『幽霊一家』〜『あう時はいつも死人』登場分
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鬼太郎の父〔生前の本体〕 声 - 郷里大輔 『幽霊一家』(アニメ版第1話)に登場。 幽霊族の男性。山奥で暮らしていたが、病気にかかってしまい妻と共に水木の家の隣の古寺に引っ越してきた。ミイラ男のように全身を包帯で覆っていて、顔は腐ったように見えるが、かなりの大柄(推定2m)で水木を簡単に抱きかかえられるほどの力もある。 古寺に水木が訪れた際、息子が生まれるまでは見逃してほしいと頼む。 その数ヶ月後に死亡してしまうが、放置された遺体(ドロドロに溶け崩れていたので水木は手を付けられなかった)から左目が抜け落ちて目玉親父となる。 アニメ第6作で、病気で全身を包帯で覆う前の元気だった頃の姿がオリジナル展開にて描かれた。 詳細は「目玉おやじ」を参照 鬼太郎の母 声 - 鈴木れい子 『幽霊一家』(アニメ版第1話)に登場。 幽霊族の女性。夫と同じく病気にかかってしまう。治療費を求めて血液銀行に自分の血を売ったことが、本編開始のきっかけとなる。 出産を目前にして夫共々死亡してしまう。哀れに思った水木は妻のみを埋葬するが、墓地から生まれるはずだった男の子(=鬼太郎)が這い出て来た。 貸本では名前が出ないが、後に描かれた「鬼太郎地獄編」最終回「最後の出会い」では夫(目玉おやじ)から「岩子(いわこ)」と呼ばれている(但し、そちらでは人間でお岩の親類と言う設定。アニメ化作品である第3作最終回では名は呼ばれない)。この名は実写劇場版「千年呪い歌」でも採用。 アニメ版では、夫の病気を治すために病院に行った際、あまりにも苦しむ入院患者の一人を見捨てることができず、少しだけ幽霊族としての力を分け与えて苦しみを消してやるという優しいところもある。だがこれが原因で患者が幽霊化することになってしまった。この事件が社長の知ることになり、彼の依頼で水木は調査のために彼ら夫婦と関わることになる。 「鬼太郎」本編では鬼太郎が母を求めて地獄を旅するというエピソードがあり、岩子は地獄に落とされていたという設定になっていて地獄テレビで鬼太郎をいつも見守っていたという。ここでも岩子と鬼太郎は無事に再会を果たしているが、体は死人扱いとされていて、夜行さんから逃れるため、鬼太郎一行を逃がし、地獄の出口・現世の入口まで案内するはずが、うっかり現世に出てしまい、灰化する最後を遂げている。 詳細は「鬼太郎#種族と家族」を参照 禿山(はげやま)(アニメ版では名前未出、エンディングクレジットは社長) 声 - 佐藤正治 『幽霊一家』、『あう時はいつも死人』(アニメ版第1、2話)に登場。 水木の働いている血液銀行の頭取(アニメ版では会社の社長)。 系列会社の営業する病院の患者が幽霊のようになってしまったことが公に知れることを恐れ、水木に調査を依頼するが失敗。 その後、偶然拾った鬼太郎の魂を手に入れたことがキッカケで鬼太郎と知り合い、原因となったと考えられる鬼太郎親子を再会させ、警察に突き出そうとした。 アニメでは、彼が夜叉とドラキュラ四世に狙われる。 鬼太郎父子の罠で、車ごと崖から転落死する。最初は何が起きたか理解していなかったが、地獄の入口で生きながら流されてしまっていた水木に再会して自分が死んだことを理解し、彼に「もしも現世に還れる事が出来れば、我が社をよろしく」と、会社を託して地獄へ行く。 金野梨太(かねの なした) 『下宿屋』、『あう時はいつも死人』に登場(アニメ版未登場)。 無名の漫画家。夜叉の経営する下宿屋に入居したため夜叉と魔人ドラキュラの四代目に血を狙われることとなったが、両者が相討ちになって運良く助かる。その後しばらく、目玉親父の頼みで鬼太郎の魂を捜す手伝いをしていたが、ねずみ男と喧嘩して今後の身の振り方を考えるために東京へ去った。 ガロ版『鬼太郎夜話』では未登場(妖怪達は鬼太郎の魂を巡って争った)。 少年マガジン版の改作『おどろおどろ対吸血鬼』では妖怪達が相討ちになった後、カラスが魂を見つけて元に戻った鬼太郎の忠告で、漫画家のアシスタントとなるため下宿屋を去って東京へ向かった。 アニメ版では彼の登場するシーンは、全部水木の会社の社長に変更されている。 水木の母 声 - 真山亜子 『地獄の片道切符』(アニメ版第1話)に登場。 息子の説得により鬼太郎を育てることになるが、不審な行動をとる鬼太郎を不気味に思っていた。 息子が地獄に流された後、息子の行方不明に鬼太郎が関わっていると悟り、占い師の助言によって鬼太郎を物の怪だと思い込み、地獄の入口から突き落とした(ちなみに鬼太郎父子の方も、彼女があまりにも執拗な詮索を繰り返しそうだった態度を感じており、地獄に落としてやろうと目論んでいた)。本人は成功したと思い込んでいるが、彼女は既に狂人になってしまっていた。以後の消息は不明。 有馬汎(ありま ぼん) 声 - 堀秀行 『下宿屋』(アニメ版第2話)に登場。 明治44年(1911年)から夜叉を50年も研究してきた理学博士。昭和36年(1961年)で70歳と回顧している。 20年の研究を経て、40歳を過ぎた昭和6年(1931年)に夜叉のことを発表したために学会から追放された。それから30年間たずね歩き、やっとの思いで山奥にある夜叉の墓に辿り着いて寿命の尽きかけた身で素手で掘り起こしにかかるが、表層に魔除けとして埋められていた鰯の臭いで集まったねずみ達に生きながらにかじられていく。指の骨が完全に露出するほどかじられながらも、執念で夜叉を掘り起こして直後に死亡してしまう。死体から流れた血は雨と共に夜叉に吸い込まれ、復活の源となった。 少年マガジン版の改作『おどろおどろ対吸血鬼』では鬼太郎が魂を抜かれた現場に残された名刺のみ登場。 作中で名前は「汎」と書いて「ボン」と読まれているが「汎」は普通「ボン」とは読まない。 幽霊的症状の患者 声 - 不明 『幽霊一家』(アニメ版第1話)に登場。 鬼太郎の母から輸血された(アニメでは苦痛を取り除く為に霊力を注入された)患者。 心臓は止まり体温や脈もなく、食事を摂らないにも関わらず生者同様に動いたり話したりできる(現代で言うところのゾンビの様な状態)。 原作では水木との面会後どうなったか不明だが、アニメでは鬼太郎の母が死ぬと同時に肉体ごと消滅した。 占い師 声 - 鈴木れい子 『地獄の片道切符』(アニメ版第1話)に登場。 息子が行方不明になった水木の母に相談を受けた年配の占い師。 「災いは近くから齎されており、元凶を取り除くためには地獄の入口から突き落とすのじゃ」と助言した。 地獄の改札員(アニメ版では番人) 声 - 藤本たかひろ 『幽霊一家・墓場鬼太郎』(アニメ版第1話)に登場。 普段は棺桶に入っているボロボロの体(アニメでは青白い餓鬼の様な姿)の男。 地獄の入口に来た死者の切符を確認するのが彼の役目。 夜叉 声 - 堀秀行 『下宿屋』、『あう時はいつも死人』(アニメ版第2話)に登場。 千年前に、はるばる中国からやってきた東洋の吸血鬼。長い毛髪の塊の様な姿。 来日した後は墓に埋められていたが、有馬博士によって掘り起され、ねずみにかじられて流血した博士の血を得たため復活する(アニメでは自ら博士に襲いかかり血を吸い取ってしまう)。 鬼太郎の魂を抜き取って召使いにして、妖しいバイオリンを弾かせて獲物を運ばせたり、下宿屋を経営したりして多くの人間の血を吸っていた。鬼太郎の魂を奪回しようとした目玉親父もあっさりと捕まえ、鬼太郎の魂をシャボン玉に入れて捨ててしまう。その後、下宿屋に入ってきた金野を襲おうとしたところ、偶然下宿していた西洋の吸血鬼ドラキュラと戦う羽目になる。 ガロ版『鬼太郎夜話』では牛鬼、少年マガジン版の改作『おどろおどろ対吸血鬼』ではおどろおどろに置き換えられている。 『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する夜叉についてはゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター#外国妖怪を参照。 魔人ドラキュラの四代目 声 - 大友龍三郎 『下宿屋』、『あう時はいつも死人』(アニメ版第2話)に登場。 300年前にヨーロッパを恐怖のどん底に叩き込んだドラキュラ一族の四代目。 ねずみ男を部下にして人間の血を狙っていた。ねずみ男が拾ってきた目玉の親父を天ぷらにして丸飲みにしてしまう。 活動の拠点を探して、知らずに夜叉の経営する下宿屋に入る。夜叉に操られる鬼太郎に呼びかけるため鼻や耳から出てくる目玉親父に翻弄され、挙句ねずみ男に目玉親父と間違えて鼻をちぎられ、街に出られなくなる。そこで同じく下宿していた金野(アニメでは社長)の血を狙ったが、同じく金野を狙っていた夜叉と戦う羽目になる。東西の吸血鬼同士の戦いは両者共倒れに終わり、ねずみ男によって埋葬されたその場所から植物の芽(=吸血木の芽)が生えた。 ガロ版『鬼太郎夜話』では牛鬼、少年マガジン版の改作『おどろおどろ対吸血鬼』ではおどろおどろと戦い、やはり両者共倒れに終わる。ガロ版でもねずみ男によって埋葬されたその場所から植物の芽(=吸血木の芽)が生えたが、『おどろおどろ対吸血鬼』では正気に返った鬼太郎に埋葬されて終わった。 アニメ版では「ドラキュラ四世」と名乗っているが、アニメ第5作に登場する同族との関連は不明。鼻をちぎられる場面は無い。
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