年女の10年目は牛の歩みで焦らずに
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 18:59 UTC 版)
「小芝風花」の記事における「年女の10年目は牛の歩みで焦らずに」の解説
2021年は芸能生活10年目。丑年の“年女”でもある一年の抱負を「牛はマイペースにゆっくり歩いているイメージがあるので、私も自分のペースで、焦らずに一歩一歩進んでいけたらなと思います」「10年後には、『この人が出てるんだったら、見たい』と思ってもらえるような女優になりたい」「 一度きりの自分の人生だし、全部が全部『これが私だ!』とはできないけれど、少しでも自分の行きたい道を進んでいけるようにできたらなと思います。それから……素敵なレディになりたいです! 」などと笑顔で話す。そして小芝はこれまでを振り返り「お仕事に恵まれているので、運はいいほうなのかもしれません。」「ただ、私の場合、いわゆる《強運の持ち主》とは少し違います。」「同年代の女優さんたちがどんどん活躍していくのを横目で見ながら、『なぜ、私はああいう役をやらせてもらえないんだろう?』と、悔しい思いばかりしてきましたから。でも、そんなときでも、目の前のお仕事にはいつも全力で取り組んできたつもりです。負けず嫌いな性格なので、たとえオーディションに落ちても、『私を選ばなかったことを絶対に後悔させてやる!』と自分を奮い立たせたり(笑)。」「『この子と仕事をして楽しかった。もう一度、一緒に作品を作りたい』と思ってもらえるように、どんなに小さな役でもベストを尽くし、私の存在を少しでも覚えてもらえるように心がけてきました。そのおかげかどうかはわかりませんが、20歳を過ぎた頃から、『今度は、こんな小芝を見てみたい』と、それまでとは違った役柄でオファーをいただけるようになったのです。」と語る。 そんな節目の年を、橋部敦子が脚本を手がける『モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜』のデリケートな感覚の主人公役で新たな境地を切り開きつつ迎えた小芝は、女優としてこれからも「いろんな作品で、いろんな役を演じたい」といい、「こうやって今まで演じたことのないような役をもらえるのはうれしいです!」とにっこり。「本読みの時に橋部さんから『もう全部お任せします』と言っていただいて。ちゃんと乗り越えて成長できるように頑張っていきたいです」「この作品が誰かの殻を破るきっかけになったらいいなって思います」などと意気込んだとのこと。また「現在、俳優業をするにあたって、楽しさと苦しみどちらがありますか?」との問いには「基本は台本をもらったらウキウキするし、自分で役のイメージを膨らませたり、実際に現場で監督に見せたり、共演者の方とお芝居をしてみたりすると、全然違う気持ちになることもあって。こういう感じで来ると思ったら、“そういう感じ!?”、じゃあ私はこうしちゃうみたいな(笑)。そういう掛け合いなどの化学反応があると楽しいです。」と答え、「“みんなで素敵な作品を作ろう”っていう思いは一緒だから、少しでも共演者の方、監督さん、カメラマンさん、音声さん、照明部さんっていうプロのスタッフさんの意見を聞きたくて、よくお話はさせていただいています。」などと語る。 この作品で第39回向田邦子賞を受賞した橋部は、小芝について「もともと信頼できる役者さん。30分のドラマだったので展開が早かったりもっとじっくり見せたい場面もあったと思うが、お芝居で埋めて下さった。」「正解がない難しい台本。小芝さんを信頼し、感覚にゆだねた。繊細な感覚が画面越しに伝わってきて、すごい女優さんだと思った」と話したという。東京・千代田区の帝国ホテルで行われた第39回贈賞式には小芝も駆けつけてお祝いのスピーチを述べ、「これからも橋部さんが描かれる繊細な人間模様を見たいですし、橋部さんが描かれる魅力的な人物を演じられる人になれるように頑張ります!」と目を輝かせながら再タッグを熱望したという。また、4月には、脚本家・坂元裕二の朗読劇にも出演。公演でペアを組む福士蒼汰はインタビューで小芝の印象について「朗読劇をやる中で、彼女の声質とか本を読む能力に驚いて刺激をもらいました。一緒に演じていて、気持ちよくお芝居できる」「彼女は本を読むのが本当に上手。すごくきれいに、いい音で言葉を発しながら隣りにいてくれるので安心感もある。」などと手放しで褒める。「2人の朗読劇を“色”で例えると?」と問われ、「オレンジ」と回答。「温かみがある感じになる気がしてます。全くとげがない感じの花。優しい、ともすれば儚い」と説明し、初共演の小芝に「安心感」を感じたという。 そして7月、Sexy Zoneの中島健人とのW主演を務めたドラマ『彼女はキレイだった』で、小芝は第109回ザテレビジョンドラマアカデミー賞・主演女優賞に選ばれることに。インタービューでは「10年後、『このドラマが青春だった』と思うはず」などと語ったとのこと。韓国作品リメイク随一の成功作とも評される本作について、映画ライターの久保田和馬は「異なる尺の長さのなかでぎゅっと凝縮させたことで生まれるテンポの良さと、無駄なく器用に削ぎ落とした脚色によってよりコミカルさが生まれ、より描きたいテーマが際立ったことは評価できよう。とりわけこの最終話の展開の速さは出色である。」と分析。小芝自身も、今の時代だからこそラブストーリー作品が求められていると感じており「やっぱり、みんなキュンキュンしたいんじゃないですか(笑)。コロナの影響もあると思います。」「だから、何も考えずに笑えたり、感情移入してキュンキュンできるものが見たくなる。そういう意味でも、今、『彼女はキレイだった』をお届けできるのは、とてもうれしいことです。」「チームワークがすごくいい現場で、1シーンごとにどうしたらいいか、相談し合っています。あまり『こうしたらキュンとくる』とか考えず、役として素直に反応して自然に出たものが、結果キュンキュンに繋がっていたらいいな……という感じです。」などと語る。そんな小芝について、共演の本多力と紙谷楓監督はライブ配信した対談で「受けの芝居がむちゃくちゃ上手い」「相手の芝居に対してちゃんと返してくれる」などと語り、瞬時に演技プランを切り替えられる瞬発力と、丁寧に相手の目を見て話す目力と、相手の要求を丁寧に理解して具体化する器用さなどを評している。7話の単話無料見逃し配信の約249万回再生は、火曜21時カンテレドラマとして歴代1位の記録を樹立。作家の柚木麻子は、ヒロインを好演した小芝をオードリー・ヘプバーンに重ね「残念な女子」設定の歴史を振り返りながら考察。「実写版『魔女の宅急便』を受けて立った演技力で『この人は冴えないってことになってんだなあ』と視聴者に呑み込ませることに成功している。」「成長していく描写を丁寧に積み重ねていたので、視聴者も素直に拍手を送るだろう。」などと評している。 撮影がクランクアップした9月、共演の中島健人も「いかに小芝風花演じる佐藤愛を国民的ヒロインにするかっていうところが大テーマだった」と語るなど、共演者達にとっても思惑通りの成果を得たのを受けて、小芝はフジテレビの朝の情報番組『めざましテレビ』の月間エンタメプレゼンターにも就任。その7日の初日を終えると自身やドラマ公式のインスタグラムには「風花ちゃんのおかげでとても気持ちの良い朝でした!」「朝から元気を沢山貰いました」といった放送に対する感想が続出したとのこと。決定にあたりチーフプロデューサーの高橋龍平は、「火9ドラマ『彼女はキレイだった』第5話でキレイに大変身を遂げ、ツイッター世界トレンド1位を獲得するなど大反響を呼んでいる小芝風花さん。朝の生放送で、多くの視聴者の心のスイッチをONにしてくれると考え、今回オファー致しました。」と語ったという。さらに翌10月、総務省は第49回衆議院議員総選挙における選挙啓発のイメージキャラクターに小芝と田辺誠一の『モコミ』で共演の2人を起用。「だから、私は投票する。」をキャッチコピーに、新聞広告やポスター、特設サイトのWEBムービーや政見放送のフィラーなどで、さまざまな年代・職種の人たち一人ひとりの思いに寄り添うドキュメンタリータッチのストーリーを通じ全国の有権者に投票参加を呼びかけるという、国民的な役割を小芝は任されることになる。 そして11月13日には、デビュー当時のティアラ&マント姿で10周年の節目を迎えた小芝は、2021年を「すごく充実した1年でした」「携わらせていただいた作品も、自分の内に閉じこもっているような女の子や、ラブストーリーにも初めて挑戦させていただき、今まで演じたことがなかった役やジャンルに出会えた年だったので、本当に楽しかったです」「挑戦できただけではなく、それが賞として形に残していただいたというのがすごく嬉しかったし、実りのあった1年だったと思います」などと総括。さらに「2022年は25歳になるので、オンオフをしっかりしたい。お仕事を頑張るときは頑張って、プライベートの時間は家族や友人と過ごす時間も大切にしつつ……。でも、もうそろそろ大人にならなければと思うので(笑)、見せ方や立居振る舞いなど、模索する1年になりそうです」と語ったとのこと。
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