ドラゴンキラー編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/25 13:21 UTC 版)
「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」の記事における「ドラゴンキラー編」の解説
世界の秩序を司る知恵のドラゴンを殺すという大逆の物語。シナリオは八木正人。
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ラルク 狼の獣人の戦士で、120年ほど前に自国がのちに不死皇帝治める隣国に侵攻された時、戦士としてめざましい活躍を見せ「砦落としのラルク」として名を馳せた人物である。外見年齢22歳。エピソード「紅き堕帝」で初登場する。仲間の裏切りによって奈落に落ちたのち、ティアマットの要請を受けて、彼の知恵のドラゴンの守護者及び場を離れられない主人の手足となる戦士「ドラグーン」となる。アルティマニアに書かれた設定によると、この裏切りは、ラルクを自身の部下にしたいティアマットが、地上に自身の邪念を送り込んで意図的に起こしたものとなっている。ラルクとティアマットの関係は主従関係ではなく、実際には利害関係であり、マナエネルギー回収完了後は双方決闘の後に勝者が地上に回帰するとの契約であったが、ティアマットが約束を反故にしたため、果たされなかった。 奈落に呼び寄せられた主人公と共にティアマットの解放のため、知恵のドラゴンを狩る任務に出る。「真紅なる竜帝」ではティアマットに過剰な力を与えられ鉄巨人ラルクとなり、主人公達に襲いかかるも敗北後はティアマットに吸収されてしまう。主人公とシエラが彼を打倒した事で解放され、ティアマットの呪いに囚われて再び奈落に帰るものの、程なく呪いを克服して地上への帰還を果たす。仲間に出来るキャラクターの1人で、装備武器は片手斧。「地閃殺」という独自の必殺技を持つ。 シエラ 声 - 安野希世乃(『ECHOES of MANA』) ラルクの姉で、同じく狼の獣人にしてヴァディスのドラグーン。外見年齢27歳。かつて自国が不死皇帝に侵略された際に、敵国の皇帝暗殺を試みたが失敗に終わり、帝国側が報復で放った追跡者によって白い森で命を絶たれた。しかし、彼女のその気高く美しい魂に心打たれたヴァディスによって蘇生され、今度は皇帝暗殺に成功し、その恩から彼女のドラグーンになった過去を持つ。ドラグーンとはいってもヴァディスとは主と従者の関係ではなく、よき相談相手といったものである。エピソード「群青の守護神」で初登場。ティアマットの野望を阻止するために竜の所在地で度々姿を現し、初めは主人公にも敵対心をむき出していたが、同時に主人公がなぜティアマットに協力をしているのかを問いかける場面もある。ただし、「知らない」と答えた場合でも主人公が死ねばラルクを殺さずにティアマットを止められると心を鬼にして襲い掛かる等、非情に徹する(「知っている」と答えるとティアマットの本性を知りながら進んで協力するとんでもない奴と激昂される)。後にティアマットの本性を知った主人公に協力する。ティアマットを倒した後はラルクと別れてヴァディスの下へ戻り、後日、奈落から解放されたラルクと再会を果たした。仲間に出来るキャラクターの1人で、装備武器は短剣。「空閃殺」という独自の技を持つ。 ティアマット 世界のマナを生み出し制御するマナストーンの守護者「知恵のドラゴン」の一体。真紅の鱗を持ち火を司る竜で「竜帝」の異名を持つ。人間年齢約50歳。常に力を渇望し、非常に強い野心を持つが故に、かつて「知恵のドラゴン」としての責務を放棄して世界支配を企み、禁を犯してマナストーンを吸収して戦争を起こした。その後ティアマット側についた水を司るドラゴンと金を司るドラゴンが停戦に応じようとしたため、これに激怒して2体の力を吸収した結果、絶大な力を得た。そのため他のドラゴン達でも敵わない存在となったが、最終的には三体のドラゴンに敗北し、奈落へと封印された。ラルクを配下とし、復活の機会を窺っている。力を発揮出来ないため、仮の姿として人間の容姿になっている。ラルクと主人公を利用する事で三体のドラゴンからマナストーンを奪い取り、更にはラルクとの約束を反故にして「褒美」という形で彼を鉄巨人ラルクへと変えてしまう。その後は奈落の底より自身の城である「焔城」を出現させ、本格的に世界征服に乗り出す。最後は城に乗り込んできた主人公とシエラに対し、本来の姿である巨大なドラゴンへと変貌して襲いかかるも敗北し、消滅した。 メガロード 風を司る知恵のドラゴン。群青色の鱗と巨大な翼になった腕を持つ竜で「群青の守護神」の異名を持つ。人間年齢約30歳。知恵のドラゴンの中では最年少である。ノルン山脈でドラグーンとして迎えている風読みの一族と共生している。過去にジャジャラ、ヴァディスと共にティアマットと戦った。「他の生物と共存すべき」という、知恵のドラゴンの中では独自の考えの持ち主で、他のドラゴン達よりも多くのドラグーンを従えている。主人公とラルクに倒れて一度は消滅するが、ティアマット討伐後には蘇生し、ドラゴンキラー編終了後は腕試しとして何度でも戦うことができる。 ジャジャラ 土を司る知恵のドラゴン。「骨の城」を居城としている。「紫紺の竜」と呼ばれるが、現在は鱗や肉を持たず、金色の骨のみの状態で生きている。ティアマットの反乱の際に最も彼と激しく対立したドラゴンで、ティアマットの封印時に彼が最後の抵抗として放った呪いにより肉の体を失った。ティアマットが知恵のドラゴンの使命を放棄し奈落に落ちても、マナの力を求めている事を「愚か」と断じ、激しく憤っている。 ゲーム中は詳しく出てこないが、年齢は人間換算で80歳近くもある最年長のドラゴンという設定があり、思想もメガロードやヴァディスよりも保守的で、「骨の城」周辺の薬草は土のマナストーンの力により万病に効力を持つが、それを隠すためにジャジャラがマナストーンを中心に城を建設したとされる。ドラグーンには不死皇帝を従えている。しかし、不死皇帝本人はジャジャラからの解放を願っているため、信頼関係はない。主人公とラルクに破れて死亡した後はその体を不死皇帝に取り込まれてしまう。しかしティアマットが倒された事で復活を果たす。 ヴァディス 木を司る知恵のドラゴン。「白の森」と呼ばれる長閑な森林地帯をテリトリーとしている。優雅な純白の体毛を持ち、温厚な性格から「白妙(しろたえ)の竜姫」と呼ばれる。人間年齢約50歳。かつてはティアマットと恋人同士であったが、彼の考え方には否定的であり、それ故に袂を分かち敵対している。前述のようにシエラを救い、ドラグーンとした。アルティマニアに書かれた初期設定では、シエラを蘇生するエネルギー源として、マナストーンではなく自身の眼を使用して隻眼となっているという設定だった。主人公とラルクに乗り込まれた時は敢えてマナストーンを引き渡し、ティアマットを止め得る主人公の力を試す為に戦う。焔城出現時は念話を送って主人公とシエラにティアマット討伐を託した。 知恵のドラゴンの中では最も温厚な思想の持ち主で、物腰も柔らかい。 不死皇帝 転生に転生を重ねほぼ不老不死となったエナンシャルク帝国の皇帝。本名は「イルゾワール・エナンシャルク」。前世の頃ラルクとシエラの所属した国家と争っており、シエラに暗殺され、奈落を漂ううちにジャジャラに見出されドラグーンとなった。ティアマットに勝るとも劣らない野心は現在も衰えておらず、ドラグーンの責務は果たしているものの自身の解放を望んでいる。「紫紺の怨霊」クリア後から「真紅なる竜帝」クリアまでは不死皇帝との再戦があり、このときはジャジャラのパーツを取り込んだ姿となっている。 風読み士 ドラグーンとして代々メガロードに仕える一族。メガロードを模した民族衣装を身に纏い、風の魔法を体得している。緑色の衣装を纏った者は三元老と呼ばれている。メガロード撃破後は主人公を罵り、復活後も厳しい態度は変わらないがティアマットを倒してメガロードを復活させた事に関しては主人公を認める。
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ゲームと比べ漫画版独自のオリジナルの展開が目立つ中で、ドラゴンキラー編はゲームのシナリオに最も忠実に構成されており、他のシナリオでは単行本を2巻以上を跨ぐが、こちらはストーリーの展開も早いため1巻の約半分にまとめられている。 ラルク 基本的にゲームの設定と大差はないが、やや性格に粗暴さが見られる。また「犬」と呼ばれることを非常に嫌っているような描写がある。 ゲームではシナリオのエンディングで奈落から魂が解放されて地上での活動が出来るようになるが、漫画ではティアマットが奈落に封印されたと同時に自身の魂も奈落に縛られたままで終わっている。エピローグにも登場しなかった。 シエラ ゲームと比べ口調が優しく女性らしくなっており、トト(主人公)を呼び捨てではなく「さん」づけになっている。トトのボケに対して心の声でツッコミを入れることが多い。 ラルクの行動を止めるためにトトに協力を申し入れるが、鉄巨人ラルク戦まではほぼ1人で敵を仕留めており、多勢に対してもほぼ無敵であったので、トトから「俺は必要なのか?」と突っ込まれたほど。ティアマット戦で瀕死の重傷を負って奈落を彷徨うことになるが、トトの呼びかけとラルクの説得で地上に還ることが出来た。 ティアマット 設定はゲームと同様、返り咲いた際にほろりと涙をこぼしたり、シエラ美しいと語っていた。初めて二話挟んで戦う強敵でトト、シエラの二人を相手に奮闘、トトの剣も強靭な額でへし折っている。その後シエラの投げた短刀で左目を傷つけられ逆上。シエラを倒すものの、もう一振りの短刀を持ったトトに切り刻まれて敗北、トトに「今度は百万光年反省しやがれ」と愚痴られた。 ヴァディス ゲームとほぼ同じ。焔城外のシーンでは報酬を要求してきたトトをシエラとともにひそひそ話していた。 メガロード 登場した時点ですでに倒されており断末魔のセリフのみだった。後に復活している。 ジャジャラ ラルクを犬呼ばわりしたせいで逆上した彼に一撃で倒された、第二形態は未登場。その骨の一部は伝書鳩を通じてシエラのもとに届けられた。後に復活している。
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