悪魔人間(デビルマン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:17 UTC 版)
「デビルマンG」の記事における「悪魔人間(デビルマン)」の解説
全員が憑依を受けた悪魔族の名をコードネームとしている。 人間の脳で愛情を司るD領域を活性化させることで悪魔化によるガン細胞化を防ぎ、自我を保ったままデーモンの力を手に入れた人々。後に雷沼教授の研究によってその事実が解明され、D領域を活性化させる電波ワクチンで対デーモン免疫を身につけた多くの人々がデビルマンへと変身を遂げた。 その真実はソロモンによって作られた神の軍団、新人類である。本来、ソロモンの創造した神とデーモンの物語を脳に受信した人々は皆デビルマンへと変身するはずであった。 空宜リョウ(うつぎ リョウ) / デビルマン・ゼノン 日本を代表する舞台演出家。上演した『新約・神曲』の大成功で世界に認められ、現代のダンテと呼ばれる。 悪魔族に戦いを挑む悪魔人間の1人で、悪魔王(ルシファー)ゼノンと融合を果たしている。「在れ」と命じただけで思いのままに森羅万象を生み出す強力な「神の力」を有する。かつてゼノンはデーモンを率いて神の軍団に挑むも、最後の局面で裏切ってデーモンを滅ぼしたと語られており、デーモン・デビルマン軍団の双方からやや警戒されていた。 その正体はイスラエルの叡智と讃えられた魔術王ソロモンその人。3千年の昔、地球を支配したデーモン十支族とそれを滅ぼした神の物語を創造して別人格を植えつけ、人間を超えた神の軍隊を作り新たな時代を齎そうとするも失敗。火星の魔力を得て命を持った物語はソロモンの手を離れ世界中に拡散し、人々の深層心理に入り込んだことで、不完全なデビルマンであるデーモン族を生み出してしまう。ゼノンはデーモン族を悉く滅ぼして根絶、デビルマンによる世界を作るために暗躍し、デビルマン軍団を結成。守城ケイを操って仲間を裏切らせ、それをきっかけにデーモンとデビルマン軍団の総力戦を引き起こす。最後の締めくくりに自身の手でアモンを滅ぼして終止符を打とうとするが、ミキの願いによって奮起したアモンとの決戦で相討ちになりかけ、ミキの平手打ちを受けて崩れ落ちた。 その後ミキから「誰にでも後に引けなくなってしまうことはある」と許されたことで過ちを受け入れ、仕えてくれたザーラとデビルマンを作り出してくれた雷沼へ感謝を述べ、自らの時間を動かすことで妹と共に静かに死を受け入れた。 モデルは『魔王ダンテ』の主人公・宇津木涼。 神崎サヱコ(かんざき サヱコ) / デビルマン・アーガマ 空宜リョウのマネージャーを務める、眼鏡をかけた女性。デビルマン軍団の一員。死者の意識と記憶を己の身体に宿す能力により、雷沼教授の魂と同居している。 その正体はソロモン王の妹ザーラ。ソロモンを愛し、最期まで彼に付き従い、ミキによって最終戦争が阻止された後はソロモンと共に消滅することを選んだ。 モデルは『獣神ライガー』の八神冴子。 火叢アスカ(ひむら アスカ) / デビルマン・ハーシュ ミキに惚れている不良。ミキとは同じ中学だった。あだ名は「ヒムラー」。 ミーコと常に行動を共にしており、不良仲間たちがデーモンに襲われたときも彼女の手を引いて逃げ出す。その後行方不明になるが、デビルマン軍団の一員となって帰還を果たした。アモンとも良き友人関係となり、ミキを巡るライバルともなったが、ヒマラヤ山中で彼と再会した時にはミキとアモンの関係を受け入れてミーコに慰められた。 最終決戦の後、デビルマンとしての使命を果たすべくミーコの手を引いて旅立つ。 モデルはアニメ版『デビルマン』における飛鳥了である氷村巌/妖獣ヒムラーから。またハーシュは「ザンニン」という意味。 川本ミキコ(かわむら ミキコ) / デビルマン・トゥルグ 根は真面目だが、火叢たちの不良グループに入り浸るようになっている少女。あだ名は「ミーコ」。 火叢のことを憎からず思っていたらしく、常に彼と行動を共にしていた。不良仲間たちがデーモンに襲われた際には彼と共にその場を逃げ出し、行方不明となる。友人から彼女の捜索を依頼されたミキがサバトを開いたことが、物語の始まるきっかけとなる。 その後はデビルマン軍団の一員となって帰還を果たし、火叢と共に最終決戦を見届ける。彼が旅立つことを決めた時には自分がどうするかを選べなかったが、一緒に行こうと誘われたことで笑顔でその手を取った。 悪魔人間としての姿と能力は『デビルマン』に登場したミーコと同じで、胸と股間から強力な溶解液を噴射して敵を溶かす。 守城ケイ(かみしろ ケイ) / デビルマン・ヴィルフェ ヨーヨーの世界チャンピオン。獣魔族ヴィルフェと融合している。爽やかな好青年であり、デビルマン軍団の面々とも仲が良い。 やがて自分の才能が人間社会で一切評価されないことに反発してデビルマン軍団を裏切り、デーモンにつく。橘を殺害し、悪魔元老院に所属して人類殲滅のために活動、デーモンとデビルマン軍団の全面対決を引き起こす。しかしそれはダンテに洗脳された結果であり、デーモンとデビルマン軍団の対決を起こすという役目を果たしたため、ダンテに洗脳を解除された上で殺された。 モデルは『闘神デビルマン』の主人公・神代慶(かみしろ・けい)。下半身に犬の特徴があるのは、原作でのパートナー「ケルベロス」から。 また合体したデーモン・ヴィルフェのモデルは『闘神デビルマン』における宿敵・狡魔ヴィルフェ。彼は現世利益の追求を否定されたため人類を裏切り、自らの目的のためデビルマンを成長させようと目論む「悪のデビルマン」であった。 橘リュウ(たちばな リュウ) / デビルマン・バリィ プロボクサー。デビュー戦前夜にトラックにはねられた際に、デビルマンへと変身を遂げる。融合した地精族バリィは太陽系外からの隕石と合体した重金属生命体で、微細粒子となったバリィの肉体を全身の細胞と置換することでデビルマンへと変身する。撒布した白燐分子を、拳の摩擦で発火させ、敵を焼き尽くす。 デビルマン軍団を裏切った守城によって殺され、その頭部は金属粒子を利用した爆弾としてもちいられた。 モデルは『デビルマン戦団』の主人公・立花竜。 蘭ジュン(あららぎ ジュン) / デビルマン・アーメリア 女教師。レズビアンでアオイとは恋人同士。アオイと同棲しており、ほぼ内縁の夫婦のような関係だったが、アオイを喰い殺された悲しみと怒りからデビルマンになった。 本来の予定ではヒマラヤ山中で隠遁生活を送るアモンの前に現れるのはミキではなくジュンであったが、紙面の都合から割愛された。本編の展開でも復讐心を忘れられないだろうこと、しかし最終的にはアモンを許したのだろうことがコミックス最終巻あとがきで述べられている。 モデルは『デビルマンレディー』の主人公・不動ジュンおよびアスカ蘭。 東大寺(とうだいじ) / デビルマン・カイム 雷沼ツバサに好意を寄せる男子生徒。アモンと合体する以前の明とは親友であり、性格が変貌した後もやや疎遠になりつつ友達として付き合っている。 臆病で気弱なガリ勉、むっつりスケベなタイプであったが、ツバサに対しては積極的にアプローチをし、デートの約束までも取り付ける。学校がデーモンに襲われたときにはツバサを守って奮闘。身を挺して彼女をかばったことで、強力な意志の強さに興味を抱かれる。ツバサが自らシレーヌとしての正体を明かしても恐れることなく抱きしめて愛を告白し、シレーヌもそれを受け入れたが、正体を隠さねばならない都合上その時の記憶を消されてしまう。 人類が滅んでデビルマンとデーモンのみとなった世界で生き延びる過程で左眼を失って隻眼になり、巨竜族(ダイノゾア)のカイムを乗っ取ってデビルマン・カイムになった。デビルマン軍団と悪魔元老院との決戦ではツバサの仇討ちと奮闘し、ツバサの正体がシレーヌだと知らずに彼女を倒してしまう。シレーヌの死に際してその事実を知り、彼女と融合して人知れず去った。 双方の意志がどれだけ残っているかは不明だが、エンディングでは工事現場で人類と協力して作業している姿が描かれた。 モデルはアニメ版『デビルマン』に登場する不動明の親友・東大寺入郎。 磔真ユリ(たくま ユリ) / デビルマン・フラウバー ポニーテールの女性。蝶とトンボを融合させたような姿へと変身する。悪魔元老院との最終決戦でシレーヌにより肉体を引き裂かれ、死亡した。 モデルは『バイオレンスジャック』の逞馬ユリ。 刃黒レイ(はぐろ レイ) / デビルマン・デスプロー 普段はライターの仕事をしている知性的な男性。デビルマン軍団と悪魔元老院との決戦で重傷を負いながらも生き延び、デーモン狩りの指揮を執って積極的に虐殺を推し進める。 モデルは『天空之狗』の羽黒麗。 メリケン錠(メリケン じょう) / デビルマン・ラズバ アキラの舎弟のひとり。アモンの暴走に居合わせるも必死に呼びかけ、彼に正気を取り戻させた。 その後デビルマンとして覚醒し、シェルターを襲ったアリーダを迎え撃つ。 蛮馬エリザベス(ばんば エリザベス) / デビルマン・ベルム ミキの親友。デーモンによる学校襲撃を防げず落ち込んでいたミキを、クラインバルトコレクションのファッションショーに誘って元気づける。ミーハーな性格なのかミキに熱心にファッションについて語り、ミキと共にモデルとしてショーに出演もした。母親はテレビ局のディレクター。 その後デビルマンとして覚醒し、シェルターを襲ったアリーダを迎え撃つ。 モデルは『バラバンバ』の蛮馬宙太およびエリザベスベルム。 鳴神チャコ(なるかみ チャコ) / デビルマン・メデューサ ミキの親友。実家は喫茶店を経営していたが、営業不振からメイド喫茶に改装した。ミキ、ツバサ、サチ、ネムをアルバイトとして雇う。 その後デビルマンとして覚醒し、シェルターを襲ったアリーダを迎え撃つ。 モデルはアニメ版『デビルマン』に登場する千夜子(チャコ)。アニメでは東大寺とは幼馴染で相思相愛だったが、本作では東大寺が喫茶店の常連という以上の関係はない。
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