年周光行差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/28 18:12 UTC 版)
光速度は非常に大きいので、観測者もかなりの速度で移動しなければ光行差によるずれは検出できない。地球上では観測者をもっとも速く移動させるのは地球の公転であり、これによって起こる光行差を年周光行差(ねんしゅうこうこうさ)とよぶ。ブラッドリーが発見したのもこの年周光行差であり、地球が動いているとする地動説を支持する最初の直接的な証拠となった。なお、ブラッドリー自身は古来から地動説の証拠と考えられていた年周視差の観測を目的としていたが、これには成功していない。 地球の公転速度は平均で約29.76km/sである。これを上の式に当てはめるとaは最大で20.49秒となる。公転面に対して垂直な天体は半径20.49秒の円を描く。公転面上、すなわち黄道上にある天体では40.98秒の距離を往復するように見える。その他の星は長軸40.98秒で、短軸は公転面からの角度に応じた長さの楕円を描くように見える。
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