小金井市 行政機関

小金井市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/08 01:26 UTC 版)

行政機関

警察・消防

ゴミ処理

二枚橋衛生組合(2010年3月31日閉鎖)

有料化・減量化

2005年8月1日から家庭ゴミの回収が有料化。また、同年7月から順次ゴミ収集所が廃止され、原則として各戸別に回収となる。ゴミ袋は40リットル入りゴミ袋10枚で800円。実施当初と変わって、2012年現在では周辺自治体やゴミ引受先自治体でも同程度の価格の指定ゴミ袋を販売している自治体が多い(武蔵野市、西東京市、府中市は同額。三鷹市は40L10枚で750円)。

生ゴミの堆肥化・肥料化を推進、生ゴミ処理機の購入に対する補助金を積極的に継続して実施。堆肥化促進剤の無料配布も実施。また保育園・小中学校の給食等で出る生ゴミを生ゴミ処理機で回収し、肥料化した上で市内の農家に配布する試みもなされている。夏休みなどの長期休暇中は一般家庭から小学校への生ゴミ持参による回収も行われている。 めずらしいケースとしては2010年より乾燥生ごみ処理済みのごみを資源ゴミとして、希望者へ専用容器を事前に配布し、戸別回収を実施している。

最終処分場には日の出町にある「二ツ塚廃棄物広域処分場」を利用。処分場の設置者は「東京たま広域資源循環組合」(略称「循環組合」)で、多摩地域の多くの自治体が加盟。

旧二枚橋清掃工場の閉鎖

以前は「二枚橋衛生組合」に参加し、その施設でゴミを処理していた。組合は小金井市、府中市調布市で構成され、3市の境界にある「二枚橋清掃工場」を運営していた。しかし、施設の老朽化が著しく進んだことから建て替えが検討されたが、小金井市民の反対運動が起こるなど実現が不可能な事が判明、2007年3月31日にすべての焼却炉が停止された。2010年3月に組合が解散された[2]

府中市[3]、調布市[4]は停止計画に沿って事前に対応策を策定し、それぞれ別途他市と構成し直したが、小金井市の対応策は一向にすすむ事が無く小金井ごみ問題が浮上してくる。

市内ごみ焼却場建設反対運動と二枚橋清掃工場跡地へのごみ焼却場建設計画

かつて武蔵小金井駅そばの蛇の目ミシン工業小金井工場跡地を新清掃工場の有力候補地としていたが、小金井市民の反対運動により断念[5]し、二枚橋清掃工場跡地にゴミ処理施設を建設することを決めた。しかし、二枚橋清掃工場跡地は、調布市と府中市の市有地であり、そもそも市有地管理の両市の同意を得ずに決定した計画であるため[6]、調布市は拒否している[7]。そのため予定表を作成できず2006年10月1日、無期限でごみ非常事態宣言を出した。

緊急措置

二枚橋衛生組合解散後はゴミ焼却施設組合に参加していなかったため、他市の厚意を受けていた。焼却炉停止後は、暫定処置として、隣接の国分寺市と協定を結んだ。内容は二枚橋清掃工場停止後、新ごみ処理施設の計画を策定することを前提に、国分寺市が運営するごみ処理場で焼却処分を受け入れてもらえることとなった[8]。但し、全体の3割分のみの受け入れであり、残り7割はたくさんの他組合に処理を依頼していた。2010年度は、稲城市狛江市府中市国立市で構成される多摩川衛生組合に7500トン、日野市に2400トン、昭島市に2000トン、八王子市に1500トンを、それぞれ処理してもらっていた。また、西東京市東久留米市清瀬市共同運営の柳泉園組合の清掃工場にも受け入れを交渉したが、東久留米市議会が小金井市の計画の甘さを指摘して受け入れに難色を示す意見書を発表した[9][10]

市長発言と回収不能の恐れ

2011年4月に稲葉市長による上記の措置に対して、周辺自治体へのごみ委託処理費用の増額分を「無駄遣い」と選挙戦で攻撃していた佐藤和雄が、新市長に当選。しかし選挙戦でのこの発言がかえって小金井市のごみを受け入れていた周辺自治体の反発を招いてしまう[11]。市長選挙前に多摩川衛生組合が受け入れを決めていた平成23年度の搬出枠8000トンを超える約5500トンのゴミについて、新たな搬出受入先が決まらず回収不能のおそれが生じる事態となった。佐藤市長は6月の市議会で、発言について「不適切であった」と陳謝したほか、周辺自治体に「おわび行脚」をしていたが2011年11月1日、「事態打開のため」として辞意を表明。佐藤市長は同月12日に辞職。

同年12月18日の市長選挙で改めてこの問題が争点となり、名指しこそしないものの他候補を痛烈に批判しあうネガティブキャンペーンも含めた1週間の熾烈な選挙戦を経て、「二枚橋焼却場建設」を基本的に維持する考えを示した稲葉元市長が返り咲き当選、再び市長に就任。選挙期間中近隣9市2町の首長が稲葉を応援するために訪れ「稲葉氏は友人である。友人の頼みならば受け入れる」「稲葉氏が市長を務めなければ、ゴミ問題は解決しない」という応援演説をおこない、緊密な結びつきをアピールしていた。全国紙に取り上げられるほど有名になったゴミ問題であるが、有権者の選挙に対する関心は低く投票率は43.27%と4月選挙(46.16%)を下回った。

2012年4月、小金井市は二枚橋焼却場跡地でのごみ共同処理を断念した事を国分寺市に通知した[12]。2012年2月に、調布市が二枚橋焼却場跡地の自己所有分を不燃物ごみ分別処理施設等に利用する事を決定、小金井市長に伝えていた。これは、同地での処理場建設が事実上困難となることが確定的になったためと見られている。これに対し小金井市は、処理場建設地の再検討はしない意向を示し、他の自治体の一部事務組合への加入を模索することとなる。

平成26年度時点では、小金井市は、府中市・稲城市・狛江市・国立市で構成される多摩川衛生組合、青梅市・福生市・羽村市・瑞穂町で構成される西多摩衛生組合、国分寺市、昭島市などに可燃ごみ処理を依頼していた。

3市による広域処理へ

浅川清流環境組合可燃ごみ処理施設(日野市)

2015年7月1日、小金井市、日野市、国分寺市間で、平成31年度を目処に日野市石田一丁目に可燃ごみ処理施設を建設・稼動し、運営することを目的とした一部事務組合、「浅川清流環境組合」を設立した(管理者は日野市長、他の2市長は副管理者)。

2020年4月1日、浅川清流環境組合により日野市石田一丁目に建設が進められてきた「浅川清流環境組合可燃ごみ処理施設」が本格稼働を開始[13]

保育園廃園にめぐる市長辞職

2022年10月8日、東京都小金井市の市立保育園の一部廃園を巡り、西岡真一郎市長(53)が市議会の議決を得ない専決処分として条例改正した問題で、小金井市議会は7日の本会議で20対2の反対多数で専決処分を不承認とした。これを不服として西岡市長はこの日夜、退職届を市議会に提出、市議会は同意した。辞職は14日付。継続審議中の条例案を専決処分で改正し、不承認とされて職を辞するという異例の展開となった。(花井勝規、松島京太、梅野光春)[14]




  1. ^ 小金井市の紹介:小金井市公式WEBへようこそ”. 小金井市 (2018年10月26日). 2019年2月14日閲覧。
  2. ^ 二枚橋衛生組合の解散に伴う承継事務について:小金井市公式WEBへようこそ”. 小金井市 (2013年4月15日). 2019年2月14日閲覧。
  3. ^ 多摩川衛生組合の概要 - 多摩川衛生組合”. 多摩川衛生組合 (2018年7月23日). 2019年2月14日閲覧。
  4. ^ 組合の概要 | ふじみ衛生組合”. ふじみ衛生組合. 2019年2月14日閲覧。
  5. ^ 小金井市のごみ問題と市長の辞任Ⅱ(ミヤネ屋、NIMBY) : 矢崎雅俊の”環境工学”” (2011年11月4日). 2019年2月14日閲覧。
  6. ^ 新ごみ処理施設の建設場所を「二枚橋焼却場用地」に決定しました(PDF:218KB)” (PDF). 小金井市 (2010年4月15日). 2019年2月14日閲覧。
  7. ^ 市議会だより第195号(平成20年第3回定例会)テキスト版(51KB)(テキスト文書)”. 調布市 (2008年11月6日). 2019年2月14日閲覧。
  8. ^ 西多摩衛生組合|環境データ・資料”. 西多摩衛生組合. 2019年2月14日閲覧。
  9. ^ 小金井市の今後のごみ処理計画に対する意見書 歌旅HARRYIKEDAHARUO Trip/ウェブリブログ” (2006年12月26日). 2019年2月14日閲覧。
  10. ^ 平成18年第4回定例会 会議結果|東久留米市ホームページ”. 東久留米市 (2015年3月18日). 2019年2月14日閲覧。
  11. ^ 日本テレビ (2011年11月4日). “小金井市ゴミ問題、市長が周辺自治体に謝罪|”. 日テレNEWS24. 日本テレビ. 2020年7月3日閲覧。
  12. ^ “TOKYO MX NEWSの記事一覧 | 201204117”. 東京メトロポリタンテレビジョン. (2012年4月11日). https://s.mxtv.jp/mxnews/kiji.php?date=201204117 2019年2月14日閲覧。 
  13. ^ 可燃ごみ処理施設が本格稼働しました”. 浅川清流環境組合 (2020年4月1日). 2020年7月13日閲覧。
  14. ^ 東京都小金井市が市立保育園を廃園 議決経ずに専決処分 市議ら「議会軽視の暴挙」と批判」『東京新聞』、2022年10月14日。
  15. ^ 宮崎駿制作の小金井市イメージキャラクター名「こきんちゃん」に決定”. オリコン (2008年10月29日). 2023年4月4日閲覧。
  16. ^ 小金井市観光大使を委嘱しました。:小金井市公式WEBへようこそ”. 小金井市 (2015年12月9日). 2019年2月14日閲覧。
  17. ^ 小金井市観光大使を新たに8名に委嘱しました。:小金井市公式WEBへようこそ”. 小金井市 (2018年1月19日). 2019年2月14日閲覧。






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