あやかしの四姉妹
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 14:23 UTC 版)
「ブラック・ムーン一族」の記事における「あやかしの四姉妹」の解説
紅のルベウス配下の反セーラーチーム。ペッツはジュピター、カラベラスはヴィーナス、ベルチェはマーキュリー、コーアンはマーズと同じ属性を持つ。また、姉妹の続柄はセーラー戦士の誕生日順と逆になっている。 原作と『Crystal』では一話限りで倒されてしまうゲスト扱いだが、命と引き換えにマーキュリーとマーズ、ジュピターをネメシスに攫っていった。また、コーアン・ベルチェ・カラベラスの三人がそれぞれ個別の特殊能力を持っていた。 テレビアニメ版では中級幹部と設定され、設定や性格も内部戦士に似通った部分があり、内部戦士と四姉妹の関係が強調されている。セーラー戦士たちとは逆に全員仲が悪く、UFOの中では互いに背を向けて鏡を見ていることが多かった。ルベウスはそれを煽り、さらに競争するよう仕組んでいた。後に姉妹の仲を険悪にしようとするルベウスのやり方に疑問を抱き、セーラームーンの「幻の銀水晶」による浄化を願い入れ、人間となる。その後は20世紀で化粧品の販売をしながら4人で仲良く生活している。 SFCのRPGゲーム『Another Story』での設定はテレビアニメ版をベースにしており、「運命を変えてサフィールを生き返らせてやる」と唆されたことで再び敵になってしまい、最後はセーラー戦士に謝罪しながら倒された。 嵐(トルネード)のペッツ 声優 - 緒方恵美 (テレビアニメ)、水田わさび(Crystal) / ミュージカル 演 - 池上愛、依田秀亮 四姉妹の長女。命名の由来は鉱物のペッツ鉱[要出典]。深緑の長い髪をトップにボリュームがあるひっつめにし、肩周りに黒いファーをつけている。瞳の色は深緑。ジュピターと同様に電撃や嵐、植物を操る力を持つ(原作設定資料集では動物・植物系・ウイルスなどを操る力を持つ)。 原作と『Crystal』では三番目に登場。悪性のウイルスを巻き散らし、病気によって死んだ者とドロイドを入れかえる作戦を実行していたが、ジュピターに発見され戦闘となる。邪黒水晶のピアスで起こすトルネードの力でジュピターを圧倒し捕獲したが、駆け付けたムーンによって倒されてしまう。しかし命と引き換えにジュピターを攫うことには成功した。 テレビアニメ版ではカラベラスとコンビを組んで行動することが多く、黒い電撃を放つ「ダルクサンダー」が必殺技。まことと同様に失恋経験があり、まこととは逆にそのショックから男嫌いとなり、女を男に依存させるものとして愛を否定する。部下として登場したドロイドは風雷鬼。後にルベウスからダークパワーを増幅させるブラック・ムーン・スティックを与えられ、カラベラスと共に人間として暮らしていたコーアンとベルチェを捕獲し、セーラー戦士がコーアンたちを助けに駆けつけるとスティックの力でセーラー戦士たちを圧倒したが、逆にスティックから発せられていた強い力に操られてセーラー戦士だけでなく妹たちまで攻撃してしまう。セーラー戦士たちに助けられるが、直後に現れたルベウスに見放され、スティックの力で次元の裂け目に吸い込まれかけたところを妹たちに助けられて和解し、カラベラスと同時にセーラームーンに浄化してもらい人間となった。物語の終盤でワイズマンの真意を知って逃げてきたサフィールと再会、その際に失恋相手はサフィールであったことが語られる。ワイズマンに攻撃され負傷していた彼を愛を持って介抱するが、その姿にブラック・ムーンが忘れていたものに気付いたサフィールは、兄・デマンドを説得しに行くと告げる。その強い決意を止めることは出来ず、ペッツはデマンドを送り出すが、二人がまた会うことはなかった。 ミュージカル『〜誕生! 暗黒のプリンセス ブラック・レディ〜』では改訂前に女性が演じていたが、改訂版で男性に交代してコミカルなオカマキャラになっている。 霊媒(ミディアム)のカラベラス 声優 - 平松晶子(テレビアニメ)、半場友恵(Crystal) / ミュージカル 演 - 遠藤あど 四姉妹の次女。命名の由来は鉱物のカラベラス鉱[要出典]。長い茶髪をオールバックのお団子にまとめ、金色のリボンをつけている。瞳の色は茶色。登場メディアで能力設定が大きく異なる。デザインはクリスチャン・ラクロワの1992年オートクチュールコレクションにインスパイアされている。 原作と『Crystal』では四番目に登場。霊能力が武器で、予言者「ミス・カラベラス」としてテレビに出演し、チャネリングを行いブラック・ムーンの予言と思想を伝える。その後、自身の講演会に集まった人々を洗脳するが、原作では駆けつけた美奈子に観衆の洗脳を解かれる。ペッツたちの仇を討つため彼女たちの魂を召喚してヴィーナスを捕らえようとしたが失敗、最後は姉妹たちの魂と共にセーラームーンと戦った末に倒された。 テレビアニメ版ではヴィーナスと同じく鞭を武器として戦う、「ダルクビュート」が必殺技。他の姉妹とは違い一般的な武器に見えるが、カラベラスの意思でどこまでも伸び、末端のみで相手の首を締めたりするなど自分の体の一部のように操ることができ、応用範囲が非常に広い。性格は美奈子のように明るい話し上手で、多人数の注目を集め、お店の店員になることが得意。また男にもてると自慢する自信家であり、自分と釣り合わない物を見下し、愛は利用するものと考えている。結果的にペッツと共に行動することが多く、ペッツが男嫌いとなった経緯を語った。部下として登場したドロイドはジャーマネン、アボガードラー、アクムーダと、四姉妹中最多の3人。コーアンとベルチェが相次いで人間になった後、ペッツと共にコーアンたちを捕獲した。しかしコーアンたちを助けに来たセーラー戦士とペッツが戦闘となった際、ルベウスから与えられたスティックに操られたペッツから攻撃を加えられ、ショックを受けたところをセーラームーンに気遣われたことで目が覚める。その後は妹たちと和解して次元の裂け目に吸い込まれかけたペッツを助け、ペッツとともにセーラームーンに浄化してもらい人間となった。 振り子(ペンジュラム)のベルチェ 声優 - 天野由梨(テレビアニメ)、笠原留美(Crystal) / ミュージカル 演 - 若山愛美 四姉妹の三女。命名の由来は鉱物のベルチェ鉱[要出典]。白髪の三つ編みと水色のレオタードが特徴。瞳の色は水色。水を操る力を持ち、亜美と同じくチェスの名手。 原作では二番目に登場。プロのダウザー「ミス・ベルチェ」としてテレビに登場し、亜美にチェスの挑戦状を叩きつける。その会場で亜美がマーキュリーであることを看破し、マーキュリーを捕獲したが、駆け付けたムーンに倒された。しかし命と引き換えにマーキュリーを攫うことには成功した。 テレビアニメ版では周囲を凍結させる「ダルクウォーター」が必殺技。亜美と同じく口調は穏やかで知的な分析家だが、冷淡な性格が強調されており、意に沿わぬドロイドは冷酷に処分することを示唆する場面もある。また自身は参謀として表に出ず、実際の作戦はドロイドが行うことが多い。部下のドロイドはアツゲッショとニパス。チェスタワーでの作戦では、得意なチェスに関わる場所とあって単独で作戦を決行。マーキュリー以外のセーラー戦士を人質に取り、セーラー戦士たちの命を賭けてマーキュリーとチェスの勝負を行いぎりぎりまで追い詰めたが、タキシード仮面の介入により作戦は失敗に終わってしまう。その直後、姉たちにも見捨てられたことで自暴自棄になり、自分ごと周囲を凍結させようとするがコーアンの説得によって立ち直り、セーラームーンに浄化してもらい人間となった。 『Crystal』では原作とほぼ同様だが、ちびうさと捕えたマーズの救出を掛けて亜美とチェスで対決する。亜美の心の隙に漬け込んで精神的に追い詰めるが、うさぎの応援に励まされた亜美に敗れた。 同感(シンパシア)のコーアン 声優 - 山崎和佳奈(テレビアニメ)、雪野五月(Crystal) / ミュージカル 演 - たくませいこ、染谷妃波 四姉妹の末っ子。命名の由来は鉱物の紅安鉱[要出典]。猫耳のように隆起する紫のウェーブしたロングヘアに、六角形の紫色のクリスタルの額飾り、チュチュのような衣装が特徴。瞳の色は紫。マーズと同じく炎を操る力を持つ。デザインはティエリー・ミュグレーの1992年コレクションにインスパイアされている。 原作と『Crystal』では最初に登場。火の力を持つ乙女の血であり、未来を予知する力を持っていた。一般人を自然発火させて殺害し、ドロイドとすりかえていた。黒月紅安(くろづき こうあん)と名乗ってレイが通うT.A女学院に潜入し、超常現象同好会「ブラック・ムーン」を設立。自称「過激な末っ子」の言葉どおり、死期を占うなどの過激な預言で学園をパニックに陥れ、セーラーマーズと戦う。そのままマーズを捕獲したが、ムーンによって倒される。しかし、命と引き換えにマーズを攫うことには成功した。 テレビアニメ版では青白い炎を放つ「ダルクファイヤー」が必殺技。原作や『Crystal』同様、セーラー戦士の前に最初に現れた。登場回は火川神社を舞台にした話が多く、レイの祖父や雄一郎とも会っている。部下のドロイドはダンブルで、ダンブルとタッグを組んで「コーアン・ダルクパワーブレス」を繰り出したことがある。一途な性格でルベウスに片思いしていたが、度重なる失敗によりルベウスに見捨てられ、さらにルベウスから自分が捨て駒だったことを聞かされてしまい自暴自棄になる。だがセーラーマーズの説得に救われ、セーラームーンに「幻の銀水晶」の力で浄化してもらい人間となった。
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