パリアプリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 00:02 UTC 版)
「飛竜種 (モンスターハンターシリーズ)」の記事における「パリアプリア」の解説
別称:呑竜(どんりゅう) 登場作品:MHF(シーズン5.0より) 全長:約2000センチメートル 峡谷に生息する。魚竜のようにぬめった表皮や独特な形状の尾を持つ飛竜種。ティガレックスのような四脚歩行の骨格を持つ。絶えず腹を空かせており、呑み込むように物を食べることから「呑竜」と呼ばれる。食べ物は特に肉を好み、味にうるさく、グルメと言えるような一面がある。パリアプリアは何人が遭遇しても常に何かを口にしており、実際のクエストでもハンターと邂逅した際は必ず大きな骨付きの生肉を貪っている。消化液や臓器(特に呑竜のキモ)の機能が非常に強いため、毒肉などを食わせても状態異常にはならず、武器による毒や麻痺、睡眠などの状態異常も一切効果がない。消化液の強さに任せて大小さまざまなモンスターはおろか、鉱石すらも食らうことがある。あまりにも強力なため、パリアプリアが生命活動を停止した際に、体内の消化液がパリアプリア自身の身体を溶かし始めてしまう。ブレスを吐く器官は持たないが、強力な個体はガノトトスのように大量の水を呑んで吐き出すことができる。また、顎の力も強く、噛み砕いた岩を散弾状にして吹き付けることもある。表皮のぬめりは分泌する体液によるもので、パリアプリアの素材から作成できる武器はこのぬめりにより独特な切れ味を持っている。身体の各部位は切断、打撃、射撃の3系統に対しての耐性の強弱がはっきりしており、プレイヤーは武器種ごとに的確に弱点部位を狙うことが求められる。パリアプリアが現在の姿になるまでの進化の過程は謎に包まれているが、峡谷に生息する小型の水生生物「サンショウナギ」と共通点が多いことが指摘されている。サンショウナギも生態に謎が多く、さらに同種族間で共食いも頻発するなど過ぎたる食欲の旺盛さを持つ。 動きが非常に鈍く、体力も多くはないため容易に狩猟ができるが、パリアプリア自体の素材は人気が薄く、売値も他のモンスターと比べてあからさまに低い。しかし、モスの苔皮や肉球のスタンプ、怪鳥の鱗、蒼火竜の翼などの多様な素材を呑み込んでおり、特定の手段を用いればこれらを吐き出させアイテムとして入手することができる。狩猟の際の主な目的は、この吐き出すアイテムにあるとされる。呑み込んでいた物を吐きだすことにより素早くなるが、肉を食わせていくと腹部が目に見えて膨れていき、動きも鈍る。パリアプリアは唾液の色が定期的に変化する性質があり、その色に対応する肉、たとえば紫の唾液では毒肉を食べさせる必要がある。それ以外の肉を食べると怒って暴れだす。これは前述のとおり「味にうるさい」ところがあり、パリアプリアの気分に合わなかったためである。満腹となった状態で攻撃を仕掛けると素材を吐き出させることができるが、その際に嘔吐物をぶつける攻撃も同時に仕掛けてきて、吐物に当たると一部アイテム使用不可(悪臭)と泥酔の状態異常に陥ってしまう。吐瀉物は地面に採取ポイントとして残るが、生肉のアイコンはそのまま罠肉アイテムとして再利用でき、また素材が得られる吐瀉物は白<緑<紫<水色の順に価値の高いアイテムが出やすい。嘔吐後は怒り状態となりそれまでよりも行動が素早くなるほか、何度も繰り返すとそれだけどんどんパリアプリアの行動スピードが速くなっていく。 剛種クエストのパリアプリアは高圧縮した大量の水を直線状のブレスとして放つ攻撃をもつ。呑みこんでいる素材も雌火竜の逆鱗や黄金の毛のほか、ここでしか手に入らない飛竜種の宝玉など価値がより高い。特異個体は舌が真っ青に変色しており、体色は赤みがさらに増している。上位クエストでも水ブレスを吐くほか、狙ったハンターを追いかけるように執拗に噛みつき攻撃を繰り出す。強靭な肺活量を持つ特異個体の特徴的な攻撃として、周囲の空気を大量に吸い込んでから吐物を吐き出す攻撃がある。この攻撃は吸い込みの時点でパリアプリアの口元に一瞬で吸い寄せられ、目の前でブレスを直撃させてくる。これは獲物を丸ごと吸い込もうとしたが吸いきれず、とりあえず弱らせようと吐瀉物を浴びせかける行動である。また、剛種クエストの特異個体は石をかき集めてからそれを噛み潰し、正面へ勢いよく吹き付ける気絶効果の攻撃を繰り出すことがある。激個体は散弾状に上空から石を降らす攻撃に唾液が混じり、それを自身に吹き付けてガンナーの弾を弾くようになった。覇種クエストのパリアプリアは獲物の返り血で染まっており、赤黒く禍々しい、いわばグロテスクな外見で、眼も血走ったかのように赤い。通常のパリアプリアよりも遥かに貪欲であり、エリア侵入直後はハンターには目もくれずドスファンゴの死体の山を貪り食っているなど、開幕から恐ろしい光景が繰り広げられる。戦闘においては特異個体のものを基本としつつも、比較にならない強化が施されている。左右から直進と何度も地面を抉り食らう攻撃や、地面を叩き割るほどのボディプレス、ティガレックスのようなスピンや咆哮技などの新技を会得したほか、前方広範囲を胃酸で薙ぎ払ったり、ハンターを一瞬のうちに懐へ引き寄せ胃酸の塊を浴びせる"覇食"という技など、悪臭漂う各種体液を用いた攻撃が特に苛烈。また、覇種パリアプリアが暴れた余波で降ってくる岩はハンターを確定で気絶させ、さらに戦闘開始時から通常のパリアプリアを4回嘔吐させた状態の行動速度になっているなど怒り状態がピークに達しており、手が付けられない強敵である。また、覇種パリアプリア最大の特徴として、己の身体に「跳弾液」という特殊な体液を全身に纏う「体液纏い状態」となり、跳弾液の色に応じて毒や麻痺、睡眠などの状態異常が接触系の全ての物理攻撃に付与されるほか、終盤は真紅の跳弾液を帯びた血みどろのような恐るべき姿となって攻撃力がより一層激化する。この瀕死の際はほぼ即死が確定する凄まじい威力の急降下プレスを繰り出すようになる。なお、覇種クエストのパリアプリアは、配信初週の統計によればフォワード.5で登場した5種の覇種クエストのなかで最もクエスト失敗率が高い。G級のパリアプリアは突進で通過した軌道に胃液を大量に滴らせるようになった。この残留する胃液に触れると大ダメージを受け、さらに悪臭と泥酔の状態異常に陥ってしまう。G級パリアプリアはG級の火竜や雌火竜の鱗のほか、闘獣ゴウガルフの毛などを呑みこんでいる。 パリアプリア素材で作られた武器は水属性を持ち、近接武器は前述のとおり非常に珍しい斬れ味ゲージとなっていることがある。武器によっては黄色の次がいきなり4段階上の紫となっていたり、ゲージの端から端まで緑一色や白一色といった極端すぎる性能になっている場合も少なくない。後者はパリアプリア素材の特徴であるヌメリを敢えて残すことによって長時間の狩りに耐えうる斬れ味であるという設定である。一方で呑竜素材の防具であるパリアシリーズは剣士用がガード性能を強化するスキル、ガンナーは回避能力を強化するスキルが中心になっているなど守備が強い。剛種防具のディボアシリーズは気力回復などのスキルが発動する。 このモンスターの当初の構想案は「痰を吐いているサンショウウオ風モンスター」というものであり、正式に実装されたパリアプリアの姿もそれが元になっている。パリアプリアが実装されたシーズン5.0は空路を用いるキャラバン隊「パローネ=キャラバン」が中心となったアップデートであったため、パリアプリアは珍妙なコンセプトを備えた特殊なモンスターという位置づけで開発されたことが語られている。開発にあたっては特に体色の設定に苦労し、初期設定画は現在の覇種クエストのパリアプリアのようなどす黒い印象のものだが、他のモンスターと被らない色を探して迷走、開発スタッフ曰く「アホなキャラ」と相まってより奇抜な色への変更はモデリングまで継続された。
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