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生物学用語辞典

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古細菌

同義/類義語:後生細菌, アーキア
英訳・(英)同義/類義語:Archaebacterium, Archaebacteria

好熱菌メタン細菌硫黄細菌などで、大腸菌などの真性細菌異なり真核生物近縁で共通の祖先を持つと考えられている。
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古細菌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/22 04:43 UTC 版)

古細菌こさいきんアーキアラテン語:archaea/アルカエア単数形:archaeum, archaeon)は、生物の分類の一つで、sn-グリセロール-1-リン酸のイソプレノイドエーテル(他生物はsn-グリセロール-3-リン酸の脂肪酸エステル)より構成される細胞膜に特徴付けられる生物群、またはそこに含まれる生物のことである。古"細菌"と名付けられてはいるが、細菌(バクテリア。本文では明確化のため真正細菌と呼称)とは異なる系統に属している。始原菌(しげんきん)や後生細菌(こうせいさいきん)と呼ばれることもある。

形態はほとんど細菌と同一、細菌の一系統と考えられていた時期もある。しかしrRNAから得られる進化的な近縁性は細菌と真核生物の間ほども離れており、現在の生物分類上では独立したドメインまたはが与えられることが多い。一般には、メタン菌高度好塩菌・好熱好酸菌・超好熱菌など、極限環境に生息する生物として認知されている。




  1. ^ ここでは、真核生物の細胞小器官のうち、真正細菌に由来することがほぼ確実であるミトコンドリアや葉緑体、及びそこで働く機構やタンパク質、tRNA、リボソームなどは除く。これらは真正細菌の特徴を一部残している。
  2. ^ 線毛や匍匐、アクチンロケットなどによって移動することを言う。
  3. ^ 真正細菌の鞭毛とは構造が異なるが、鞭毛を回転させ推進するという点では同じである。
  4. ^ 粘液細菌や一部の藍藻、放線菌の中には、相当高度な群体を形成するものがある。
  5. ^ 稀に融合体(多核巨大細胞)を形成する種が存在する。群体についても真正細菌と同様広く見られる。
  6. ^ 一部の好熱細菌はエーテル結合を含む脂質を持つが、その場合でも炭化水素鎖が結合しているのは1,2位であり、古細菌の脂質とは区別できる。
  7. ^ 例外はチラコイド、メソソーム、稀にだがDNAを囲む膜を持つもの (Planctomyces) もいる。
  8. ^ MreBなど今日では多数の細胞骨格が見つかっている。ただし真核生物ほど多様な機能は持たない。原核生物の細胞骨格参照。
  9. ^ 放線菌、スピロヘータの一部は直鎖状のDNAを持つ。
  10. ^ クレンアーキオータはヒストンを持たない場合が多い。
  11. ^ クレンアーキオータはB単独。
  12. ^ サブユニット数は9~14
  13. ^ 基本的なサブユニット数は12
  14. ^ 稀に存在するイントロンは自己スプライシング型であり、真核生物特有のスプライソソーム型は存在しない[91]
  15. ^ rRNAやtRNAには広くイントロンが知られているが、mRNAにイントロンが含まれているのは非常に稀である。
  16. ^ RNAは真正細菌、タンパク質は真核生物にやや類似[83]。抗生物質感受性はどちらかと言えば真核生物寄りだが、個々の種、抗生物質の種類によって差が大きい。
  17. ^ そのほかLon、Clp、HslVUなど。放線菌目のみプロテアソームも持つ。
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  1. ^ ドメインの本来の下位分類である界は明確ではない。一応Woeseによってユリアーキオータ界とクレンアーキオータ界の2界に大別されている[2](1996年にはBarnsらによってコルアーキオータ界が追加[3]。ナノアーキオータも界として扱う文献が存在する[4]。一方、門は国際細菌命名規約中では定められていない(正式な学名ではない)ものの、Bergey's Manual 2ndは、Domain Archaeaの下にPhylum EuryarchaeotaとPhylum Crenarchaeotaを置いており、この2門については広く認められているといって良い。他の3門については広く認められたものではなく、そもそも正式に記載された種を含んでいないことから分類は多分に流動的である。コルアーキオータ及びタウムアーキオータはクレンアーキオータに、ナノアーキオータはユリアーキオータに含まれる可能性がある。
  2. ^ "Mendosicutes Gibbons & Murray 1978"。1984年発行のBergey's Manualなどでこの表現が見られる。ここでは原核生物界を構成する4つの門の一つとして位置づけられていた。
  3. ^ 好熱性の真正細菌は20世紀前半に好熱性の“Bacillus”(後のGeobacillus)などが発見されていた。また、Thermoplasmaよりも少し前の1969年には、イエローストーン国立公園より、高度好熱性の細菌Thermus aquaticus(至適生育温度72°C)が報告されている。
  4. ^ Archaeabacteria提唱後に出版された文献であるが、『五つの王国』(リン・マーギュリス著)や、古いBergey's Manual中では、いわゆる古細菌類が様々な細菌グループの中に散らばって分類されている。(Thermoplasmaがマイコプラズマ類、高度好塩菌がグラム陰性好気性細菌群(シュードモナス門)、Sulfolobusが化学合成細菌門など。)
  5. ^ 16S rRNAは細胞中に大量に存在するため、PCRが開発されていない当時でも配列の比較が可能だった。ただし、当時はRNA配列の全長を決定するのが困難だったため、16S rRNAをいくつかの小断片に切断し、対応する配列と一致する塩基の割合を比較することによって系統解析を行っている(オリゴヌクレオチドカタログ法)。
  6. ^ この当時描かれていた系統樹は、全生物を対象にしたため外群が設定できず、それぞれの生物から系統樹が一点に収束する無根系統樹しか描けなかった。これでは、古細菌が真正細菌、真核生物何れに近縁なのか、何れとも近縁ではないのかといった情報を得ることができない。Lakeや堀は、それぞれ独自に5S rRNAから得られる無根系統樹を折り曲げて共通祖先を作ったが、根本的な解決とはならなかった(両者が描く系統樹は違っていた)。これを解決したのが、ゴガルテンら、岩部らの研究で、両者はそれぞれ独自に共通祖先以前に重複した遺伝子を選び出し、その一方を外群として用いることにより、系統樹に根をつけることに成功した。これにより得られた系統樹は、共通祖先がまず真正細菌と古細菌類に分岐したこと、その後古細菌と真核生物の分岐が起きたことを支持するものであった。[18][19]
  7. ^ 2001年までは最も強アルカリで増殖できる生物であったが、現在はAlkaliphilus transvaalensis(pH12.5。フィルミクテス門)に更新されている。
  8. ^sn-」とはsn番号法を用いた時つける頭文字である。これは、本来等価なグリセロールの1位と3位の炭素を区別するために用いられる方式で、グリセロールのフィッシャー投影式を、2位のヒドロキシル基が左側に来るように回転させた時、3個ある炭素原子に上から1, 2, 3と番号を付け区別する方法である。なお、真正細菌や真核生物のsn-グリセロール-3-リン酸をDL表記法で表記すると、L-グリセロール-3リン酸またはD-グリセロール-1-リン酸。古細菌のsn-グリセロール-1-リン酸を同様に表記すると、L-グリセロール-1-リン酸またはD-グリセロール-3-リン酸となる。
  9. ^ 全配列の決定までには至っていないものの、海洋性の古細菌の中にさらに大きなゲノム (7Mbp程度) を持つ種が存在する可能性もある。[70]
  10. ^ リボソームをターゲットとする抗生物質に対する感受性は各古細菌間によって多様性が大きい。ジフテリア毒素(真核生物)やアニソマイシン(真核生物)はほぼ感受性、キロマイシン(真正細菌)やストレプトマイシン(真正細菌)にはほぼ非感受性であるが、クロラムフェニコール(真正細菌)やパルボマイシン(真正細菌)、シクロヘキシミド(真核生物)に対する応答は種によってかなり差がある。真核生物、真正細菌両方のEF-2に作用するフシジン酸に対する応答も一定しない。なお、ジフテリア毒素は、ほぼ全ての古細菌が感受性を示すため、かつて古細菌と細菌を区別する手っ取り早い手段の一つとして使われていた。
  11. ^ RNAポリメラーゼ自体は9~14のサブユニットより構成され、特にクレンアーキオータの物が真核生物のRNAポリメラーゼIIとよく似ている[82]。転写機構もRNAポリメラーゼIIによる転写機構と良く似ており[79]、いくつかのサブユニットが見つかっていないものの、転写開始前複合体により転写が開始されると考えられている。
  12. ^ リボソームの大きさは真正細菌と同様70S(50S+30S)。rRNAは16S、5S、23Sの3つで、真核生物の5.8Sに相当する配列は23Sに組み込まれている。また、一般に16S rRNAにはシャイン・ダルガノ配列が認められる。タンパク質はユリアーキオータで58~63、クレンアーキオータで66~68の構成。その内67種については真核生物に対応するrタンパクが存在する(真正細菌と共通するのは34しかない)[83]
  13. ^ 岩石中から発見される分子の中には、生物が生きていた痕跡とみられるものが含まれていることがある。例えば27億年前の地層からC36-39程度のジフィタンが発見されているが、これは古細菌脂質が変性したものと考えることができる[97]。また、生物は、物質を代謝する際に特定の同位体を好むことがよくあるため、炭素や硫黄の同位体比率が大きくずれた分子は生命活動の証拠となりうる(ただし、非生物的に同様の物質が形成されることもある)。35億年前の地層から、異常にC13の比率が低いメタンが発見されており、メタン菌が当時存在していた可能性が指摘されている。[98]






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