青春まっさかり組
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 05:12 UTC 版)
「異世界駅舎の喫茶店」の記事における「青春まっさかり組」の解説
ハーパータウン駅及び併設営業している喫茶店「ツバメ」にかかわっている若者たち。 ロランド=アルバレス 「ツバメ」で主人公のアシストをする料理人。ウサギの亜人。 船乗りの家庭で育った三男坊で、父親の仕事の手伝いで列車に乗ることがあり、それを利用して食べ歩くのが趣味。 噂を聴いて「ツバメ」に来店、マスターの料理を食べて気に行ってしまい、そのまま弟子入り志願する。マスターは拒否するが、彼がマスターを慕っていることを知った父が挑発するかのように勝負を挑んできた(父が用意した海の食材を使った料理が課題であった)。 元々、父の仕事の手伝いで包丁の扱い、下処理、火の扱いなど調理師のアシストは一通り出来るらしい。彼の父に挑発されたマスターは、彼にアシストをさせて勝負を受け、見事に彼の父を感服させた。こうして駅長の許可を受けて、主人公の弟子として「ツバメ」で働くことになった(マスターを「師匠」と呼ぶ)。 最初、ニャーチをマスターの妻とは認識せず(亜人化と同時に肉体・精神ともに幼稚化したからと思われ、主人公と同い年にも見えなかったようであることから)、単なる従業員だと思ったらしい。だが、ソフィアの一件から「夫婦」とわかり、ニャーチに陳謝した。後述のとおり、彼は家族愛、組織愛が強くマスターだけでなくニャーチに対しても慕っている。そのため、ニャーチに対してダメージを与えそうな人は客であっても許せない。 「黒金家」となっている駅舎二階の宿舎以外、駅構内に宿舎として使える建物はあるらしく、彼はそこで寝泊まりしているらしい。 (テオと同様に)主人公に詰られる時は、主人公に対して全く頭が上がらない。この世界で使われる電信機すら使う事が出来ないほど、ハイパー機械音痴(その為、マスターはスマートフォンを見せられないと漏らしている)。一方でマスターのことを尊敬していて、無愛想だったテオに「一番部下の先輩」としてしかりつけたことがある(家族への思いが強く、祖母の訪問を最初は歓迎しなかったテオに激怒した)。 サラによればナルシストぽいところがあるらしい。また、ソフィアに恋慕している。最近はリベルトを含めた三角関係みたいになっているらしい。 ルナのことはレイナに次ぐ「第二の妹」として大事に思っている。 ナトル=グラード 人間。ローゼス=ハーパー線沿線、ウッドフォード駅に近い名家・マリメイド家のメイドとして就職する為、列車に乗り込んだはいいが、列車の中で熟睡して乗り越し、終点のハーバータウン駅まで来てしまった。終電が出てしまった事から、彼女を不憫に思ったマスターは一晩泊めて、賄い夕食をも提供した(此の時は、「黒金家」となっている二階の仮下宿先に泊めてもらい、マスターの手料理とニャーチのおもてなしに彼女は感涙した)。 その翌朝、マリメイド家へ列車で引き返す彼女にニャーチは弁当のプレゼントを用意、二人の想いに感謝しつつ料理を極める為、意気揚々とマリメイド家に向かった。 その後も彼女が仕える令嬢・ソフィアの同伴者として、たびたび「ツバメ」にやってくる(列車運賃が高いので彼女一人の時は三等車を利用するが、ソフィアと一緒の時は、ソフィアの指示で一等車に同席している)。 ソフィア=マリメイド ナトルが仕える財閥家・マリメイド家の令嬢。彼女は銀行を経営している。人間。 通称「氷のソフィア」。絶世の美貌と冷めたまなざしで相手を(緊張で)凍結させてしまう。叔母の進めるお見合い相手を(財産や家の目当てという理由で)次々と断り、自分で婚活中。マスターの上司にあたる駅長とは家族ぐるみで親しい。 ナトルの話からマスターをパートナー、ニャーチを自宅のメイドにあっせんする為に来たのだが、二人が夫婦だと知って引き抜くことを断念した。マスター、ニャーチ二人に惚れてしまった事から、彼女はどうやらバイらしい。 彼女の目利き力は鋭く、ビジネスによく応用される。また、万博を利用して氷を使ったビジネスを始める事になった。 晩さん会で出会ったリベルトの強気目線な言動に憤慨していて、それからリベルトの事を嫌っている(とはいえ、主人公の料理を食べた二人はとりあえず大人の関係を保つことにしたが、やはりリベルトと張り合う事はあり、リベルトが主人公のヘッドハンティングをしようとすると、私も狙っていると対決姿勢をとる)。リベルトに対して彼女は「マスターを家の料理長にスカウト、ニャーチを三食昼寝付きの待遇」という破格の条件で対抗しようとする。 ハーパータウンには温泉があり、ナトルやニャーチと一緒に入った事がある(駅からは馬車で行くらしい)。 祖母・イメルダは老獪で、ソフィアはイメルダに頭が上がらない。 フィデル 「ツバメ」によく出入りする、キツネの亜人の新聞売り。その為、ソフィアの一件など情報通でもある。 ロランドとはタメを張る関係で毒舌だが、彼の研ぎ澄まされた味覚に対してはロランドは一目置いている。 ロランドのことは「デカウサギ」、自分はロランドに「チビギツネ」と呼ばれあっている。しかし、窮地に追われたロランドに協力して、試食だけでなく「ツバメ」の駅弁を臨時販売している(たまにロランドのアシストをする事もある)。駅売店「メアウカ」の従業員。 「冬の間は採算が取れない」とサラに冬季の駅弁販売中止を忠告されるも、彼にとって駅弁販売は新聞とともに重要な収入源となったため、逆にロランドに「サラを納得させるメニュー」を開発するために協力を要請、二人はマスターの蒸籠をヒントに新メニューを開発して冬の間も駅弁販売が可能となった。 学生時代はやんちゃだったらしく、担任教師に目をつけられていた。その恩師は辛党なのだが、恩師の発言からロランドは「冬でも売れる駅弁」メニューのヒントにつなげている。 前述の通り、ロランドやテオと口論に成る事は多いが、ルナに対してはロランドと同じく大事な「妹分」と思っている。 テオ ハーパータウン駅に赴任して来た新米駅員で、駅長とマスターの部下にあたる人間。都会に憧れてローゼス=ハーバー線の運航する鉄道会社に就職するが、ミスを犯したところマスターのヘルプとして駅長の推意もあり、田舎町のハーバータウン駅へ飛ばされたことから、当初は意気消沈であった(彼の故郷はカボチャと山菜、人形の名産地だが、特にかぼちゃ嫌いで故郷を出ようと思っていたことから田舎町コンプレックスをもっていたが、主人公のつくるまかない飯を気に入っていてハーバータウン駅駐在も悪くないと思っている)。家族は明朗なおばあちゃん以外、不明である。 キャリア組だが、天然でうっかりする事が多く、その都度上司であるマスターに詰られてしまう。 黒金夫婦には敬語で話すが、先輩であるロランドに対しては溜口で話す。 友人のエリアスとは学生時代からの仲でコブシを差し出す挨拶をする間柄はあるが、その関係はロランドとフィデルの関係に近い。エリアスはローゼスシティの美術商に就職、単独営業として初めての仕事でハーパータウンにやってきて、彼と再会した。 サラ=パストル 「ツバメ」に月一回、経理コンサルタントをするためあらわれる会計士。「正解」「不正解」が口癖。会計業務の後、「ツバメ」で出されるスイーツとお茶を「月一回の楽しみ」にしている。経理コンサルタントをしていることから、「ツバメ」の経営に口を出す事もありフィデルなどに忠告したこともある。 ソフィアとは同じ学校(ルッサル女学院)の同級生だったが、ソフィアは彼女が人の秘密を見抜くことが得意であることから苦手としている。だが、彼女自身はソフィアのことを感心していて、「ツバメ」の業績が上昇したのもソフィアの経済的バックアップもあるからだと思っている。 「数字の鬼」で、ソフィアによれば学生時代は入学から卒業まで「数学」はオール満点である。教師陣をも震撼させ、計算尺を手にした姿は「神眼のサラ」と呼ばれたらしい。彼女自身は「人の営みにつながる数字」に触れられる会計士の仕事を気に入っている。また、趣味で数字の懸賞に毎度応募している。 ルナ 早くから両親に死に別れ、祖母の死後は母方のおば夫婦に引き取られるが、小間使いとして冷遇され、こき使われている。林檎売りとしてハーパータウン駅に来て黒金夫婦の前に現れる。かなり境遇が悪いこと知った二人は駅長に相談すると、マスターたちとともに憤る駅長はおば夫婦に制裁を科す。駅長と黒金夫婦の計らいで、黒金家となっている駅舎の上階に居候することになり、その後はマスターとニャーチの里子同然になった。「ツバメ」の仕事を手伝いつつ、私学校に通っている。 マスター、ソフィアなどと同じ人間で、最近は主人公に教えてもらいながらの「お菓子作り」に興味を持っている。ロランドとフィデルのことは「義兄」のように親しみ、「喧嘩するほど仲がいいのはいいけど、ほどほどにしてほしい」と思っている。
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