの制作の他、ライブ映像を動画投稿サイトに投稿する際の編集なども手がけている。 もともと「ギターヒーロー」のファンであり、その正体がひとりであることにも最初に気づいたが、ひとりの希望もあり、ぽいずん♡やみによって皆にバラされるまでは他メンバーにはこのことを黙っていた。 山田 リョウ(やまだ リョウ) 声 - 水野朔 誕生日:9月18日 / 血液型:AB型 ベース、作曲担当。下北沢高校2年→3年。風変わりな趣味をしており、変人と呼ばれると喜ぶ。無口無表情で友達も少ないが、ひとり曰くコミュ症ではなく「1人でいるのが好きな人」。音楽や楽器にうるさく、語りはじめると人が変わったように饒舌になる。 以前は別のバンドで活動していたが、個性を捨てて売れ線を目指すメンバーとの志向の違いから脱退(後にバンド自体も解散)。バンド活動そのものに嫌気がさしていたところを親友の虹夏に誘われたことで心機一転し「結束バンド」を結成した。 両親が病院を経営する裕福な家庭に暮らしているが、金遣いが荒く小遣いの殆どを楽器に注ぎ込むため、ひとりから借金を重ねたり雑草を食べて空腹を紛らわすほどの金欠に陥ることもある。元々は、自分に過保護な親に反発していることを示し、親が自分にかまわないようになるのではないかと思ってロックを始めたという経緯がある(だが親が嫌いというわけではない)。 喜多 郁代(きた いくよ) 声 - 長谷川育美 誕生日:4月21日 / 血液型:A型 ギター、ボーカル担当。秀華高校1年→2年。「人と関わるのが大好き」と自称するように社交的で友達が多く、SNSなども積極的に活用するいわゆる「陽キャラ」。運動神経も良く、勉強等も無難にこなす一方で、自身をひとりやリョウと比較して特別秀でた部分のない平凡な人間だとも思っている。自身の「郁代」という名前を好ましく思っておらず、周囲には苗字で呼ぶことを強いている。 楽しいが平凡だと感じる日常を送っていたところ、リョウが以前に所属していたバンドの路上ライブを見たことで「普通じゃない道を歩いているのは羨ましい」と彼女に憧れを抱き、「結束バンド」の初期メンバー募集にギタリストとして応募するも、実際にはギターが弾けなかったことから初ライブを目前にバンドから逃亡する。後にひとりを通じて虹夏、リョウと再会し真実を打ち明けることで和解。ひとりに説得されたことで改めて「結束バンド」に加入する。 演奏経験は浅く技術的にも未熟であるものの、ひとりの指導の元で練習を重ねた結果、文化祭ライブでは機材トラブルに見舞われたひとりのためにアドリブで時間を繋ぐまでに成長した姿を見せた。 当初はひとりのことを「後藤さん」と呼んでいたが、文化祭ライブを機に「ひとりちゃん」へと呼び方を改める。
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