酵素とは? わかりやすく解説

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こう‐そ〔カウ‐〕【酵素】


酵素

英訳・(英)同義/類義語:enzyme, Metabolic pathway

タンパク質のうちで、特に生体反応についての特異的な触媒作用有するものの総称

酵素(コウソ)


酵素(フィブリン分解酵素)

血液は、血管の外に出ると「フィブリン」という物質作用凝固する性質あります。ところが月経による出血は、子宮内膜はがれるときにいったんかたまるものの、「フィブリン分解酵素」と呼ばれる酵素のはたらきによって溶かされ、液状になって体外排出されるしくみとなってます。
ホルモン的に未熟な場合、この酵素が十分にはたらかないので、経血がうまく分解されないことがあります出産経験したことのない若い女性月経痛は、狭い子宮口を、この血液かたまり通過するために起こるケース少なくありません。


酵素

Enzyme

【概要】 ある物質他の物質変化させるときに触媒としてはたらく蛋白質変化する前の原料基質という。酵素反応は「くっつける=合成」と、「切る=分解」がある。反応自体で酵素は消費されず、一つ作業が終わると酵素は次の基質とりかかるまた、あまり大量エネルギーは必要でなく37のような穏和な環境反応が進む。 

【詳しく】 細胞の中ではたらく微量な酵素は、自動車工場の中でせっせと部品組み込む作業員のようである。酵素は間違いないよう基質構造のある部分認識して作業をする(=基質特異性)。HIV逆転写酵素RNAからDNAの複製をするはたらきがあるが、いいかげんな作業員で、よく間違った複製をしてしまう。これが変異株のできる原因と言われている。

《参照》 逆転写酵素プロテアーゼ変異耐性


酵素

【仮名】こうそ
原文enzyme

体内起き化学反応速度上げ蛋白

酵素


酵素 [Enzyme(s)]

 生体含まれるタンパク質で、生物が営むほとんど全ての反応(代謝)に係わり、その反応円滑に進めて生命維持重要な役割をもっている。酵素自体反応前後変化しないから生体触媒ともいわれる生体内では細胞質膜細胞質内に多く血液などの体液にも含まれている。微生物ではその細胞の外へも産生され場合もある。また、本来存在すべき酵素が遺伝的にないため、種々の障害現れる酵素欠損症もある。
生体内のほとんどの代謝過程作用し、とくに発酵呼吸光合成をなどのエネルギー代謝をはじめ、核酸タンパク質多糖脂質その他の種々の物質生合成分解反応あるいは物質膜輸送などに働くきわめて多種類の酵素が知られている。単一タンパク質場合もあるが、糖質脂質結合した複合体金属原子(亜鉛マンガンなど)を含む酵素もある。

酵素(こうそ)

生物がつくる蛋白質一種で、各種化学反応触媒をする。たとえば、α-アミラーゼ酸性プロテアーゼなど。

酵素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 13:29 UTC 版)

(こうそ、: enzyme)とは、生体内外で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である。酵素によって触媒される反応を「酵素的」反応という。このことについて酵素の構造や反応機構を研究する古典的な学問領域が、酵素学(こうそがく、: enzymology)である。


注釈

  1. ^ "E.C." や "EC." と表記される例もある。
  2. ^ EC番号は酵素の特性によって分類されるので、同じ EC番号であっても異なる配列のタンパク質の酵素が含まれる。
  3. ^ 1,000cal/molが約4.2kJ/molに相当する。

出典

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酵素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 01:02 UTC 版)

洗浄助剤」の記事における「酵素」の解説

生体内生成される触媒作用を持つ物質で、タンパク質主成分としている。1913年ドイツ動物乾燥膵臓原料とした洗剤発売されたのが酵素入り洗剤始まりとされる。現在では洗剤添加されるものは枯草菌カビ類などの微生物培養して作られ脂肪分解するリパーゼデンプン分解するアミラーゼタンパク質分解するプロテアーゼ繊維分解するセルラーゼなどが代表的である。低温では効果損なわれるため、40程度ぬるま湯での洗浄効果的である。

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酵素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 15:56 UTC 版)

エキソソーム複合体」の記事における「酵素」の解説

既に示したように、エキソソームリボヌクレアーゼ活性を持つタンパク質多く含む。エキソソームは元々、RNA分子3'末端から分解する3'-5'エキソリボヌクレアーゼだったが、これらのドメインは、進化ともなって様々な活性得たり失ったりしてきた。エキソソーム含まれるエキソリボヌクレアーゼ加リン酸分解RNase PHタンパク)か、真核細胞では加水分解RNase R、RNase Dドメインタンパク)酵素である。加リン酸分解酵素はホスホジエステル結合切断無機リン酸用いヌクレオチド二リン酸放出する加水分解酵素切断用いヌクレオチドリン酸放出する古細菌では、Rrp41サブユニット加リン酸分解エキソリボヌクレアーゼである。このユニットが環構造内に3個存在し酵素活性を担う。真核細胞では、RNase PHサブユニットには酵素活性はない。つまり、環構造内に酵素活性のあるタンパク含まれていない。それにも関わらずエキソソーム中心部構造古細菌からヒトまで高度に保存されており、何らかの重要な細胞機能を持つと考えられている。真核細胞では加リン酸分解活性欠如する代わりに別の加水分解酵素リボヌクレアーゼ活性を担う。 酵母エキソソームには加水分解酵素Rrp6、Rrp44が付随しているが、ヒトではRrp44の位置にDis3またはDis3L1が入っている。元々、S1ドメインを持つタンパクが3'-5'加水分解性エキソリボヌクレアーゼ活性を持つと考えられていたが、最近ではその活性存在疑問視されており、分解前の基質複合体結合しておく役割を持つと考えられている。

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酵素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 07:00 UTC 版)

ADPリボース化」の記事における「酵素」の解説

ADPリボース化反応ADPリボシルトランスフェラーゼという酵素によって触媒され、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドNAD+)からアルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸などの残基ADPリボース転移させるヒトではNADからアルギニンにADPリボースを移す1種類の酵素のみが見つかっていて、ヒストンなどのタンパク質修飾している。この反応可逆で、例えADPリボシルアルギニンのADPリボースは、ADPリボシルアルギニンヒドロラーゼによって除去することができる。 ADPリボースまた、ポリADPリボース化作用呼ばれる反応によって、長い側鎖持ったタンパク質転移するともできる。この修飾反応は、原核生物酵母を除くほとんど全ての真核生物見られるポリADPリボースポリメラーゼによって触媒される。ポリADPリボース化は、DNA修復テロメアの維持において重要な役割果たしている。

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酵素

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シトルリン化」の記事における「酵素」の解説

この反応はペプチジルアルギニンデイミナーゼ(PADs)と呼ばれる酵素群によって行われるシトルリン化尿素回路ではオルニチントランスカルバモイラーゼ(OTC)によって行われまた、一酸化窒素シンターゼ(NOS)の酵素反応でもアルギニンのシトルリンへの転化起こり、"副生成物"としてシトルリン生成する

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酵素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 07:31 UTC 版)

サーマス・アクアティカス」の記事における「酵素」の解説

T. aquaticusは、以下に説明するように、耐熱性酵素、特にTaqDNAポリメラーゼ供給源として有名である。

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酵素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 22:29 UTC 版)

生化学の歴史」の記事における「酵素」の解説

18世紀末から19世紀初頭時点で、胃分泌液による肉の消化、また植物抽出液や唾液による澱粉から糖への転化は既に知られていたが、これらがどのようなメカニズム経て起こるのかについては解明されていなかった。 19世紀入り酵母により糖がアルコール発酵される現象調べていたルイ・パスツール一つ結論導き出した。すなわち、この発酵は「発酵素 ferment」(生命体の中でのみ機能する考えられていた)と呼ばれる酵母細胞の持つ生命力によって触媒されたということである。パスツールは「アルコール発酵酵母細胞生命活動組織化相関し細胞の死や腐敗とは相関しない活動である」と記した1878年ドイツ人生理学者ウィルヘルム・キューネがこの過程を示す用語として enzymeギリシャ語で「酵母に」の意味を持つ ενζυμον に由来)を提唱した。後に、「酵素 enzyme」はペプシンなどの無生物基質を指す用語として、また ferment は生命体が持つ化学活性について用いられるようになった1897年エドゥアルト・ブフナーは生酵母細胞伴わず酵母エキスが糖を発酵させる能力研究始めたベルリン大学行われた一連の実験で、ブフナーは生酵母細胞混合中に存在しないにも関わらず、糖が発酵されることを見出したブフナースクロース発酵引き起こす酵素をチマーゼ命名した1907年ブフナーは「無細胞発酵生化学的研究発見」でノーベル化学賞受賞ブフナー以後、酵素は大抵それらが行反応に従って命名されている。通常、-ase(アーゼ)という接尾辞基質の名称(例:ラクターゼラクトース分解する酵素)や反応種類(例:DNAポリメラーゼDNAポリマー生成する)に付加される。 酵素が生体細胞の外でも機能することが示された後、次に酵素の生化学的本性決定が行われた。多く初期の研究者は酵素活性タンパク質と関係があると考えたが、ノーベル賞受賞者リヒャルト・ヴィルシュテッター始めとする一部科学者は、タンパク質は単に真の酵素の運搬体に過ぎずタンパク質それ自体触媒能力持たないとして反論した。しかし1926年ジェームズ・サムナーウレアーゼという酵素が純粋なタンパク質であることを示し結晶化成功したまた、1937年にはカタラーゼという酵素について同様のことを行った。純粋のタンパク質が酵素になりうることは、ジョン・ノースロップウェンデル・スタンリー消化酵素であるペプシン(1930)、トリプシンキモトリプシンに関して研究していた人物)によって決定的に証明された。サムナーノースロップスタンリーの3人は1946年ノーベル化学賞受賞した 。 酵素が結晶化可能であることの発見は、X線結晶構造解析による酵素の構造決定繋がった最初に構造決定された酵素はリゾチームである。リゾチームは涙、唾液卵白の中で見つかった酵素で、一部細菌被覆物を消化する働きを持つ。この酵素の構造はデヴィッド・チルトン・フィリップスの研究グループによって決定され1965年発表された。リゾチームの高分解能構造決定構造生物学呼ばれる学術分野夜明けとなり、酵素がどのように働くかを原子レベル解明する努力始まった

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酵素

出典:『Wiktionary』 (2021/06/12 12:41 UTC 版)

名詞

こうそ

  1. 生化学触媒作用をもち、生化学反応関わる生体物質。主にタンパク質であるが、RNAにもリボザイム呼ばれる酵素活性を持つ分子種がある。

関連語

発音(?)

こ↘ーそ
IPA: /??/
X-SAMPA/??/


翻訳


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